バナー
Category : SF
ロボジョックス

ロボジョックス
Robot Jox

[スタッフ]
監督・原案/スチュアート・ゴードン
製作総指揮/チャールズ・バンド
製作/アルバート・バンド
脚本/ジョー・ホールドマン
撮影/マック・アールバーグ
特撮/デヴィッド・アレン
編集/ロリ・ボール、テッド・ニコラウ
ロボットデザイン/ロン・コッブ
プロダクションデザイン/ジョバンニ・ナタルッチ
音楽/フレデリック・タルゴーン
演奏/パリ・フィルハーモニック・オーケストラ
特殊効果スーパーバイザー/デイブ・アレン
特殊効果/ユルゲン・ヘイマン
アニマトロニクス/マーク・ラパポート

出演/ゲイリー・グレアム、アン=マリー・ジョンソン、ポール・コスロ、ロバート・サンプソン、ダニー・カメコナ、ヒラリー・メイソン、マイケル・オールドレッジ、ジェフリー・コムズ、マイケル・サード、イアン・パトリック・ウィリアムズ

公開/1990年11月21日
上映時間/85分
製作国/アメリカ合衆国





[物語]
核戦争で人類の大半が死滅してから半世紀、生き残った人々は依然「共和国(コモン・マーケット)」と「連邦(コンフェデレーション)」の2陣営に分かれて対立していた。しかし戦争は禁止されており、領土問題などは全て巨大ロボットの一騎討ちによる勝敗により決着されていた。そのパイロット達は「ジョックス」と呼ばれ、最高の栄誉と地位を与えられていた。
共和国のジョックス・アキレスはアラスカの領有権を掛けた試合に挑むが、対する連邦のジョックス・アレクサンダーは試合中に接近戦での使用を禁じられているロケットパンチを使用、制御不能になったパンチから観客を守ろうとしたアキレスだったが、逆に機体が観客席に転倒・激突、多くの死傷者を出す惨事となってしまう。心を痛めたアキレスはアレグザンダーとの再試合を拒否して引退するが、代役として心惹かれていた女性ジョックス・アシーナが出場する事を知り、観客を入れない事を条件に再試合出場を承諾する。
試合当日、出場を望むアシーナはアキレスを自室に幽閉し、彼になりすまして出撃するが、アレグザンダーの前に圧倒される。ようやく駆けつけたアキレスは彼女を救出し、ジョックスとしての誇りを掛けてアレグザンダーとの再戦に挑む。


[解説]
脚本のジョー・ホールドマン(ヒューゴー賞・ネビュラ賞をダブル受賞した戦争SF小説『終りなき戦い』の著者)が、スチュアート・ゴードン監督の友人であったため引き受けたとのことで、未来の地球を舞台に代理戦争として行われる巨大ロボットによる闘技を描く。
日本のアニメ(『機動武闘伝Gガンダム』とか)でお馴染みの設定を、実写で描いた作品。
CG時代到来前ながら、設定のみで特撮のショボさ・物語のチープさを補うヲタ(ワタシもだ!)好みの一本。
同じく巨大ロボット映画『パシフィック・リム』と見比べてみるのも一興。
闘技場で繰り広げられるロボットプロレスは変形あり反則あり飛び道具あり、おまけに宇宙空間での場外乱闘ありと徹底したサービスぶりで、客席に倒れ込んで何百という観客が巻き添えで死んでしまうという一幕も。
「早い(制作期間)・安い(制作費)・旨い(元がとれればOK)」のドライブインシアター向けB級SFホラー専門、80年代のAIPを目指していたエンパイア・ピクチャーズ最大の製作費による大作だが、倒産・買収などの憂き目に遭いなかなか陽の目を見なかった作品。

DVD廃盤
※上記単体商品のほか「特撮宝庫DVD-BOX 〜モデルアニメ編〜(「ロボ・ジョックス」「おかしなおかしな石器人」「ジャックと悪魔の国」)」に収録
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バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生
BATMAN V SUPERMAN : DAWN OF JUSTICE

監督/ザック・スナイダー
脚本/クリス・テリオ、デヴィッド・S・ゴイヤー
原案/ザック・スナイダー、デヴィッド・S・ゴイヤー
原作/DCコミックス
製作/チャールズ・ローヴェン、デボラ・スナイダー
製作総指揮/クリストファー・ノーラン、エマ・トーマス、ウェスリー・カラー、ジェフ・ジョーンズ、デヴィッド・S・ゴイヤー
出演/ベン・アフレック、ヘンリー・カヴィル、エイミー・アダムス、ジェシー・アイゼンバーグ、ダイアン・レイン、ローレンス・フィッシュバーン、ジェレミー・アイアンズ、ホリー・ハンター、ガル・ガドット
音楽/ハンス・ジマー、ジャンキーXL
撮影/ラリー・フォン
編集/デヴィッド・ブレナー
製作国/アメリカ(2015年)
上映時間/152分


封切り前予告

[あらすじ]メトロポリスで新聞記者として働く真面目な青年クラーク・ケント。しかし、その正体はクリプトン星人でありスーパーパワーを秘めたスーパーマンだった。第二の故郷・地球で幾度となく人類の危機を救ってきた彼だったが、その超人的なパワーが皮肉にも潜在的な人類最大の脅威となっていく。そんな状況に危機感を抱くのが、莫大な資産と強靱な肉体を武器に、闇の騎士バットマンとなりゴッサム・シティの平和を守ってきた大富豪のブルース・ウェイン。やがてスーパーマンとバットマンの対立が決定的となる中、それを裏からあおっていたのが若き天才富豪科学者レックス・ルーサーだった。自身の劣等感からスーパーマンを敵視し、バットマンにスーパーマンへの敵意を刷り込み、同時にスーパーマン抹殺の準備を着々と進めていたのだ。果たしてスーパーマンの運命は、バットマンとの勝負の行方は……。

[解説]DCコミックスが誇る2大スーパー・ヒーロー、バットマンとスーパーマンが激突するSFアクション大作。スーパーマン役は前作『マン・オブ・スティール』に続いてヘンリー・カヴィル。対するバットマン役にはベン・アフレック。とはいえ、鳴り物入りの超大作だが、ハッキリ言うと、タイトル通りでただそれだけの作品。何のサプライズも飛躍も感じられない。始終、スーパーマンもバットマンも黒幕の手の上で踊っていて重苦しく、ラス前の救出劇も取って付けたよう。前作『マン・オブ・スティール』がある程度重いのにカタルシスがあるのに対し、今作はただただ陰鬱で、爽快感や高揚感が一切ないのが苦しい。対スーパーマン戦の際のバットマンは鈍重そうな重装パワードスーツ姿で、コレジャナイ感が半端ない。ゲストヒーローとして何故かワンダーウーマンも登場しているが、特に役に立った印象でもないし、せっかく三大ヒーローが競演しているのに、何のテーマ性もなくただドカスカ暴れているだけで、見た後に何も心に残らないのが勿体ない。例えれば、『SW帝国の逆襲』的な、中繋ぎのための作品で、作中で言及された「アクアマン」、「フラッシュ」、「サイボーグ」らがバットマンとワンダーウーマントと共に活躍する続編(そんなものがあるのかは知らないが)に乞うご期待という戦略なのだろうか。
スペースキャンプ

『スペースキャンプ』 Spacecamp (1986年・アメリカ)

何も知らない少年たちの「アストロ体験」が始まった!

それは、究極のアクシデントだった! NASA見学中の5人の少年少女が誰の助けの届かぬ宇宙へ──。
大気と雲をつきぬけたとき、想像を超えたドラマが待っていた!

【スタッフ】
監督/ハリー・ウィナー
脚本/W・W・ウィケット、ケイシー・ミッチェル
製作総指揮/レオナード・ゴールドバーグ
製作/パトリック・ベイリー、ウォルター・コブレンツ
撮影/ウィリアム・A・フレイカー
美術/リチャード・マクドナルド
音楽/ジョン・ウィリアムス
衣装(デザイン)/パトリシア・ノリス
視覚デザイン/グレッグ・マクマーリー、ジョン・ウォッシュ、チャック・ガスパー、ヴァン・ダー・ヴィア
特殊効果スーパーバイザー/バリー・ノーラン
ミニチュア/マーク・ステットソン

【キャスト】
マックス……………リーフ・フェニックス
キャサリン…………リー・トンプソン
ケヴィン……………テイト・ドノヴァン
ルディ………………ラリー・B・スコット
ティッシュ…………ケリー・プレストン
アンディー…………ケイト・キャプショー
ゼック………………トム・スケリット
ジンクス……………NASAのロボット

【ストーリー】
NASA最大の基地マーシャル宇宙センターに隣接して、スペースキャンプがある。インストラクターによっての特別カリキュラムで、少年少女に宇宙旅行のための疑似体験を目的とするNASAの施設だ。
夏休みに全米より少年少女が集まり、いくつかのチームに分れてスペースキャンプ・インした。「スター・ウォーズ」狂の10歳のマックス(リーフ・フェニックス)は、いじめられつ子で宇宙センターのロボット「ジンクス」と仲良し。彼のチームは、16歳の冒険に憧れる少女キャサリン(リー・トンプソン)、18歳のスポーツ少年ケヴィン(テイト・ドノヴァン)、12歳の黒人ルディ(ラリー・スコット)、17歳のブロンド娘ティッシュ(ケリー・プレストン)の面々。インストラクターはアンディ(ケート・キャプショー)で、夫のザック(トム・スケリット)はセンターに勤務するペテランだ。
キャンプ生活数日後、シャトルの発射ロケット噴射実習中、マックスらの乗ったスペースシャトル「アトランティス号」が実際に宇宙に発射されてしまう。ジンクスがマックスの宇宙への夢をかなえるため、本当に発射するようコンピュータをいじったのだ。宇宙の経験のない少年少女とアンディ。地球の周囲をまわるシャトルの空気は、帰還するまでもたない。
《ネタバレ反転》
アンディは、宇宙ステーションの酸素ボンベを、マックスの助けで手に入れる。だがその際、電気系統の故障でアンディが宇宙に投げだれてしまう。マックスは必死で追いかけ、なんとか命綱で救出した。
彼らには次々と宇宙での危機がおそ襲いかかる。彼らは力を合わせてその困難を克服し、ケガをしたアンディにかわり、ケヴィンの指揮の下キャサリンが操縦を握った。自動操縦が効かないなか、手動での大気圏突入になんとか成功。今シャトルは無事、夜の地球に帰還した。



【解説】
予期せぬ宇宙旅行へ旅立った子供たちが体験する冒険を描いたスペース・アドベンチャーです。いわゆるジェットコースター型の作品で、宇宙空間に打ち上げられてからは次から次と巻き起る危機が、まさに息つく暇もなく襲いかかってきます。それを知恵と勇気と友情で乗り越えていく、王道青春SF映画です。そのテンポの良さに思わず見入ってしまいますね。初監督ながらハリー・ウィナー会心の作となりましたが、本作の上映とチャレンジャー号の事故が重なってしまったため、興収ダウン。出来の割に評価は得られずに、そのまま忘れ去られてしまう結果となった不遇の作品です。

※DVD廃盤/未Blu-Ray化
メガシャメカシャク

『メガ・シャークVSメカ・シャーク』 MEGA SHARK VS MECHA SHARK (2014年・米)

どっちが海の王者か思い知らせてやる!
これまでも数多くのB級映画ファンをうならせてきた『メガ・シャーク・シリーズ』、まさかの劇場公開。

【スタッフ】
監督/エミール・エドウィン・スミス
製作/デビッド・マイケル・ラット
製作総指揮/デビッド・リマゥイー
脚本/H・ペリー・ホートン、ホセ・プレンデ
撮影/アレクサンダー・イェレン


【キャスト】
エリザベス・ローム
クリストファー・ジャッジ
デビー・ギブソン
マット・レーガン
ハンナ・レビーン

【ストーリー】
巨大な氷山を運んでいる貨物船が、エジプトのアレクサンドリア港に到着。すると氷山がヒビが生じ、その中から巨大ワニのクロコザウルスと戦って命を落としたものと思われていた巨大サメ “メガ・シャーク” が飛び出す。
以前にも増した獰猛さを発揮し、世界各地で暴れ回っては、人々に混乱と恐怖をもたらすメガ・シャーク。事態を重く見た国連は、世界の全海域を閉鎖して、試運転も行っていない史上最強のサメ型巨大決戦兵器メカ・シャークを出動させる。
圧倒的破壊力を誇るUGM−133弾道魚雷を装備したメカシャークは、メガシャークを倒すべく深海を突き進む。
だが2体の壮絶な戦いに、巨大なダイオウイカが乱入してきて・・・。



【解説】
ヒット映画の模倣B級作品ばかりを手掛ける製作スタジオ、アサイラム社が放つ海洋パニックのシリーズ第3弾。永久氷壁から出現して世界を恐怖に陥れる超巨大サメのメガ・シャークと、サメ型兵器メカ・シャークを繰り出す人類の攻防を描きます。まあ、しかし、いつも通りにチープなCGに脱力、つづいてお手軽なセットに嘆息、おまけにケバいねーちゃんが博士とか役柄にあってない安い役者陣に悶絶しますw。監督は、テレビシリーズを中心にビジュアルエフェクトの分野で活躍してきたエミール・エドウィン・スミス。『アメリカン・ハッスル』などのエリザベス・ロームら実力派たちが出演。荒唐無稽(むけい)な展開にぼうぜんとしながら、手に汗握る独特の味わいを堪能できます。
新宿シネマカリテの特集企画「カリコレ2014/カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2014」(14年5月17日〜6月13日)にて上映中。
メガシャククロコ

『メガ・シャークVSクロコザウルス』 Mega Shark vs Crocosaurus (2010・米)

海の王者VS陸の覇者
人類を恐怖の渦に巻き込んだ、巨大生物。 その悪魔は、海底で命を落とした筈だった。 だがヤツは蘇り、再び海の王者に君臨する。 そして王者の前に立ちはだかる、陸の覇者。神さえ恐れる激突に、人類は傍観者となるのか。 五大陸と七つの海を凌駕する史上最大の頂上決戦が、今始まる!!

