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『レマゲン鉄橋』 The Bridge at Remagen (1969・米)
監督/ジョン・ギラーミン
脚本/ウィリアム・ロバーツ、リチャード・イエーツ、ロジャー・ハーソン
製作/デヴィッド・L・ウォルパー
撮影/スタンリー・コルテス
音楽/エルマー・バーンスタイン
編集/ウィリアム・カートライト
出演/ジョージ・シーガル、ロバート・ヴォーン、ベン・ギャザラ、ブラッドフォード・ディルマン、E・G・マーシャル、ペーター・ヴァン・アイク、ボー・ホプキンス、マット・クラーク、フリッツ・フォード、ハンス・クリスチャン・ブレヒ、ヨアヒム・ハンセン、ロバート・F・ローガン
ライン河に残る最後の橋をめざして5万の独軍とアメリカ第27装甲大隊が迫る!
第2次大戦も最後の局面を迎えようとしていた頃、ライン河に残された最後の橋レマゲンのルデンドルフ橋めざし、バーンズ陸軍少佐(ブラッドフォード・ディルマン)指揮のアメリカ第27装甲歩兵大隊が進んでいた。この作戦は、第9装甲師団長シナー准将(E・G・マーシャル)が、デント中佐(フリッツ・フォード)に命じたものだった。
侵攻を前に斥候小隊が組織され、小隊長はバーンズを軽蔑しているハートマン中尉(ジョージ・シーガル)、以下パティソン中尉(トム・ヒートン)、グレブス伍長(ボー・ホプキンス)、ジェリコ伍長(マット・クラーク)、それに盗癖のあるアンジェロ軍曹(ベン・ギャザラ)などであった。一方、ドイツ側はこれを迎え撃つべくブロック将軍(ペーター・ファン・アイク)がクルーガー少佐(ロバート・ヴォーン)を派遣、橋の爆破を命じた。
レマゲンへ向かう途中指揮官が戦死、ハートマンが指揮を代理することとなった。やがて小隊は、レマゲンの鉄橋へ到達した。橋上には人が溢れていた。クルーガー少佐は市民や撤退する兵たちの渡橋を急がせた。
アメリカ軍は「橋は架け直せばよい」と、ドイツ軍が自ら爆破するよう攻撃を開始。取り残されたドイツ軍を殲滅するのが目的だった。ハートマンとアンジェロたちは、橋に爆薬仕掛け始めた。ドイツ軍は東岸の鉄道トンネルから砲撃を開始してくる。クルーガー少佐は橋を爆破しようとするが失敗に終わる。橋を確保できそうなアメリカ軍は、橋の奪取に方針を変更。自分たちが仕掛けた爆弾の取り外しを図る。
[ネタバレ反転]
橋の爆破を目論むドイツ軍とのあいつぐ攻防の最中、ドイツ軍が起爆に成功。橋全体を包む爆発が起こる。だが、煙が晴れると橋は健在だった。爆薬の質がわるかったのだ。
クルーガー少佐は空爆による橋の倒壊を本部へ伝令。その時間を稼ぐため、乏しい兵力で徹底抗戦する。一進一退の戦いの中、渡河作戦を実施するハートマンたち。だが、ジェリコとスラベクが殺され、アンジェロは激流にのまれた。
戦線維持が不可能なクルーガー少佐は増援を求めに本部へ戻ったが、そこでナチ親衛隊に逮捕されてしまった。橋での戦いに勝利したアメリカ軍は、最後の突撃を試みた。
しかし、ドイツ軍の残された兵士達は白旗をかかげてトンネルの中から出てきた。戦車隊が軽快する中、トンネルから出て来たのは何百もの民間人、負傷兵、老兵……。その中には、以外にもアンジェロの姿があった。涙と笑いでくしゃくしゃになった顔をして抱き合う、ハートマンとアンジェロ。その頃、クルーガー少佐はブロック将軍とともに銃殺刑に処されていた。
攻防から10日後、橋はライン河へと崩れ落ちた。
ライン河に残された最後の橋『レマゲン鉄橋(ルーデンドルフ橋)』の攻防、「ランバージャック作戦」を元に描いた戦争アクション映画。敵兵の死体から貴金属を漁る米兵、理想主義のドイツ軍指揮官、疲弊し人間味を失った米軍指揮官など、ドイツ軍だけを悪者にせずアメリカ軍のダーティさもきちんと描かれています。迫力満載のシーンが目白押しですが、非情な演出で心を抉る場面も数多く、単なる戦争アクション映画にとどまっていません。戦争の虚しさや非人間的な上官命令など、しっかりと反戦メッセージを発信しています。 余談ですが、メインタイトルは「とったど〜」で皆さんご存知の曲です。
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