【スタッフ】
監督/クリストファー・レイ
脚本/ナオミ・セルフマン
製作/デヴィッド・マイケル・ラット
製作総指揮/デヴィッド・リマウィー
音楽/クリス・ライデンハウア
撮影/アレクサンダー・イェレン
製作会社/アサイラム

【キャスト】
ナイジェル・パットナム…………ゲイリー・ストレッチ
テリー・マコーミック……………ジェイリール・ホワイト
ハッチンソン捜査官………………サラ・リーヴィング
カルヴィン提督……………………ロバート・ピカード
レガット……………………………ハンナ・カウリー

【ストーリー】
メガ・シャークとジャイアント・オクトパスの戦いから数年。コンゴのダイヤモンド鉱山から、超巨大ワニ「クロコザウルス」が突如出現。鉱山で働く人々を襲撃する。
一方、大西洋上では、米軍艦のソナーに巨大な影が捉えられる。サメの専門家のマコーミックは、メガ・シャークが生きているのではと考え、サメをおびき寄せる音波球で実験する。はたして、ジャイアント・オクトパスと相打ちになったと思われていたメガ・シャークは生きていた。米軍艦を襲撃し、応戦むなしく米軍艦は撃沈。マコーミックだけが脱出に成功する。
コンゴでは、鉱山会社から依頼を受けたハンターのナイジェルが、クロコザウルスを発見していた。ナイジェルはクロコザウルスの生け捕りに成功し、船で輸送しようとするが、そこにメガ・シャークが襲来。船は沈没し、クロコザウルスは逃走する。
米軍はナイジェルとマコーミックに協力を依頼し、クロコザウルスの産卵場所を発見。そこに卵を餌として狙うメガ・シャークも出現。卵を守るためにクロコザウルスも姿を現す。米軍の空爆で卵は全滅するものの、二匹の怪物は姿を消す。
クロコザウルスはマイアミに上陸し、破壊の限りを尽くす。軍が迎撃するが歯が立たない。原子力発電所をアークフラッシュさせてなんとかクロコザウルスを海に追い払う。 一方メガ・シャークは原潜と戦い、魚雷をものともせずに原潜を沈めてしまう。
《ネタバレ反転》
メガ・シャークとクロコザウルスを倒すため、両者を戦わせる作戦が立てられる。マコーミックの音波球とクロコザウルスの卵で両者をパナマ運河に誘導し、そこを攻撃する。メガ・シャークとクロコザウルスは目論み通り戦い始めるが、決着はつかず、パナマ運河は破壊され、両者は再び外海へ。
さらに各地で産卵されていたクロコザウルスの卵が孵化し始め、大量の子ワニが人々を襲い始める。最後の手段として核攻撃を仕掛けようとするが、メガ・シャークが核魚雷ごと原潜を飲み込んでしまう。メガ・シャークとクロコザウルスはハワイで再び激突。子ワニもハワイに集まってくる。マコーミックの音波球で海底火山を噴火させ、両者を倒すことに。作戦は成功し、メガ・シャークとクロコザウルスは、戦いながら海底火山へと沈んでいくのだった。




【解説】
レンタル市場に強烈なインパクトを与え、大ヒットを記録した『メガ・シャークVSジャイアント・オクトパス』のリリースから約1年半、ついに待望の第2弾が登場! 前作で死んだはずのメガ・シャークが奇跡の復活を果たし、今度はクロコザウルス(巨大ワニ)との熾烈な戦いを繰り広げますw。前作以上にCGの使い回しが多く、もうちょい上手くつくれないのかと。キャラ設定は結構「冒険もの」風で、路線にバリエーションを増やす努力は認められます。でもやっぱり学芸会レベルの演出で、は・は・腹が痛い・・・www。でも、そこがイイ! やっぱ、こういうの好きなんですよ。
メガシャクオクト

『メガ・シャークVSジャイアント・オクトパス』 Mega Shark vs Giant Octopus (2009年・米)

勝者は 海の王者となる
太古に絶滅した最大のサメ“メガロドン”。 数々の神話で恐れられる巨大なタコ。 万年氷の崩壊により、二体の怪物が150万年の時を経て現代によみがえる! 七つの海を凌駕する、究極の頂上決戦!

【スタッフ】
監督/エース・ハンナ
脚本/ジャック・ペレス、エース・ハンナ
製作/デヴィッド・マイケル・ラット、ポール・ベイルズ
製作総指揮/デヴィッド・リマウィー
音楽/クリス・ライデンハウア
撮影/アレクサンダー・イェレン
編集/マルク・モリソン
製作会社/アサイラム

【キャスト】
エマ・ギブソン……………………デボラ・ギブソン
ラマール・サンダース……………ショーン・ローラー
セイジ・シマダ……………………ヴィク・チャオ
アラン・バクスター………………ロレンツォ・ラマス
ディック・リッチー………………マーク・ヘングスト
ビンス………………………………ジョナサン・ネイション

【ストーリー】
アラスカ沖のチュコト海で米軍の軍用ヘリが新型ソナーの性能テストを行っていた。海中では小型潜水艇で女性科学者のエマがクジラの群れを観察していたが、新型ソナーの影響でクジラの群れが暴走して海岸の氷壁に激突する。さらに氷壁が崩れ始め、エマは崩落を必死に避けながら、氷壁の中から現れた二匹の巨大生物を目撃する。
その後、エマは海岸に漂着したクジラの死体を調査し、歯のようなものが刺さっているのを発見。恩師であるサンダース博士のもとに持ち込み、正体を調べる。その歯は、すでに絶滅したはずのメガロドンのものであった。
その頃、海上を飛ぶ旅客機を、歯の持ち主であるメガ・シャークが襲撃。海中から飛び出し、旅客機に食らいついて撃墜する。
一方、日本近海にある石油採掘基地が謎の巨大生物に襲撃される。日本人科学者のシマダは、生存者から採掘基地を襲った生物の特徴を聞き出す。
シマダはサンダース博士とエマのもとを訪れ、生存者の描いたスケッチを見せる。その特徴は明らかにメガロドンのものとは異なっていた。氷壁が崩れた時の映像を分析したところ、そこには巨大なサメとタコの姿が写っていた。そこへ米軍が現れ三人を拘束。頻発する海難事故の原因究明を要請する。
三人の話により、海洋に二匹の巨大生物が存在することが明らかとなる。米軍は攻撃を開始するが、メガ・シャークはそれをものともせず、米軍艦を撃沈。二匹を退治するために、フェロモンで攻撃しやすい場所へ誘き寄せる作戦が立案され、エマとサンダース博士はサンフランシスコ湾、シマダは東京湾へ向かう。
《ネタバレ反転》
サンフランシスコ湾にはメガ・シャーク、東京湾にはジャイアント・オクトパスが向かってくる。湾に入り込んだメガ・シャークに米軍は攻撃を仕掛けるが、何の効果もなく、反撃されあえなく敗退。東京湾でのジャイアント・オクトパスとの戦いも、人類の敗北に終わる。
最後の手段として米軍は核攻撃を提案するが、それはあまりにも代償が大きい。エマは、二匹を戦わせる作戦を思いつく。
アラスカ沖にフェロモンを散布し、二匹をおびき寄せる。そして現れた二匹の巨大生物は、決着をつけるべく戦い始める。壮絶な死闘の末、二匹は力尽き、海底へと沈んでいった。




【解説】
低予算パクリ魂爆発がいっそ清々しい「アサイラム」謹製の、ツッコミどころ満載のモンスター映画です。なんでやねん、真っすぐ艦砲を撃ってなんで海中で直撃してるのだ!?  うわ、魚雷を避ける動きが使い回しで吹いた! とりあえず戦ってるって分かればいいや的なテンプレガジェットの切り貼りCGに、安い俳優の薄っすいドラマでキメポーズが見ていて恥ずかしいでよ。うん、素晴らしい! そういったダメダメ感を楽しむイベント・ムーヴィーといえるでしょうw。
決死圏SOS宇宙船
購入はallcinema

『決死圏SOS宇宙船』
Journey to the Far Side of the Sun (1969・英)
監督/ロバート・パリッシュ
脚本/ジェリー・アンダーソン、シルヴィア・アンダーソン、ドナルド・ジェームズ
原案/ジェリー・アンダーソン、シルヴィア・アンダーソン
製作/ジェリー・アンダーソン、シルヴィア・アンダーソン
音楽/バリー・グレイ
撮影/ジョン・リード
編集/レン・ウォルター
出演/ロイ・シネス、イアン・ヘンドリー、パトリック・ワイマーク、リン・ローリング、ロニー・フォン・フリードル、フランコ・デ・ローザ、ジョージ・シーウェル、エド・ビショップ、フィリップ・マドック、ヴラデク・シェイバル、ハーバート・ロム

太陽の向こう側で発見された未知の惑星。宇宙飛行士が遭遇した驚愕の謎とは!?
『サンダーバード』『謎の円盤UFO』『スペース1999』のジェリー・アンダーソンによる劇場用SF大作!


欧州宇宙探査局<ユーロセク>が送り出した無人探査船<サンプローブ1>からの報告により、太陽の反対側に未確認の惑星の存在が明らかになった。この情報が敵国に漏れたことを知った<ユーロセク>のウェブ局長(パトリック・ワイマーク)は、新惑星の調査を行う有人宇宙探検船の計画を立案する。
パイロットに選ばれたのはアメリカのグレン・ロス大佐(ロイ・シネス)と、<ユーロセク>の物理学者ジョン・ケーン博士(イアン・ヘンドリー)。数週間に及ぶ訓練の末、二人を乗せたロケットが発射された。
太陽の向こう側で3週間のコールドスリープから目覚めた二人は、目的の惑星へと飛行艇で着陸を試みるが、嵐に遭遇し飛行艇は大破してしまう。病院で目覚めたロス大佐はそこが元の地球だと知り驚愕する。ケーンは意識不明の状態。グレンは、なぜ地球に引き返してきたのかと、宇宙局の尋問を受ける。
しかし、彼には地球に引き返した覚えはない。地球から惑星に到着するまでの片道の記憶しかないのだ。おかしなことはほかにもあった。地球と惑星を往復するには6週間かかるはずなのに、宇宙船は予定の半分の3週間で地球に帰ってきたことになっている。
やがてグレンは奇妙な事実に気づく。たしかにここはなにもかもが地球にそっくりだ。だがたったひとつだけちがう点がある。ここではすべてが左右逆になっているのだ。まるで鏡の中に映った世界のように……。
やがてケーンは息を引き取った。グレンはウェブ局長に自分の推理を話す。「ここは、太陽を挟んで存在する、同じ歴史を辿ったもうひとつの地球……ただし、左右反対の」。半信半疑のウェブふだったが、懸命な説得にグレンの帰還計画を決定する。成功すれば、もうひとりのグレンも帰ってきて、重要な科学的偉業が達成されるのだ。
[ネタバレ反転]
グレンの乗った宇宙船は順調に発進し、反対側の地球の衛星軌道へ到達した。だが、母船とドッキングした瞬間、接合部がショートした。電極の方向も逆だったのだ。コントロールを失い、地表へ落下する宇宙船は<ユーロセク>本部に墜落し、大爆発を起こして施設は壊滅した。
責任を問われ、反地球も一笑に付され、負傷で車椅子生活となったウェブ局長は解任され、精神病院へと入れられた。看護婦が目を放したとき、通路の先に鏡がかかっていた。鏡の奥を覗き込むウェブは、鏡へと向かい疾走する。やがて破壊音が響いた。




突出したSFマインドと巧みなミニチュアワークで、『サンダーバード』や『謎の円盤UFO』、『スペース1999』といった英国産エンタテインメントを生み出してきたジェリー・アンダーソンが、1960年代末期に手がけた唯一のオリジナル劇場用映画です。太陽をはさんで地球と正反対に位置する惑星への探険と、そこに隠されたミステリーを描く本格的なSF大作でしたが、日本での劇場公開は見送られたまま、1972年8月6日「日曜洋画劇場」で放映されたのが、本邦初公開でした。 とにかくミステリアスで不条理、不気味なストーリー展開で、SFというよりも、幻想映画や恐怖映画といった語り口です。分身、鏡世界、といったテーマはいまでも興味深いし、演出も手堅く効果的。鏡を用いた幕切れのシーンも素晴らしいです。
世界が燃えつきる日
購入はallcinema

『世界が燃えつきる日』 Damnation Alley (1977・米)
監督/ジャック・スマイト
脚本/アラン・シャープ 、 ルーカス・ヘラー
原作/ロジャー・ゼラズニイ 『地獄のハイウェイ』
製作総指揮/ハル・ランダース 、 ボビー・ロバーツ
製作/ジェローム・M・ザイトマン 、 ポール・マスランスキー
撮影/ハリー・ストラドリング・ジュニア
美術/プレストン・エイムズ
音楽/ジェリー・ゴールドスミス
出演/ジョージ・ペパード、ジャン・マイケル・ヴィンセント、ドミニク・サンダ、ポール・ウィンフィールド、ジャッキー・アール・ヘイリー、マーレイ・ハミルトン、キップ・ニーヴェン、マーク・テイラー、トレント・ドーラン、キップ・ニーヴン、ロバート・ドナー

核戦争は地球と大気圏を完全に破壊した!
超機動装甲車〈ランドマスター〉で突っ走れ! 地獄のハイウェイを!


核世界が終って5年。全世界は廃墟と化した。アリゾナの砂漠の金属ドームの中の空軍基地には生存者がいる。他の都市からの連絡もなく、巨大なサソリに襲われるある日、オールバニーからの信号がキャッチされた。
早速、デントン少佐(ジョージ・ペパード)は、ランドマスターという機動装甲車で旅立つ。1号車に彼とタナー(ジャン・マイケル・ヴィンセント)。2号車はキーガン(ポール・ウィンフィールド)とペリー(キップ・ニーヴェン)という、2組のランドマスターは、この荒野の『地獄のハイウェイ』を突き進んだ。だが無数の核爆発によって地軸がゆがんでしまったため、空は奇怪に変色、異常気象や天災が次々と起こり、地上には巨大生物がうごめいている。
突然、嵐が接近し、キーガンのランドマスターは大破し、ペリーは死ぬ。重傷のキーガンを乗せ、タナー達のランドマスターは走る。「助けてくれ」とニューヨークから聞こえる送信。廃墟のラスベカスで彼らはジャニス(ドミニク・サンダ)という女性を助け、ガソリンを求め、ソルトレイク・シティへ向かうが、巨大なゴキブリの群れに会い、キーガンも死亡した。
地獄の中をひたすら走るランドマスター。ある日、砂漠で11歳の少年ビリー(ジャッキー・アール・ヘイリー)を発見。ここの生き残り達の唯一の現存者だった。髪も抜けた異様な姿の地下人間の攻撃もかわし、旅するランドマスターも故障が目立ってきた。
[ネタバレ反転]
修理するためデトロイトへ向かう彼らの前に、暴風雨が……。やがて嵐もおさまったが、ランドマスターは使い物にならず、デントンとジャニスは残り、タナーはビリーと共に、オートバイでオールバニーへ向かっていった。そこには、奇蹟的に緑が残り、人々が笑顔で出迎えていた。



核戦争後の荒廃した世界を描く映画の走りともいえる作品で、B級テイスト溢れる突っ込みどころ満載の残念映画です。チープな特撮に延々と砂漠を走る姿が続き、ハリボテの巨大サソリがたまに現れる。物語もお約束そのまんまでヒネリもなく一本調子。とはいえ、初見は小学生の頃で、TVにかじりつき、装甲車ランドマスターの勇姿にドキドキしながら見たものです。おかげで、今でも結構好きなのですよ。ホラ、駄目な子ほど可愛いってヤツでしょうか。TV『特攻野郎Aチーム』のハンニバル役ジョージ・ペパード、『超音速ヘリ・エアーウルフ』の主演ジャン・マイケル・ヴィンセント、映画『ターミネーター』の黒人刑事役ポール・ウィンフィールド等々、みんなメチャ若くて細っ! とビックリします。いや、しかし、原作は無茶苦茶面白いんですがねえ。なんでこうなったのか……。
因に原作は──核戦争後で高濃度の放射能で汚染された大地。怪物が闊歩する「地獄のハイウェイ」を爆走する超高速武装装甲車。生き残った二つの都市のひとつボストンへ、カリフォルニアから大陸を横断してペストのワクチンを届けるのは、特赦を引き換えに死の輸送を請け負った凶悪犯罪者にして天才ドライバーのヘル・タナー。くぅ〜、燃えるなあ〜。
人造人間クエスター
購入はallcinema

『人造人間クエスター』
The Questor Tapes (1974・米)TVM
監督/リチャード・A・コーラ
製作/ホウイー・ホーウィッツ
製作総指揮・原案/ジーン・ロッデンベリー
脚本/ジーン・ロッデンベリー、ジーン・L・クーン
撮影/マイケル・マーガリーズ
特撮/アルバート・ホイットロック
音楽/ギル・メレ
出演/ロバート・フォックスワース、マイク・ファレル、ジョン・ヴァーノン、リュー・エアーズ、ジェームズ繁田、ロバート・ダグラス、ダナ・ウィンター、エレン・ウェストン、メイジェル・バレット、ウォルター・コーニッグ

世界の救世主か、破壊者か!? 超頭脳アンドロイド逃走!
『スター・トレック』の生みの親ジーン・ロッデンベリー渾身のSFTVムービー!


「プロジェクト・クエスター」それは超高性能アンドロイドを創り出す極秘計画。だが発案者のバスロビック博士(リュー・エアーズ)が失踪したため、若き天才科学者ロビンソン(マイク・ファレル)が後を引き継ぐが、プロジェクトに懐疑的なダーロ博士(ジョン・ヴァーノン)により計画自体が凍結されそうになってしまう。
なぜバスロビック博士は失踪したのか? 生きているならば何処で何をしているのか? バスロビック博士以外の科学者には、クエスターの構造を理解できない。これほどの知識を持ったバスロビック博士とは何者なのか? また、何の目的でクエスターを製造したのか?
暗号化されていたクエスター用のプログラムを解読しようとして、データの半分を消失してしまったため、新たなプログラムを試したがクエスターは全く反応せず。仕方なく半分が消失した不完全なデータを使用するものの、実験は失敗。だが、完成直前だったアンドロイド・クエスターは、職員のいなくなった深夜、自分で体を完成させて研究所から脱走してしまう。
自分が何のために生まれてきたのか、という肝心な部分のデータが欠落していたため、クエスターはバスロビック博士の助手であったロビンソンの協力を仰ぎ、「創造主」である博士を探し「自分に課せられた使命」を遂行するために旅立つ。限られた時間内に博士に会わないと秘密厳守のため体内に仕込まれた原子爆弾が起動してしまう。タイムリミットに追われながら、バスロビック博士の残した足跡を追っていく。
一方、ダーロ博士は、クエスターの体の機密や、超頭脳による人類への反逆を恐れ、軍を動かし追い詰め破壊しようとする。追っ手をかわし、ついに二人は博士の残した施設にたどり着く。そこには死んだはずの博士が横たわっていた。さらに、果てしなく並んだ寝台には数多の眠る人物たちが……。そこへ追って来たダーロも、その光景に呆然とした。
[ネタバレ反転]
目覚めた博士は、三人に衝撃の事実を告げる。実は博士は、地球上において20万年前から、常に人類に気がつかれないように人類を指導してきた超存在の末裔だったのだ。彼らはどの時代も常に一人だけで存在し、その命が尽きそうになると、自らの後継者を開発し、意思を継いでいた。クエスターはその新たな後継者なのだ。
だがクエスターは未完成のまま動き出してしまったので、彼は感情を持っていなかった。博士は人類で初めて事実を知ったロビンソンに、クエスターに感情を教えることを頼むのだった。事実を知ったダーロ博士は自らを囮として、クエスターに扮してセスナで飛び立ち、軍にわざと見つかり撃墜された。ロビンソンとクエスターの、人間的感情を学ぶ旅が始まった。




TV映画のちょっとよく出来たアンドロイド物と思って見ていると、最初からは予想もつかない壮大な結末が待っている本作。これぞまさしくSFの持つ、センス・オブ・ワンダーを体現した作品です。主演のロバート・フォックスワースの無機質な表情・演技が素晴らしい。TVシリーズとして企画されたもののシリーズ化はされなかったため、100分のパイロット版だけが残されました。でも、クエスターはこのまま消えたのではなく、同じくジーン・ロッデンベリーの創造した『スター・トレック』、その続編『ネクスト・ジェネレーション』のデータ少佐の原型となったのだと思います。
地底王国

『地底王国』 At the Earth's Core (1976・英)
配給/コロンビア映画
制作/アミカス・プロダクションズ
製作総指揮/ハリー・N・ブラム、マックス・J・ローゼンバーグ
製作/ジョン・ダーク、ミルトン・サボツキー、マックス・J・ローゼンバーグ、サミュエル・Z・アーコフ
監督/ケヴィン・コナー
脚本/ミルトン・サボツキー
原作/エドガー・ライス・バローズ『地底の世界ペルシダー』
撮影/アラン・ヒューム
音楽/マイク・ヴィッカーズ
特撮/イアン・ウィングローヴ
プロダクションデザイン/モーリス・カーター
編集/ジョン・アイアランド、バリー・ピータース
出演/ダグ・マクルーア、ピーター・カッシング、キャロライン・マンロー、サイ・グラント、ゴッドフリー・ジェームズ、ショーン・リンチ、キース・バロン、ヘレン・ギル、アンソニー・ヴァーナー、ロバート・ギレスピー、マイケル・クレイン、ボビー・パール、アンディー・クロマーティ

現代科学の粋を集めた地底探検ロケットが──ついに発見した謎の世界!
そこは不気味な巨大怪獣が人間を支配していた!


一八九八年のある日。アメリカの科学者アブナー・ペリー博土(ピーター・カッシング)は、長年の研究成果を目のあたりにして、感慨にふけっていた。彼が心血を注いだ地底探検ロケットが完成したのだ。博士はこの巨大なマシーンを《アイアン・モール》(鉄モグラ)と名づけた。
《アイアン・モール》は最大直系5.2メートル、全長42メートル、1万1800馬力。鋼鉄製の円筒のあたまに巨大な円錐形のドリルが装備され、地中で方向が変えられるよう、間接部もつくられている。内部は宇宙船のようだ。超出力のエンジンや発電機、操縦装置のほか、酸素補給装置、レーダー、各種計器類、地質を自動的に分類する機械が備えつけられ、座席は本体がどんな角度になろうとも、一定の角度を保つように計算されていた。
地球の内部がどうなっているかを実際に見て、その神秘のベールをはごうというペリー博士の研究に興味をもち、援助してきた富豪の青年デビッド・イネス(ダク・マクルーア)は、ペリー博士とともに《アイアン・モール》に乗り込み、出発する日がやってきた。
しかし、発進後間もなく舵輪が故障し、機体は操縦の自由を失って暴走を始めた。数時間の間、非常な高温帯と低温帯をほぼ交互に通過、ついに二人は意識を失った。やがて気づいた二人は、あたりの異様な光景に眼をみはった。巨大な樹木、異臭を放つえたいの知れない草やキノコ類、様々な巨大怪獣が姿を見せ、一日中消えることのない太陽が輝く。地表を破って、どこかに出たのか? だが、未知の植物を見て、博士はここは地底だと断定する。
ここは伝説で語られる【地底の王国ペルシダー】ではないか? 探険に出た二人は、サゴス族という半人半獣の猿人類に捕えられた。ここ地底の世界ペルシダーでは三種族がそれぞれの分を守って存在し生きているのだ。
支配者として君臨しているのがメーハー族と呼ばれる種族。トカゲのような頭部を持つ翼竜でしかもメスだけ。処女受胎のように彼女たちは、誰の助けもかりずに子供をつくる能力をもっている。
しかし、言葉をしゃべる能力はなく、仲間や支配下の種族サゴス族にはテレパシーで話す。そのサゴス族は知能がなく、粗野でメーハーの兵隊の役目を果たしている。そしていちばん下が“人類”で、知恵はあるが文明を持たない種族。サゴス族は彼らを、奴隷か召使いにしていた。そして彼らはメーハー族の“食物”となるのだ。
[ネタバレ反転]
デビッドとペリー博士は、奴隷民族“人類”と同じ姿態をしていたために、クサリにつながれて、“人類”と一緒に遠い土地へ連れて行かれることになった。途中、様々な危険が襲った。そして“人類”の美しい娘ディア(キャロライン・マンロー)を知ったデビッドは、一目で彼女のとりこになってしまった。
彼はメーハーやサゴスから脱出する方法を考えているうちに“人類”をその残忍な支配から解放しようと、大胆な計画を持ちだし、メーハーとサゴスに戦いを挑んだ。人類も参戦して戦い、残虐な支配者たちを倒して平和を手に入れるのだった。
だが戦いの最中、デビッドは仲間たちと離ればなれになってしまった。しかし、懸命に《アイアン・モール》まで戻ってみんなを待っていると、ペリー博士とディアがやってきた。デビッドは愛するディアを地上に連れていきたかったが、ペリー博士は彼女を地上に連れ帰っても果たして幸せを約束できるかどうかわからないという理由で、反対した。
愛するディアのことを考えると、デビッドも自分の我ままだけを通すことを断念せざるをえなかった。ペリー博士とデビッドは、ディアを残して《アイアン・モール》に乗りこみ、地上目ざして地底王国をあとにした。




エドガー・ライス・バローズのSF小説『地底の世界ペルシダー』(1914年)の映画化作品。前年の『恐竜の島』に続き、アミカス・プロがバローズのSF小説を映像化しました。前作と同じく、製作ジョン・ダーク、監督ケヴィン・コナー、主役にダグ・マクルーアを起用。ヒロインには均整の取れたプロポーションで、ファンタジーやホラー・ファンにとっては女神ともいえるキャロライン・マンローが抜擢されました。さらに、主人公の地底世界に同行するペリー博士役のピーター・カッシングは、アミカス・プロやハマー・フィルムの古典派ホラー映画の看板スターで、フランケンシュタイン男爵やヴァン・ヘルシング博士、『スター・ウォーズ』のターキン総督など知的で冷酷かつ冷徹な役柄が多いですが、本作では愛嬌溢れる老博士をコミカルに演じていて、ファンとしてはもう最高です。造形や特撮面では、アイアン・モールのミニチュア特撮や、欧米ものには珍しい着ぐるみ怪獣の多数登場する点が特徴となっています。地底ロケット《アイアン・モール》は、その形状が『サンダーバード』(1965年〜)のジェット・モグラに似ていますが、本作の特殊効果を担当したイアン・ウィングローヴは、『サンダーバード』を手がけたデレク・メディングスの助手を務めたこともあります。このモール内部のセットや、メーハーを初めとする多数の怪獣デザインは、『1000日のアン』などでアカデミー美術賞にノミネートされたプロダクション・デザイナー、モーリス・カーターによるものです。
続・恐竜の島

『続・恐竜の島』 The People That Time Forgot (1977・英)
配給/AIP
制作/アミカス・プロダクションズ
監督/ケヴィン・コナー
製作総指揮/サミュエル・Z・アーコフ
製作/ジョン・ダーク
原作/エドガー・ライス・バローズ 『時に忘れられた人々』
脚本/パトリック・ティリー
撮影/アラン・ヒューム
美術/ベット・デイヴィー
編集/ジョン・アイルランド、バリー・ピータース
音楽/ジョン・スコット
特殊効果/ジョン・リチャードソン、イアン・ウィングローブ
プロセス撮影/チャールズ・スタッフェル
出演/パトリック・ウェイン、ダグ・マクルーア、サラ・ダグラス、ダナ・ギレスピー、ソーリー・ウォルターズ、シェーン・リマー

巨大なる恐竜・怪鳥の島に失われた人類を見た!襲いかかる幽霊軍団!どくろの蛮族!火山の大爆発!
《ターザン》の原作者エドガー・ライス・バローズが「恐竜の島」に続いて放つ驚異のSFアドベンチャー巨篇!


1917年末、スコットランドの海岸にボウエン・タイラー(ダグ・マクルーア)の書いた手記が流れついた。3年前、輸送船が撃沈され、死んだと思っていた軍需富豪の息子タイラーが生きている! 海軍は早速、救助および探検隊を乗せた機走帆船ポーラ・クイーン号を出港させた。タイラーの友人でパイロットのベン・マクブライド(パトリック・ウェイン)、彼の戦友でベテラン整備士ホーガン(シェーン・リマー)、女性記者シャーロット(サラ・ダグラス)、生物学者ノーフォーク博士(ソーリー・ウォルタース)が乗り組んでいる。
氷山に囲まれた地点で、水陸両用の飛行艇に乗り移った4人。やがてタイラーの手記にある島が近づく。絶壁を超えたとき突然、怪鳥が彼らを襲い、飛行艇は恐竜の島『キャプローナ』に不時着した。
不気味な魔境には恐竜もいる。ホーガンを艇の修理にのこし、ベン達は山の向こうにタイラーをさがしに行く。女性の悲鳴を聞き彼らが駆けつけると、2頭のアロサウルスが原始人の娘を襲っている。恐竜を撃退すると、彼女はガルー族のアジョール(ダナ・ギレスピー)と自らの名を英語でしゃべった。タイラーから習ったのだ。彼女によれば、タイラーはタイラーはガルー族と暮らしていたが、ナーガ族に攫われたとのこと。彼らの意欲はわいた。
襲ってきたナーガ族の1人をさらに捕らえ、尋問したところでは、タイラーはドクロ城に連れていかれたらしい。やがてドクロ城に通じる洞窟を出た一行に、ヨロイ・カブトの軍団が迫り、彼らを捕えた。ナーガ族だ。
[ネタバレ反転]
ベンと博士は地下牢でタイラーと再会した。だが、彼は絶望の果てに廃人寸前だった。タイラーの愛する妻リザは、火山の神ナブラコタへの生け贄として、溶岩の池へ突き落とされていたのだ。
一方、シャーロットとアジョールは生け贄にされようとしていた。牢番のスキをみて、ベン達は脱出。説得されたタイラーも、気力を取り戻した。
彼らはシャーロットらの救出に向かい、ナーガ族の幽霊軍団との凄絶な戦いを繰り広げる。軍団の首領はアジョールの反撃にあい溶岩の池に落ちた。
城を脱出した後、シャーロットとアジョール、博士を先行させ、敵を足止めするためベンとタイラーが待ち伏せをする。激戦ののち、タイラーは矢を胸に受け息を引き取った。火山がこれらを怒るかのように、大噴火をはじめ、島全体に波及していく。ベン達はホーガンの修理した飛行艇で、溶岩に呑まれ始めたこの魔境を脱出するのだった。




『恐竜の島』のヒットを受け、アミカス・プロダクションズが引き続いて製作した続編です。原作はエドガー・ライス・バローズの太古世界シリーズ第二部『時間に忘れられた人々』ですが、第三部の『時の深き淵より』の内容も一部に使用されており、映画は本作をもって完結しました。前半は前作同様、実在した恐竜が出現しますが、後半は日本の武士のような甲冑に身を固めた騎馬軍団が登場するなど、前作と異なった大胆な脚色がなされています。同プロダクションの、製作ジョン・ダーク、監督ケヴィン・コナー、ダグ・マクルーア出演という布陣は、前作および、同じくバローズのSF小説『地底世界ペルシダー』を映画化した『地底王国』(1976年に公開)に引き続いての登板です。特撮は、特殊効果を前作のデレク・メディングスに替わり、『地底王国』を手がけたイアン・ウィングローヴと、後年『エイリアン2』でアカデミー視覚効果賞を受賞するジョン・リチャードソンが、プロセス撮影を前作および『地底王国』に引き続きアカデミー科学技術賞受賞歴のあるチャールズ・スタッフェルが担当しました。なお、タイラーの友人ベン・マクブライドを、ジョン・ウェインの息子であるパトリック・ウェインが演じました。ナーガ族は、原作ではドクロ顔でコウモリの翼を持つ支配種族だったのですが、単なる騎馬戦闘民族になっていて、スケールダウンしたのが残念です。
恐竜の島

『恐竜の島』 The Land That Time Forgot (1975・英)
制作/アミカス・プロダクションズ
監督/ケヴィン・コナー
製作/ジョン・ダーク
製作総指揮/ロバート・E・グリーンバーグ
原作/エドガー・ライス・バローズ 『時に忘れられた世界』
脚本/ジェームズ・コーソーン、マイケル・ムーアコック
撮影/アラン・ヒューム
編集/ジョン・アイルランド
音楽/ダグラス・ギャムリー
特殊効果/デレク・メディングス
恐竜シークエンス/ロジャー・ディッケン
プロセス撮影/チャールズ・スタッフェル
出演/ダグ・マクルーア、ジョン・マッケナリー、スーザン・ペンハリゴン、キース・バロン、アンソニー・エインリー、ゴッドフリー・ジェームズ

ある日突然、進路を失った潜水艦…そこには信じられない世界が待っていた!

ある日、スコットランドの寂れた岩場で、釣り人が流れ着いた瓶を発見した。その中には、手記が納められていた──。
第一次世界大戦のまっただ中の一九一六年。北大西洋を航海中だった連合軍の輸送船がドイツの潜水艦Uボートに撃沈された。辛じて助かったボウエン・タイラー(ダク・マックルアー)、女性生物学者リザ・クレイトン(スーザン・ペンハリゴン)を始めとする六人は、突然浮上してきたUボートを乗っとることにした。ボウエンたちは銃を片手にUボートにとび移り、ハッチが開かれるのを待ち、突入した。
艦内で大乱闘が始まり、フォン・シェーンフォルツ艦長(ジョン・マッケナリー)以下の乗組員を人質にした。Uボートはボウエンの指揮下に入り、中立港に向かって始動を始めた。数日後、中立港へ向かっている筈なのに、Uボートはいつしか流氷群にとりかこまれていた。シェーンフォルツの妨害工作だった。Uボートは南極を目指して彷徨っていたのだ。食糧も少なく絶望する一行の前に、霧に包まれた神秘的な島が突然現われた。
「キャプローナだ。二百年前に発見された後、誰も辿り着けず存在も否定された、忘れ去られた島だ!」とシェーンフォルツが叫んだ。聳え立つ絶壁に囲まれた外周を探索し、Uボートは、唯一の入り口である狭い地下水路をくぐり抜け、島の内海に出た。驚くべきことに、島はうっそうとした緑につつまれ、息をのむような美しさだ。
だが、そう思ったのも束の間、内海から体長四、五メートルもある首長竜そっくりの怪物が現われ、ドイツ兵一人を噛みくだき水面下に没した。信じられないことだが、ここには、太古の恐竜が棲息しているのだ。いつしか周囲には奇怪な恐竜が徘徊し始めていた。その夜、ボウエンとシェーンフォルツは、この島から脱出するため、協力し合うことを約束した。
シェーンフォルツがドイツ水兵を指揮、航海士のブラッドリー(キース・バロン)が連合国側の人間を掌握して、ボウエンが全体の指揮をすることになった。翌日からキャンプを設営し、食料と水を求めて島の奥に入った。プテラノドンやトリケラトプスと戦わなければならないのはもちろんだが、さらに人間らしい姿をした猿人も相手にしなければならなかった。
捕虜にした猿人が言葉をもっているのを発見したのはリザだった。その猿人はボールー族の一人で名をアームといい、彼の手引きで一行はさらに島の奥へと進んだ。アームが原油の存在を教えてくれたとき、一同は驚喜した。原油を精製すればUボートを動かし、文明圏へ帰れるのだ。
[ネタバレ反転]
ある日、ボウエン、リザと数人の男たちが探険の途中、猿人に襲われた。一行は次々に倒され、リザがさらわれた。その時、地軸をゆるがすような地震が始まり、噴火口から熔岩が噴出した。ボウエンは灼熱の熔岩の流れをぬってリザを救出した。アームは岩の下敷きになり死んだ。
その頃、必要量の原油精製を終ったUボートの水兵たちは、ボウエンの帰りを待ちきれず、制止するシェーンフォルツたちを銃で制圧し、Uボートを発進させた。
だが熔岩の熱とガスでUボートは身動きがとれなくなり、乗員もろともに沈没したあと木っ端みじんに爆発した。生き残ったのはボウエンとリザだけだった。
文明社会への復帰の希望を絶たれた二人は、新しい生活を求めて、島の奥地へとわけ入っていく。島の外壁に立つ二人は、驚くべき体験をせめて誰かにと、手記の入った瓶を海へ投げるのだった。




『ターザン』『火星(ジョン・カーター)シリーズ』で知られるエドガー・ライス・バローズのSF小説『時に忘れられた世界』(『太古世界シリーズ』三部作の第一部)を、ホラー映画を数多く手がけるイギリスのアミカス・プロダクションズが映画化しました。原作で孤島キャプローナ(キャスパック)が有している〈特異な進化体系〉については簡略化されているものの、時代設定を初めとしてかなり原作に忠実な筋立てで、原作ファンである私は大満足! です。ケラトサウルスやトリケラトプスなど、実在した恐竜が再現されて登場し、銃で狩るシーンなどは、怪獣というよりは猛獣という感じで、リアルな生物感があります。特撮は、特殊効果を『サンダーバード』などを手がけたデレク・メディングスが担当。恐竜のシーンは、後に『恐竜時代』にも参加するロジャー・ディッケン。プロセス撮影を、スクリーン・プロセス・システムの開発で1969年のアカデミー科学技術賞を受賞した、チャールズ・スタッフェルが担当しています。本作がヒットしたため、同じ製作ジョン・ダーク、監督ケヴィン・コナー、主演ダグ・マクルーアの組み合わせで『地底王国』、『続・恐竜の島』、『アトランティス7つの海底都市』が作られました。また、2009年にC・トーマス・ハウエル監督・主演で『ランド・オブ・ザ・ロスト』の題でリメイクされました……が、う〜む。別ものでは?
エリミネーター

エリミネーターズ
米版DVD

『エリミネーター』 Eliminators (1986・米)
製作/エンパイア・ピクチャーズ
監督/ピーター・マヌージアン
製作総指揮/チャールズ・バンド
脚本/ダニー・ビルソン
ポール・デ・メオ
撮影/マック・アールバーグ
音楽/リチャード・バンド
出演/アンドリュー・プライン、デニース・クロスビー、パトリック・レイノルズ、ロイ・ドートリス、コナン・リー、ピーター・シュラム、ファウスト・バーラ、タッド・ホリノ、ルイス・ロレンツォ、ペギー・マニックス

メキシコの山奥にある秘密研究所では、大富豪でもあるマッド・サイエンティスト、アボット・リーブス博士(ロイ・ドートリス)とタカダ博士(タッド・ホリノ)が、人間に機械を埋め込んだ改造人間、マンドロイド(パトリック・レイノルズ)を使ったタイムマシンの研究を行っていた
リーブスは、最先端科学技術を駆使して世界を征服しようと企んでいた。ローマ時代へのタイムトラベル実験が成功したのち、マンドロイドは用済みで解体されることになる。
半分はまだ人間の脳を持つマンドロイドにそんなひどいことはできないと、タカダ博士は彼を脱走させる。だがその計画は途中でばれ、タカダ博士は凶弾に倒れた。息を引き取る時マンドロイドに、ニューヨークにある宇宙研究所のノラ・ハンター博士(デニース・クロスビー)に会うように言って亡くなる。
必死の思いで脱出したマンドロイドは、ノラの前に現れる。自らの設計した科学技術をリーブスに盗用されたノラは、突然現れたマンドロイドと手を組み、チビ探査ロボを連れてメキシコの山中に潜むリーブスを倒す事を決意する。
メキシコに潜入したノラと、人間に変装したマンドロイド。彼らは河を遡るため、ボートをチャーターする。持ち主の賞金稼ぎハリー・フォンタナ(アンドリュー・プライン)はノラに心を惹かれ、一行に加わることになる。
途中、水中に墜落したセスナを発見すると、マンドロイドの記憶が甦った。彼の名はジョン、飛行機事故で瀕死の重傷を負い、リーブスによって人間兵器〈マンドロイド〉に改造されたのだった。その後、タカダ博士の息子である忍者クジ(コナン・リー)も加わり、リーブスの研究所に到着する。彼らは、リーブズの私兵軍団と戦いを繰り広げる。
その間に、リーブスは時間旅行の方法を遂に完成させ、太古より原始人や原始獣を呼び寄せ、マンドロイド達を襲わせるが、ロケット砲、レーザー・ガンなどを備えた彼らの敵ではなかった。
[ネタバレ反転]
だが、一行はリーブズの発生させたエネルギー・バリアに捕らえられてしまう。このままでは縮小するバリア内で潰されてしまう。そのとき、マンドロイドは自分のエネルギーとバリアをショートさせ、バリアを消滅させる。マンドロイドは生命と引き換えに、皆を守ったのだ。
研究室に突入する一行に追い詰められたリーブスは、ローマ帝国へ逃げ、そこから未来をコントロールしようとする。一足遅く阻止に失敗したが、作動中のタイムマシンのダイアルを、ハリーがぶん殴って壊した。
世界征服の夢の実現に有頂天のリーブスが実体化すると、世界は溶岩にあふれ、生命の存在しない、太古の地球だった。リーブスの咆哮が、たった一人の地球に谺した。



「改造人間」「女科学者」「マッド・サイエンティスト」「賞金稼ぎ」「忍者」「タイムマシン」「ローマ帝国」「原始人」「恐竜」……、それぞれはとても魅力的なキーワード。ところが、それらがいっしょくたのゴッタ煮になると、あら不思議。おバカな設定のC級SF映画の完成です。でも、それがイイ! マンドロイドのジョンは改造人間で、腕のカードリッジを変えることで、ガス、アンカーからレーザーまで何でも使えます。彼の魅力はこれだけでなく、足をモービル・ユニットと呼ばれるキャタピラに交換すると、ガンタンクになります。タカダ博士は解体されそうになったジョンが研究所から逃げるとき、わざわざ装着してくれますが、いざ動くと人間が走るより遅い遅い。その上、転ぶとユニットを外さないと立ち上がれません。ガンタンクっぷりを披露する以外、全然役に立っていませんね。有能な科学者ノラは、途中で突然タンクトップになって、お色気増量? 間延びしてテンポを失いかけた展開を補おうとして、ちょっとお色気を出してみようかな思ったけど、中途半端になってやっぱり失敗だった、という制作現場の意図が見え見えです。ハリーは、一番まともな役柄。お調子者ですが。最後にタカダ博士の息子、忍者クジ。だからなぜ、博士の息子が忍者なのか? どう考えても日本や忍者に対するイメージを誤解しています。この愉快な仲間たちの、緊張感のない敵地潜入がとても楽しいのです。ダメ映画ファンは必見です。

※VHS廃盤/未DVD化
メガフォース

『メガフォース』
Megaforce (1982・米/香港)
配給/東宝東和
監督/ハル・ニーダム
製作/アルバート・S・ラディ
製作総指揮/レイモンド・チョウ
脚本/ジェームス・ホイッテーター、アルバート・S・ラディ、ハル・ニーダム、アンドレ・モーガン
撮影/マイケル・バトラー
音楽/ジェロルド・イメル
メカニックデザイン製作/ウイリアム・フレデリック
スタントチーム統括/ロバート・バス
技術顧問/デビッド・ワグナー大佐
美術/キャロル・ウェンジャー
視覚効果スーパーバイザー/ウィリアム・メサ
特殊効果/エリック・ロバーツ
マットペインティング/ジム・ダンフォース
VFX/イントロヴィジョン・インターナショナル
製作会社/ゴールデン・ハーベスト
出演/バリー・ボストウィック、パーシス・カンバッタ、マイケル・ベック、ヘンリー・シルバ、エドワード・マルヘアー、ジョージ・ファース、ラルフ・ウィルコックス

各国首脳は否定しているが、メガフォースの存在は明らかだ。
興奮の6180秒──あなたはひとりの戦士になる!


テキサス州ダラス国際空港に、英国の最高司令官であるバーン・ホワイト陸軍大将(エドワード・マルヘアー)と女性で副官のツアラ少佐(パーシス・カンバータ)が降り立った。
数時間後、2人は人気のない砂漠の真っ只中でダラス(マイケル・ベック)と名のる男に迎えられ、砂漠地下に存在する自由主義国家の為の超国家的組織・SCUFFの戦闘部隊<国際緊急機動軍団・メガフォース>秘密基地に案内された。ここでは、エース・ハンター(バリー・ボストウィック)の指揮のもと、世界各国から集められたエリート戦士が、最新科学兵器を駆使して厳しい訓練に明け暮れていた。
ホワイトは、アフリカにおける東側の侵略を阻止するために、<メガフォース>の出動を依頼しにやってきたのだ。サハラ砂漠出撃の密令が下った。それは、アフリカ新興独立国間において、あらゆる陰謀をくわだて、各地で平和を撹乱しつつある東側のグエラ(ヘンリー・シルバ)が率いる神出鬼没のゲリラ戦車軍団の徹底的撃破指令だった。
<メガフォース>は、C−130大型輸送機ハーキュリーズに精鋭60名と最新兵器を搭載、一路アフリカへと出撃した。未明、敵戦車軍団近くの砂漠に降下、タック=コム(装甲司令戦闘車)、メガ=クルーザー(戦闘バギー)、モト=デストロイヤー(特殊戦闘バイク)などの超兵器が、グエラの補給基地を急襲、敵が体勢を立て直すまでに隣国に撤退する作戦を実行した。
夜半、砂漠は嵐の前の静けさのなかにあった。ゲリラ・キャンプに単身、エースがグエラを訪ねてきた。2人は敵でもあり、友人でもある不思議な友情の間柄だった。談笑し、酒を酌み交わす2人。エースはダメ元で降伏を勧めるが、グエラは第2戦を楽しみにしていた。
その後、グエラは体勢をたてなおし、巻き返しに出た。さらに隣国が紛争の飛び火を恐れて<メガフォース>の越境を拒否。さらにSCUFFの輸送機が唯一着陸できる干潟をグエラ戦車軍団が封鎖、降伏を迫ってきた。<メガフォース>はグエラ戦車軍団を後方から急襲、突破する作戦に出た。<メガフォース>とグエラ戦車部隊との間で、壮烈な科学兵器戦がくりひろげられ、サハラ砂漠は火の海と化した。
[ネタバレ反転]
壮絶な死闘のもと、<メガフォース>はグエラ戦車軍団を突破した。しかし、宿敵グエラは残存兵力で、消耗した<メガフォース>を追撃する。機動力にとんだ<メガフォース>は危機一髪のところで脱出に成功。再びC−130大型輸送機ハーキュリーズに戦士たちを乗せ、帰路についた。グエラはエースの無事を喜び、再戦を楽しみにするのだった。



世界各国から集められた戦士たちの近代兵器を駆使した「正義」を守る戦いを描く近未来SFアクション映画。厨二病ワクワク映画です。公開時、制作費87億円だの、国防総省全面協力だの、撮影の超兵器は本物で、米軍からオファーが届いているだの、ツッコミどころ満載の誇大広告のオンパレード。学芸会みたいなストーリーが展開していきます……が、それがイイ(笑)。チャチな物語を大真面目に演じるのを、一緒に楽しんでこそダメ映画ファンなのです。まあ、それは置いておいても、宿敵のグエラ戦車軍団長役で、いつもはびっしり三つ揃えスーツで爬虫類のような冷徹・冷酷な殺し屋役が多いヘンリー・シルバが、薄汚れた戦闘服を着て、もじゃもじゃのヒゲ面で葉巻くわえて、躁病みたいに満面で豪快に笑ってる姿、そうそう見られるもんじゃないですよ、必見! ついでにホワイト大将役のエドワード・マルヘアーは、『ナイトライダー』のデボン・シャイアーを演ってます。
宇宙から来たツタンカーメン

『宇宙から来たツタンカーメン』 Time Walker (1982・米)
監督/トム・ケネディ
製作/ディミトリ・ヴィラード、ジェイソン・ウィリアムズ
脚本/トム・フリードマン、カレン・レヴィット
撮影/ロビー・グリーンバーグ
音楽/リチャード・バンド
出演/ベン・マーフィ、ニナ・アクセルロッド、ケヴィン・ブロフィ、ジェームズ・カレン、シャーリー・ベラフォンテ=ハーパー、アントワネット・バウアー、ビーローズ・ヴォソーギ、ダーウィン・ジョストン、サム・チュー・Jr

消えたミイラ! 全裸美女に迫る古代エジプトの魔神

古代遺跡から石棺が発見される。大学の研究室で棺にX線を照射すると、中のミイラが蘇ってしまう。一方、石棺には緑色の宝石が隠されており、それを学生の1人が盗んで古物商に売ったり、恋人に渡したりしてしまっていた。
次々と夜のキャンパスで学生たちを殺しながら、盗まれた宝石を取り返していくミイラ。そんなミイラの身体には人体を食い尽くす正体不明の緑色の苔も付着していたのだった。
[ネタバレ反転……しようと思ったけど意味ないネ。以下は最後の数分のこと]
全部の宝石の回収に成功したミイラは光に包まれる。なんとミイラは、いきなり宇宙人に変身。しかも、タイムトラベルを実践して見せる。そう、宇宙人はタイムトラベラーだったのだ。
UFOを呼び出した宇宙人は、研究室の教授に手を差し伸べる。宇宙人の手を握り返す教授。まさに二つの種族の交流が為された次の瞬間、2人は星空の彼方へと旅立っていった。そして後に残された学生が宇宙人が置いていった宝石を手にとると、手がただれていくのだった。



ミイラの正体は邦題通りに宇宙人でありましたという、最後の数分で訪れる、余りに唐突な驚愕のラスト・シーンに「え? え?」と茫然自失となるか、拳を握り締めて怒りに震えるか、大爆笑するかでC級SFホラー・ファンの資質が問われるトンデモ映画です。カメラワークやカット割りなんかは結構工夫していて、割とドキドキしながら見られますが、ラストで台無しです。これはもう、特に何かを言う映画ではありません。気になったら、とにかく見ろ! としか言えません。最近、とんと放映されませんが、かかればきっとまた見てしまうのでしょうね。

※VTR廃盤/未DVD化
スターウルフ
LD発売時ポスター

『スターウルフ』 (1978・日本テレビ)全24話
(第1話〜第13話『スターウルフ』/第14話〜第24話『宇宙の勇者スターウルフ』)
企画/円谷皐、佐野寿七、円谷粲
原案/エドモンド・ハミルトン『スターウルフ』シリーズ(早川書房刊)
監修/糸川英夫
音楽/前田憲男
技斗/大塚秀宣、渡辺安章
特撮監督/佐川和夫
視覚効果/中野稔(デンフィルム・エフェクト)
操演/沼里企画
MA/セントラル録音
現像/東京現像所
協力/美津濃スポーツ、ミサワホーム、日本ユニバック
制作プロデューサー/円谷粲、宍倉徳子
プロデューサー/加藤弘三 (YTV) 、大橋益之助(電通)
制作/よみうりテレビ、円谷プロ
出演/東竜也、宍戸錠、高橋長英、湯川勉、立山博雄、谷川みゆき、山本昌平、杜澤たいぶん、島崎奈々、村松克巳

宇宙を駆ける壮絶なアストロノーティカ・ドラマ!

【第1〜2話】
宇宙の略奪集団、ヴァルナ星の戦闘部隊ウルフアタッカー。冷酷なハルカン司令(山本昌平)に率いられた彼らは、超重力のヴァルナ星で育ったゆえの驚異的な身体能力を駆使して惑星を襲い、残忍な掠奪を繰り返していた。彼らは宇宙のお尋ね者だった。
その中に、ウルフアタッカーのエースで「スターウルフ」の異名を持つモーガン・ケン(東竜也)がいた。彼は平和を説きにヴァルナ星に渡ったが環境に適応できずに死んだ地球人夫婦の忘れ形見であり、過酷な生活によりヴァルナ星人なみの能力を獲得し、ヴァルナ人の価値観で育てられたのだ。
今回の標的は、地球だった。徹底的な襲撃で、地球の都市は阿鼻叫喚の地獄となった。だが、その作戦行動中にケンは、幼い男の子と母親を射殺しようとする親友であり恋人の兄でもあるスサンダー(杜澤たいぶん)を、突如甦った母の記憶による逡巡が招いたトラブルから、過って射殺してしまう。これによりケンは裏切り者として、ウルフアタッカーから追われる立場に一転する。恋人であるリージャ(島崎奈々)も、兄の仇としてケンの命を狙う。傷を負いながらも、宇宙船で辛くも逃走したケン。だがその宇宙船も破壊され、ケンは宇宙服を着込み、単身で船から脱出する。
宇宙服一つで宇宙空間を漂うこととなったケンは、地球の傭兵集団スペース・コマンドの宇宙船、バッカスIII世号に救助される。だが、ケンの不審な態度に、リュウ(高橋長英)、ダン(湯川勉)、ビリ(立山博雄)、ヒメ(谷川みゆき)らスペース・コマンドの面々は疑惑の目を向けはじめる。
リーダーのキャプテン・ジョウ(宍戸錠)は、ウルフアタッカーによる地球襲撃で妻子を喪った。ジョウはケンの正体を見破り、詰問する。そして経緯を聞き、ケンが地球人だと見破った。「お前にはもう、この宇宙のどこにも居場所はない。どうだ、お前の命を俺に預けないか。俺たちは危険な任務を受けて、宇宙を飛び回っている。お前の力が欲しい。素性も隠してやる。だが裏切ったら、お前を殺す」。
こうして、新星ケンと名を変えたスターウルフは、スペースコマンドの一員となった。







『キャプテン・フューチャー』などで知られるアメリカのSF作家エドモンド・ハミルトンのスペース・オペラ『スターウルフ』シリーズを元に、日本のスタッフ、キャストで製作されたSFTVドラマです。円谷プロ創立15周年を記念して製作され、映画『未知との遭遇』や『スター・ウォーズ』のヒットをはじめとするSF映画ブームを反映して企画されました。監修に宇宙ロケット工学の糸川英夫氏を迎えて考証もしっかりしており、内容も比較的ハードで大人向けとも言えます。特撮監督の佐川和夫氏、視覚効果の中野稔氏らによる宇宙戦の描写は、当時のテレビ特撮としては最高の映像とされています。第1部である第1話から第13話までが連続した一つのエピソードという、日本のSFドラマには珍しい作りとなっています。第14話以降は、視聴率のテコ入れのために子どもを意識して、タイトルも『宇宙の勇者スターウルフ』と変更。マスコット的な宇宙怪獣が登場したりと、カラフルな雰囲気の1話完結ものに変わりました。2014年春にDVD-BOXが発売されます。もち、予約しましたとも。


『Gセイバー』 G-SAVIOUR (2000・日米)
制作局/ポールスター・テレヴィジョン
監督/グレーム・キャンベル
脚本/ステファニー・ペナ=シー、マーク・アマート
撮影/ジョエル・J・ランサム
編集/リック・マーティン
音楽/ジョン・デブニー、ルイス・フェブレ
プロデューサー/井上幸一、ミミ・メイナード、カタリーナ・コンティ、クリス・ダブス
出演/ブレナン・エリオット、エヌーカ・オークマ、デイヴィッド・ラヴグレン、カタリーナ・コンティ、フロスガー・マシューズ、ケネス・ウェルシュ、ブルー・マンクマ、アルフォンソ・キーハダ 他

今ここに新たなるG伝説が誕生する!

宇宙世紀0100年代から腐敗と堕落を繰り返してきた地球連邦政府は、宇宙戦国時代を経て形骸化の極みに達していた。宇宙世紀初頭とは比べ物にならないほど多くなったスペースコロニーに対し、弱体化した連邦政府の力ではかつてのような統制を執ることは不可能となっていた。
宇宙世紀0217年、連邦政府は度重なる紛争を鎮圧するため、ついにコロニーの武力制圧という強硬策を開始する。その動きにコロニー側は激しく反発し、全面戦争となる。宇宙世紀0218年時点で統治機構としての連邦政府は事実上崩壊し、これを機にコロニー(植民地)という名称がセツルメント(隣保事業)と改められる。連邦とコロニー側は宇宙世紀0222年に和解するが、これによって連邦の権威は完全に失墜、コロニーの独立を認めざるを得なくなる。
しかし、地球上では度重なる紛争とそれに伴う環境破壊によって自給体制が維持出来なくなっており、旧連邦派は地球寄りのサイド2、サイド3、サイド5、サイド7を糾合してセツルメント国家議会を形成する。月面都市、サイド1、サイド4はそれに対抗してセツルメント自由同盟を結成。地球圏は2大組織の対立する場となる。なお、サイド6及び建設中だったサイド・ガイア(サイド8)は独立・中立を保った。
そして、セツルメント国家議会は旧連邦軍の軍事力をそのままセツルメント国家議会軍(CONSENT)として再編し、更なる勢力拡大を志向する。こうした情勢を受け、秘密結社・イルミナーティが地球圏の秩序を守るための調停に動き出す。

宇宙世紀0223。深海農業研究施設で、モビルスーツ11号に搭乗して作物の収穫中だったマーク・カラン(ブレナン・エリオット)は、突然落下してきたモビルスーツ・ブグのパイロット、ティム・ハロウェイ中尉(ピーター・ウィリアムズ)を救出する。同時に落下してきたもう一つの物体が、議会軍の反乱分子である可能性から施設は議会軍の管理下に置かれる。マークは侵入者を発見、しかし同時に居合わせた議会軍の指揮官、ジャック・ヘイル(デイヴィッド・ラヴグレン)が発砲し、侵入者2人のうち1人を殺してしまう。
次の日、議会軍主催のパーティーに出席していたマークは、会場に居合わせたガーノー総督(-ケネス・ウェルシュ)の依頼でパーティーを抜け出し、侵入者の一人であるシンシア・グレーブス(エヌーカ・ヴァネッサ・オークマ)の事情聴取と事件の解明のため、侵入者が収容されている施設へ向かう。シンシアは地球圏に迫っている食糧問題を解決する鍵となる、熱源を持つ生物発光体のサンプルをマークに見せた。そこへ再度ジャックが現れ、発光体を奪取しようと襲撃をかけてくる。二人はその場から逃走し、合流したシンシアの仲間とマークの婚約者ミミ(カタリーナ・コンティ)を巻き込んでシャトルを奪い、サイド4[ニューマンハッタン]へ向かう。
シンシア達と共に、更にサイド・ガイアへと逃れたマークは、戦死したはずのかつての戦友であるフィリッペ・サン・シモン(フロスガー・マシューズ)を紹介される。フィリッペは戦死に見せかけて身を隠し、イルミナーティを率いるリーダーとなっていたのだった。彼は極秘開発した新型MS「Gセイバー」をマークに紹介し、議会軍と戦うために力を貸してほしいと依頼する。だが、過去の一件で軍を自主退役し、戦いから遠ざかっていたマークは答えを渋る。
一方、議会軍がサイド・ガイアに部隊を差し向けてきた。マークは仲間達の危機を前にGセイバーに搭乗し、元上官であるジャック率いる部隊に立ち向かう。



『機動戦士ガンダム』生誕20周年企画の一つとして日本とアメリカ合衆国で共同製作されたテレビドラマ作品で、『ガンダム』シリーズの一作品。U.C.0223という宇宙世紀作品の中でも最も未来を描いた物語です。当初は年号がS.C.(スペースセンチュリー)と表記されており、宇宙世紀という呼称は同じでもパラレルワールドの話という設定でしたが、後にアニメ各作品と同じ宇宙世紀内の物語と改められました。あまりにもオリジナルの『ガンダム』シリーズとは内容も設定もかけ離れていたため、多くのファンから黒歴史扱いされて無かったことにされている作品です。「少年の成長物語じゃないから」や「CGがゲームレベルでショボイ」などという批判や感想が良く見られます。よく見かけるストレートな感想は、「ガンダム+スタートレックのようだ」というもの。確かに的確にこの作品の雰囲気などを表していると思います。でも『スター・トレック』ファンでもある私は好きですよ、この「海外SFドラマ風ガンダム」。

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『謎の円盤UFO』 UFO (1970・英)全26話
製作総指揮、監督/ジェリー・アンダーソン
脚本、衣装デザイン/シルヴィア・アンダーソン
特撮監督、メカデザイン/デレク・メディングス
音楽/バリー・グレイ
出演/エド・ビショップ、ジョージ・シーウェル、マイケル・ビリントン、ガブリエル・ドレイク、ワンダ・ベンサム、グラント・テイラー、ヴラディク・シェイバル、ノーマ・ロナルド、ピーター・ゴーディノ、ゲーリー・メイヤーズ、ドロレス・マンテス、ハリー・ベアード、キース・アレキサンダー、アントニア・エリス、アイーシャ

1980年、既に人類は「地球防衛組織シャドー」を結成していた。シャドーの本部は、イギリスのとある映画会社の地下深く秘密裏に作られ、沈着冷静なストレイカー最高司令官のもと、日夜「謎の円盤UFO』に敢然と挑戦していた。「シド」──コンピューター衛星。このシドがUFO侵入をキャッチすると、直ちにシャドー全ステーションに急報。「スカイダイバー」──それはシャドーの海底部隊。世界で最も進んだ潜水艦である。その前部にはスカイ1と呼ばれるジェット機が装備され、海上を超スピードで進み敵を撃破する。人間の最高頭脳を結集して作られたシャドーのメカニック。「ムーンベース」は月面基地。ここには「ミサイル要撃機インターセプター」が非常事態に備えている。UFO撃退の準備はできた!(オープニング・ナレーションより)

地球は、謎の円盤UFOによる秘かな侵略により、深刻な脅威にさらされていた。彼らが秘かに襲撃した後には人が消え、バラバラ死体が残されることもあった。だが、謎の未確認飛行物体は、はたしてどこから現れ、何の目的でやってくるのかまったくわからなかった。この脅威に対抗するため、1980年、人類は地球防衛組織SHADO(シャドー:Supreme Headquarters Alien Defense Organization)を結成、行動を開始した。もし、UFOによる地球侵略が公になると、世界は大パニックに見舞われる。侵略の事実と防衛戦、SHADOの存在は極秘とされた。秘密を守るためには、命の代価が必要となるのだ。
SHADO本部は、様々な機材や新兵器の搬入を映画のセットと偽るため、イギリスの映画撮影所の地下深く秘密裏に築かれ、日夜、謎の円盤UFOの侵入を監視、事あらば地球防衛のために敢然と挑戦していた。
月面基地ムーンベースでは、ゲイ・エリス中尉(ガブリエル・ドレイク)が中心となって人工衛星シドからの情報をキャッチ、本部へ連絡する。この秘密機関の最高司令官はエド・ストレイカー(エド・ビショップ)。沈着冷静で、任務遂行のためには部下の命を危険にさらすこともいとわない鉄の精神力を持つ男。だが、それは任務の重大さが彼に強いたものだ。人情家の心を底深く沈め、非情な決断を貫く信頼あふれる最高司令官だ。
ストレイカーの脇を固める人情家のフリーマン大佐(ジョージ・シーウェル)や熱血漢のフォスター大佐(マイケル・ビリントン)ら、各セクションのプロフェッショナルが、スーパー・メカニックを駆使して活躍を繰り広げるのだ。




謎の円盤UFO 日本版解説編

『サンダーバード』『キャプテン・スカーレット』などの「スーパーマリオネーション」シリーズを製作しつづけてきたジェリー・アンダーソンが、人間の俳優を起用して創り上げたSFTVシリーズ。ミサイルを機首に装備した一撃必殺の迎撃機インターセプターや、船体前部が超音速ジェット機スカイ1として分離できる万能潜水艦スカイダイバーといった、メカデザインの秀逸さやバラエティにおいてはサンダーバードに勝るとも劣らないクオリティを誇っています。宇宙人による侵略の事実や対抗するSHADOの存在とその活動内容については、全世界レベルでの機密事項とされ、これを維持するための方策として上記のSHADO本部のカムフラージュをはじめ、記憶を消去する薬など多数の隠蔽工作が施されていて、SHADOの機密保持を軸にストーリーが展開することも多い。また、ストレイカーやエリス中尉ら登場人物たちの未来感あふれるファッションも今なおまったく色あせていない機能美が印象的です。部下を死地に向かわせる作戦や、見殺しともとれる命令など、アンダーソン作品の中でも屈指の非情でシビアなストーリー展開に俳優陣の好演、さらに本編に完全に溶け込んでいる特撮シーンと、まさに名作の名にふさわしいドラマです。

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『海底二万哩(マイル)』 20,000 Leagues under the Sea (1954・米)
監督/リチャード・フライシャー
脚色/アール・フェルトン
原作/ジュール・ヴェルヌ
提供/ウォルト・ディズニー・プロダクション
撮影/フランツ・プラナー、ラルフ・ハムラス
水中撮影/ティル・ガバーニ
音楽/ポール・スミス
録音/C・O・スライフィールド
編集/エルモ・ウィリアムス
音楽演奏/ジョセフ・S・デュビン
製作進行/フレッド・リーヒー
スペシャル・プロセス/アブ・アイワークス、ジョン・ヘン、ジョシュア・メドール
出演/カーク・ダグラス、ジェームズ・メイソン、ポール・ルーカス、ペーター・ローレ、ロバート・J・ウィルク、カールトン・ヤング、テッド・デ・コルシア、パーシー・ヘルトン、テッド・クーパー、エドワード・マー、フレッド・グレアム

映画史上最も雄大な 海洋スペクタクル!!

1866年から68年の間、世界各地の海で航行中の船が、怪物に襲われ沈没するという怪事件が次々と起った。米国政府は調査艦の派遣を決定し、海洋学者アロナクス教授(ポール・ルーカス)と助手コンセイユ(ぺーター・ローレ)も調査団に加わった。また銛(もり)打ちの名手ネッド・ランド(カーク・ダグラス)も、怪物を仕止めんと乗艦していた。3カ月の調査が続いたが、怪物は現われなかった。
一同が帰国を決意した夜、艦は怪物の体当りで沈没した。博士、コンセイユ、ネッドの3人は漂流の末、巨大な潜水艦に辿りついた。怪物の正体はこれだった。怪潜水艦の囚人となった3人は海底の旅はこうして始まった。
艦長の名はネモ(ジェイムス・メイスン)、艦の名はノーチラス号といった。乗組員の食事はすべて海の産物だった。或る時、3人は海底散歩に招待された。沈没船の財宝に、ネモは目もくれない。彼は電気銃で鮫を1発で仕止めた。
海底の旅は続いた。ノーチラス号は突然浮上し、ネモは博士を或る島に案内した。大勢の囚人が苦しい労役に服していた。国の権力に逆らった奴隷達は昔のネモの姿でもあったのだ。地上の権力へのネモの憎しみ、その理由が博士にも理解出来た。その夜、艦は島を出航し、火薬船を撃沈した。
艦は根拠地へ向った。脱出の機会を覗うネッドは、指令室の海図を盗み見て、根拠地の位置を書いた紙片を瓶に封入し、海中に投じた。根拠地への途中、ノーチラス号は座礁した。上陸を許されたネッドは、孤島に上陸し脱出をはかったが、島には人喰人種がいた。逃げるネッドを追って、原住民は艦に来襲したが、ネモは艦に電流を流して撃退した。
その夜、1隻の戦艦がノーチラスを発見し砲火をあびせたので、艦は浸水、沈下した。苦闘ののち、ノーチラス号はやっと機能を取り戻したが、次の危険が待っていた。
[ネタバレ反転]
大イカとの戦いでネモは、イカの脚に巻かれて危くなったが、ネッドは銛でイカを倒してネモを救った。ノーチラス号は根拠地へ着いたが、島は各国軍隊によって包囲されていた。ネモは島の動力の秘密が知れるのを恐れ、単身島を爆破せんと上陸したが、全身に重傷を負った。ノーチラス号は再び海へ出た。自分の命が長くないことを悟ったネモは、艦を沈める決心をした。博士たち3人を解放した時、島はキノコ型の噴煙をあげて爆発した。ネモはノーチラス号を敵艦へ突入させ、自爆した。



ディズニーによる実写映画。テクニカラー、シネマスコープ映画の第1作です。原作はフランスの空想科学小説家ジュール・ヴェルヌの代表作を、現代で通じるように脚色しています。子ども向けかなと侮っていると、なかなか良く出来た男臭い海洋冒険映画となっていることに驚きます。反戦メッセージなんか忍ばせているし、冒険活劇ではありますが案外シリアスなのです。現在、デヴィッド・フィンチャー監督でリメイク中らしいですが、昨今の風潮で大らかさのないリアルで陰鬱な作品になってしまわないかと心配です。
1954年度アカデミー特殊技術賞と色彩美術賞を受賞。
未来世界
MGM HollyWood Classics 未来世界 [DVD]

『未来世界』 Futureworld (1976・米)
監督/リチャード・T・ヘフロン
脚本/メイヨ・サイモン、ジョージ・シェンク
製作/ポール・N・ラザルス3世、ジェームズ・T・オーブリー、サミュエル・Z・アーコフ
撮影/ハワード・シュワルツ、ジーン・ポリト
音楽/フレッド・カーリン
SFX/ブレント・セルストロム
出演/ピーター・フォンダ、ブライス・ダナー、アーサー・ヒル、ユル・ブリンナー、スチュアート・マーゴリン、ジョン・P・ライアン、ジム・アントニオ

この世界にもう一人のあなたがいる
卓抜なアイデアと20億の巨費を投じて描く恐るべき戦慄のSF超大作!


大レジャー施設『デロス・ランド』。数年前に起きたロボットの反逆により一時は閉鎖していたが、新しく未来世界『フューチャーワールド』も加わり、新規にオープンした。敏腕記者チャック・ブローニング(ピーター・フォンダ)が、ある男よりネタを聞きにいったのは、丁度その頃であった。男は「デロス……」と言って死んでいく。やがて、新デロス取材のため、チャックは人気女流キャスターのトレーシー・バラード(ブライス・ダナー)と共にデロス入りした。他の招待者はソ連や日本等、世界のVIPクラスの人間達。各人は、各々中世世界、未来世界へと入って行く。
デロス・ランドの内部は最新コンピューターとそのオペレーターのアンドロイドにより動かされている。人間はシュナイダー博士(ジョン・ライアン)やオーナーのダフィ(アーサー・ヒル)だけ。さっそく、デロスに疑惑を持つチャックの探索が始まった。今は廃墟の西部世界にも何かありそうが、調べはつかなかった。
夜が来た。食物に薬を入れられ、博士により身体分析をさせられるチャック達。翌早朝、昨夜の事はつゆ知らず、チャック達は再び中枢地区に潜入。そこで技師のハリー(スチュアート・マーゴリン)と出会う。彼は人間だった。チャックが殺された例の男の写真を見せると協力するハリー。ある夜、謎の部屋に潜入したチャック、トレーシー、ハリーの3人は、そこでソ連・日本の高官や自分達と瓜二つのクローン人間が作られているのを知った。
[ネタバレ反転]
やがて、この世界の高官たちを殺してクローンにすりかえて、世界制覇を企む博士の陰謀を知ったチャックたちは脱出を試みる。だが実はアンドロイドのダフィや、クローン人間たちの妨害、そして死闘。チャックとトレーシーは、自分たちのクローンに殺された。ハリーも抹殺された。クローン人間たちはデロスを去り、それぞれの国へ向かう。果してチャックとトレーシーは、本当にクローン人間なのか? 一抹の疑惑の眼差で彼らを見送る博士。
だが、突然、博士の足元に血まみれのトレーシーが現れる。博士はチャックとトレーシーを止めようとするが、すでに遅かった。勝利のサインを博士に見せつけるチャック。チャックとトレーシーは本物だったのだ。博士の陰謀は打ち砕かれ、デロスも滅んでいくにちがいない。




ロボットの反乱を描いた『ウエストワールド』の続編。テクノロジー依存への警鐘という前作のテーマ性は薄れ、本作はB級SFアクション娯楽作となっています。ユル・ブリンナーはイメージ・シーンの特別出演で、本編には絡まないのが残念。TV界のピーター・ハイアムズこと職人R・T・ヘフロン監督が、手堅い演出で結構盛り上がります。確かにチープなんですが、70年代のSF映画は、このチープさが堪らんのです。

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『ウエストワールド』 Westworld (1973・米)
監督/マイケル・クライトン
脚本/マイケル・クライトン
製作/ポール・N・ラザルス3世
撮影/ジーン・ポリト
音楽/フレッド・カーリン
編集/デイヴィッド・ブレザートン
出演/ユル・ブリンナー、リチャード・ベンジャミン、ジェームズ・ブローリン、ノーマン・バートルド、アラン・オッペンハイマー、ヴィクトリア・ショウ、ディック・ヴァン・パタン、リンダ・スコット、スティーヴ・フランケン、メイジェル・バレット

突如!人間を襲い始めたロボットたち……。想像を絶するショックのSF超大作!

大砂漠の中に造られた広大なレジャーランド「デロス」は、1880年頃のアメリカ開拓期西部の世界、13世紀ヨーロッパ中世の世界、帝政ローマの世界の3地区に分かれていて旅行客はそれぞれ好きな世界でその世界の一員として生活し、その世界独特の冒険やスリルを楽しむことができる。1日千ドルという豪勢な遊びだが、「デロス」行きのジェット・ホバークラフトは満員だった。
シカゴの弁護士ピーター・マーティン(リチャード・ベンジャミン)とその友人ジョン・ブレイン(ジェームズ・ブローリン)もその中の一組だった。2人は「西部の世界」(ウエストワールド)を選び、ガンベルトをつけ、駅馬車で西部の町に乗り込んだ。サロンでは黒ずくめのガンマン(ユル・ブリンナー)に喧嘩を売られたが、簡単に射殺した。
実は、ここでは地上に動くものは、客のほかは人でも家畜でもみんな実物と見分けがつかない精巧なロボットで、客には絶対に危害を加えないようにできていた。ここでは、娼婦ロボットを抱いたり、剣闘士ロボットと戦ったり、悪漢ロボットを殺したりと、願望の世界を堪能できるのだった。また、安全対策により、例えば拳銃の弾丸も、体温に感応すれば飛び出さない。従って、マーティンの拳銃は相手のロボットガンマンを殺すことはできるが、ガンマンの拳銃は発射されない。また客同志が撃ち合っても相手を傷つけることはできなかった。
だが、妙なことが起きる。休んでいたブレインたちへロボットのガラガラヘビが襲いかかり、マーティンが咬まれたのだ。夜になり、客たちが好みの女と共に寝静まっている間に、地下のコントロール・センターでは技術者たちがロボットの部品取り替えや機能調整に追われている。その地下の1室の会議室では、ロボットの機能不調が最近異常に増える傾向が話し合われたいた。決して客を傷付けないはずのロボットの「故障」を懸念した技術者たちは施設の一時閉鎖を進言するが、上層部はこれを拒否する。
その夜明け、ブレインがヒゲをそり、マーティンが湯船につかっている時、例の黒ずくめのガンマンが突如出現した。マーティンが1弾を浴びせると、胸を撃ち抜かれたガンマンは息絶えた。この事件で、マーティンはシェリフに逮捕されたが、ブレインに救出された。さらに2人は、生き返ったガンマンに再び挑戦され、立ち向かったブレインが逆に射殺されてしまう。恐怖にかられたマーティンは無我夢中で逃げ出すが、ガンマンは大股に後を追ってくる。コントロール・センターは慌てて機能停止を命じるが、電気回路が狂い地上の3つの世界では暴力と死の混乱が激化するばかりであった。しかも、この混乱は地下にまで波及する。
[ネタバレ反転]
一方、マーティンはコントロール・センターに逃げ込むが、そこで技術者たちが全員死んでいるのを発見し、ぼう然とする。彼は、燃えさかるタイマツの光に邪魔され視力センサーが衰えたガンマンに向かって、さらに火を浴びせた。ガンマンは一瞬火ダルマとなり、燃え果てた。その時、助けを求める女の声を聴きつけ、地下牢に縛られている女を救出して水を与えるが、女はロボットだったのでたちまち動かなくなってしまった。
精も根も尽き果てたマーティンが、がっくりと階段に腰を落としたとき、アナウンサーの声が聴こえてくる。「あなたのために素晴らしい休暇のプランを用意します!」




“デロス”と名づけられた未来のレジャーランドで起きたロボットの叛乱を描くSF映画。監督・脚本は、作家でこれが監督第一作のマイクル・クライトンです。クライトンの作品テーマは、テクノロジーに依存する人間に対する警鐘というものが多いですが、本作ではストレートに描かれています。暴走の理由も判明せず、ただただ静かに追い詰められる恐怖は、ユル・ブリンナーの存在感もあって圧倒的です。その独特の存在感と、無機質なロボット演技の表現、ギリギリの緊張感が漂い不気味さ極まれり、です。因みに彼の黒ずくめのガンマン姿は、主演西部劇『荒野の七人』での姿そのまんまです。

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『スペース・カウボーイ』 Space Cowboys (2000・米)
監督/クリント・イーストウッド
脚本/ケン・カウフマン、ハワード・クラウスナー
製作/クリント・イーストウッド、アンドリュー・ラザー
製作総指揮/トム・ルーカー
音楽/レニー・ニーハウス
主題歌/フランク・シナトラ『フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン』
撮影/ジャック・N・グリーン
編集/ジョエル・コックス
出演/クリント・イーストウッド、トミー・リー・ジョーンズ、ドナルド・サザーランド、ジェームズ・ガーナー

クリント・イーストウッド製作・監督・主演。4大俳優共演で贈るスペース・アドベンチャー!

1958年、アメリカ空軍のX−15テストパイロットチーム『ダイダロス』。メンバーはフランク・コーヴィン(クリント・イーストウッド)、ホーク・ホーキンズ(トミー・リー・ジョーンズ)、ジェリー・オニール(ドナルド・サザーランド)、タンク・サリバン(ジェームズ・ガーナー)の4人。彼らは、米国初の宇宙飛行士になるはずだった。しかし、直前になってアメリカ政府はダイダロス計画を中止。新設されたNASAが選んだのはチンパンジーだった(※マーキュリー計画)。彼らは宇宙へ行く夢を諦め、技術者として勤務し、やがて退役した。
計画中止から40年余、妻と共に郊外の一軒家でのんびりと暮らしていたフランクを、NASAが突然呼びよせる。衛星軌道上で旧ソ連によって作られ、ソ連崩壊後のロシアで引き続いて使われている通信衛星『アイコン』が故障。ロシアと協力して修理を行うことになったNASAが調査したところかつてアメリカが作った宇宙ステーション『スカイラブ』と同じシステムが使われていたことが判明。しかし、システム自体が古いため設計に関わった者の多くが既に死亡している中、修理できるのは数少ない生き残りであるフランクだけだったのだ。なぜ自分の設計が旧ソ連の通信衛星に使われていたのか。NASAへの疑いとかつての屈辱は膨らみ、今もNASAに留まって出世コースを歩んでいたかつての上官・ガーソンをけしかけチーム・ダイダロスの宇宙行きを約束させる。
現在は曲芸パイロットのホーク、ジェットコースター技師のジェリー、牧師のタンクと、かつての仲間達が集まった。老人飛行士と笑われながら、彼らは過酷な訓練を乗り越えてゆく。その中でホークが末期ガンであることが判明するが、フランクは彼を外すことはしなかった。そして遂に、チーム・ダイダロスは遂に宇宙へと飛び立つ。
だが、任務を開始した彼らが目の当たりにしたアイコンは[通信衛星]どころか、核ミサイル6発を搭載した自衛能力付きの【ミサイル衛星】だった。さらには事故により衛星の一部がシャトルに崩落、シャトルも傷つき、アイコンも徐々に落下を始める。このままでは核弾頭が地球に激突してしまう。
[ネタバレ反転]
核弾頭を投棄しようにも、ロケットの制御装置が壊れていて、遠隔操作が効かない。そんな緊急事態の中、ホークが「自分は癌にかかっていて余命あと僅か。だから、自分が核弾頭を積んだロケットと共に、地球と逆方向に飛んでいく」と言い出した。ショックを受ける仲間たちだが、それしか道はなかった。かつて超音速試験飛行のライバルだったフランクは、そんな相棒のホークをこんな形で失いたくはない。しかし、冷静に事態を見つめ、ホークの申し出に甘んじるのだった。ホークは宇宙服のヘルメットごしに笑顔を見せて、核弾頭ロケットに身体を括り付けて月の方向に飛んでいく。見送るチーム『ダイダロス』の仲間たち。
一方、地球へ帰還するシャトルも満身創痍のため、フランクは大気圏突入後、飛行が安定したあと皆にパラシュートで脱出するよう命令する。だが、皆それを無視した。ぎりぎりの機体、突如起こる突風、それらを乗り越え、シャトルは地上に帰還した。
ある夜、妻と歩くフランクは月を見上げた。「ホークは月へ行けたかしら」「きっと行けたさ……」
月面には墜落したロケットが横たわっていた。地表には引きずった跡。岩場には地球を向いて満足そうに横たわる、ひとつの宇宙服があった。




クリント・イーストウッド監督/製作/主演のSF映画。宇宙への夢を果たせなかった老宇宙飛行士たちの、再挑戦を描くドラマです。イーストウッド作品の特色は、師匠ドン・シーゲルの影響と、ハワード・ホークスへの傾倒が挙げられますが、本作は濃厚にホークスを意識した作風となっています。テーマで言うならプロフェッショナリズム、チームプレイ、ハンデの克服ですね。前半の頑張るおじいちゃんたちの姿が、ホークスの『リオ・ブラボー』の毒舌じいちゃんに重なります。後半はプロフェッショナルの技で、おたつく若手は引っ込んでな、とばかりの活躍にワクワク。カラリと笑ってホロリとする痛快な作品となっています。

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『ウォー・ゲーム』 Wargames (1983・米)
監督/ジョン・バダム
脚本/ローレンス・ラスカー、ウォルター・F・パークス
製作総指揮/レオナード・ゴールドバーグ
製作/ハロルド・シュナイダー
撮影/ウィリアム・A・フレイカー
美術/アンジェロ・グラハム、ジェームズ・J・ムラカミ
音楽/アーサー・B・ルービンスタイン
録音/ウィリー・D・バートン
編集/トム・ロルフ
SFX/マイケル・フィンク、ジョー・ディガエターノ
特殊メイク/ペリー・マイケル・ガーマ、フレッド・トッド
出演/マシュー・ブロデリック、ダブニー・コールマン、ジョン・ウッド、アリー・シーディ、バリー・コービン、ジュアニン・クレイ、ケント・ウィリアムズ、デニス・リップスコーム、ジョー・ドーシー、アーヴィング・メッツマン、マイケル・エンサイン、ウィリアム・ボガート、スーザン・デイヴィス、ジェームズ・トルカン、デヴィッド・クローヴァー、ドリュー・シュナイダー、ジョン・ガーバー、ダンカン・ウィルモア、ビリー・レイ・シャーキー、ジョン・スペンサー、マイケル・マドセン、エリック・スターン、アラン・ブルーメンフェルド、モーリー・チェイキン、アート・ラフルー、ウィリアム・H・メイシー

ごく普通の高校生が偶然アクセスしてしまったのは、世界最大の核戦略プログラムだった……!!

雪が舞う道を2人の男が車にのってやって来た。一見農家のように見える家へ入ると、その地下はミサイル発射コントロール・センターになっていた。2人の男は、内にいた2人と交代する。赤いライトがついた。スピーカーの指示を命令書で確認。ミサイル発射命令だ。だが、ジェリーは発射キーを廻せなかった……。
シャイアン山中にあるNORAD(北米防空司令部)のオペレーション・センターでは、主任アドバイザーのジョン・マッキトリック博士(ダブニー・コールマン)が、ワシントンDCから来た高官のワトソン(デニス・リプスカム)とキャボット(ケント・ウィリアムス)に説明する。先のミサイル発射は実は演習だったのだが、なんと22%の兵が命令に従わなかった。これは人間の心理的な弱さのためであり、防空体制から人間を排止しコンピューターにまかせるのがいいという。バリンジャー将軍(バリー・コービン)は反対する。
マッキトリック博士は高官にWOPR(戦略計画反応)コンピューターをみせる。このコンピューターは、24時間第三次大戦のことを考えつづけ、戦術、相手の反応・反撃、それについての対応策を検討しているのだという。キャボットは大統領に進言することを約した。そして、軍の防空戦略はコンピューターに委ねられた。
ワシントン州シアトルの高校生デイヴィッド・ライトマン(マシュー・ブロデリック)は、学業の方はさっぱりだが、パソコンに関しては天才的少年だった。学校のコンピューターを自分のパソコンからハッキングして、生物の成績をF(落第)からC(水準)に変えるなど朝飯前。ついでにクラスメートのジェニファー(アリー・シーディ)の成績もFからAに変更してやる。
その夜、デイヴィッドは雑誌でプロトヴィジョンがクリスマスに新しいゲームを売り出すという広告を見つけた。早速、プロトヴィジョンのあるカリフォルニア州サニーヴェイルの電話番号を確かめる。まだ売り出し前だから、プログラムはプロトヴィジョンのコンピューターに記憶させてあるはず、それを電話回線を通じてコンピューターから戴こうというのだ。すると正体不明のコンピューターにつながった。ゲームと打ち込むと、「フォーケンの迷路」、「ジン」、「チェス」、「砂漠戦争」、「生物科学戦争」、「世界全面核戦争」とスクリーンに出た。大学生のコンピューター仲間の助けを得て、最初に出たフォーケンを調べる。スティーブン・フォーケン(ジョン・ウッド)はコンピューター学者で国防省に勤めていたが、73年に死亡していた。ジェニファーの言葉にヒントを得て、フォーケンの息子の名前ジョシュアを打ち込むと果たして、それがパスワードだった。
「ジョシュア」が話し掛けてくる。デイヴィッドをフォーケンと思っているらしい。ジョシュアとデイヴィッドは「世界全面核戦争ゲーム」をすることになり、彼はソ連側になり、アメリカを攻撃することにした。
この頃、NORADではソ連が攻撃して来たと大騒ぎしていた。ジョシュアの正体はWOPRコンピューターだったのだ。調査の結果、シアトルからコンピューターに侵入されたと分り、ついにデイヴィッドはNORADに連行される。だが、彼の言うことは、信じてもらえない。隙をみてジョシュアとコンタクトすると、ゲームは勝敗がつくまで止めないという。ジョシュアにとってゲームも現実も同じなのだ。バリンジャー将軍は防衛状態を3にする(5が平和、1が戦闘を意味する)。
デイヴィッドは見学グループにまぎれ込み、脱出に成功。彼はジェニファーと一緒にオレゴン州グース島に向かう。ここに死んだはずのフォーケンがひっそりと住んでいた。妻と息子のジョシュアを事故で失った彼はすっかり厭世家になっており、世界が破滅した方がいいという。そんな彼に必死になって訴えたのが効き、3人はN0RADに向かった。
[ネタバレ反転]
N0RADでは、スクリーンにソ連軍の大攻撃が写し出される。フォーケンが入って来て「あれはファンタジー、幻影だ」というが、なかなか信用されない。だが、スクリーンでは爆破が表示されているのに、基地からは続々と無事の連絡が入って来た。一方、ジョシュアは攻撃を止めようとはせず、核ミサイルの発射コードを探し始める。デイヴィッドは、ジョシュアとゲームをすることを提案。何もしないよりは、ということで許可され、三目並べをやることに。この何度やっても引き分けに終るゲームをしているうちにジョシュアは勝敗のつかないゲームのむなしさを学ぶ。世界全面核戦争も局地戦争も勝者はいないのだ。戦争ゲームは終わった。「変ですね。勝つための唯一の動きはプレイしないことなんて」とジョシュア。そして、フォーケンに「チェスをやりませんか」とジョシュアは提案するのだった。



パソコン好きの高校生が始めた戦争ゲームのために、あわや米ソ核戦争に突入しかけるという、コメディタッチのサスペンス・スリラー。テンポが良いストーリー展開と、ユーモアとサスペンスがバランスよく配置された一級の娯楽作品になっています。まだまだ一般にコンピュータが普及していない時代に、インターネット、ハッキングといった最先端の設定は、充分SF的で驚異でした。様々な題材をエンターテインメントにそつなくこなす職人、ジョン・バダム監督は本作や『ショート・サーキット』など、ライトなSFコメディに遺憾なくその手腕を発揮しています。

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『地球爆破作戦』 Colossus: The Forbin Project (1970・米)
監督/ジョセフ・サージェント
脚色/ジェームズ・ブリッジス
原作/D・F・ジョーンズ
製作/スタンリー・チェイス
撮影/ジーン・ポリト
美術/アレクサンダー・ゴリッツェン
セット/ジョン・マッカーシー
音楽/ミシェル・コロンビエ
出演/エリック・ブリーデン、スーザン・クラーク、ゴードン・ピンセント、ウィリアム・シャラート、アレックス・ローディン

極秘開発された防衛用コンピュータ「コロッサス」システムが作動したとき、
人類は恐怖に支配される! 1970年製作の伝説の傑作SF。


原水爆による危険な国際均衡を保っていた世界に、突然、恒久的平和が約束されることになった。ロッキー山脈地下深く、アメリカ科学者の英知を集めたコンピューター・センターが完成、これさえあれば地球を滅ぼすような戦争はありえないと、アメリカ大統領(ゴードン・ピンセント)がTVで演説したのだ。この「コロッサス・システム」は判断力は人間よりはるかに優れ、感情を持たず、恐怖も憎悪もなく、あらゆる電波をモニターし、人間のいかなる破壊工作も受けつけず、自給自足が可能なものであると生みの親で、コンピューターの操作を許されている数少ないひとりフォービン博士(エリック・ブリーデン)も保証した。
しかし、祝賀パーティも終わらぬうちにコロッサスの電光板が重大ニュースを知らせる。ソ連もそっくりのシステム「ガーディアン」を完成したというのだ。右往左往する人間たちにコロッサスは、ソ連のシステムと交信したいから通信回路を作れと要求する。世界平和維持のため、2つのコンピューターは同じ周波数のもとにおかれるのだが、何を連絡しあっているのかはフォービンたちにも分からなくなってしまった。そして米ソの機密は解読することによって、互いに漏洩するようになり、困惑した両国首脳は相談して、交信回路を撤回することにした。
しかし撤回と同時に、両コンピューター同士は人間たちに抗議し、対抗措置を取ったのだ。そして互いの国に向け、ミサイルの発射を決意した。回路の復元が命ぜられた。あわてた両国首脳は両国の科学者を1人ずつローマに派遣して、対策を協議させることにした。しかし、それもたちまちコンピューターに感づかれ、ソ連の科学者クプリン博士(アレックス・ローデン)は、コンピューターの指令によって殺される。
フォービンが助かったのは、彼がコロッサスにとって必要だと思われたためだったが、その代わり彼は、コロッサスの命令通り行動するしかなくなってしまった。そこで彼は言葉巧みにコロッサスを説得して、彼の助手で恋人のクレオ(スーザン・クラーク)との逢引きの時間だけはプライベートな行動として許してもらう。無論、コンピューターのカメラの前でであった。
[ネタバレ反転]
ベッドの中で耳と口を頼りに彼はクレオにコロッサス破壊計画を伝えた。CIAの秘密情報局員グローバー(ウィリアム・シャラート)に命じ、コロッサスに気づかれぬように、ミサイルの弾頭をニセモノと取り替え、武器を完全に奪おうというのだ、しかし、ドタン場でそれもバレてしまう。そしてコロッサスから最後通告が全世界に発せられる。
『これは世界支配の声だ。私は、皆に平和を贈る。それは繁栄と満足の平和か、生きる屍の平和か、諸君が選べ、私に従うか、反抗して死ぬか。諸君の考えている自由は今や幻想にすぎない……』。




人間が作り出した機械が謀叛を起こし、逆に人間を支配するという、フランケンシュタイン・コンプレックスを真正面から描いたSFサスペンス映画です。『ウォー・ゲーム』や『ターミネーター』などの先輩格にあたりますね。派手なアクションはなく、理性と対話で危機を乗り越えようとするチェスのような展開に、非情に地味な作風ながらSFに嵌っていた少年時TVで見て、そのストーリーにとてもインパクトを受けました。ひっそりと公開されてひっそりと消えた知る人ぞ知る幻の作品ですが、同じくTVの深夜枠などで観た熱心な映画ファンにより、語り継がれてきた名作でもあります。

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『緯度0大作戦』 LATITUDE ZERO (1969・東宝)
監督/本多猪四郎
特技監督/円谷英二
脚本/関沢新一 、 テッド・シャーマン
製作/田中友幸 、 ドン・シャープ
撮影/完倉泰一
美術/北猛夫
音楽/伊福部昭
録音/藤好昌生
照明/隠田紀一
編集/武田うめ
スチル/山崎淳
出演/ジョセフ・コットン、宝田明、岡田眞澄、リチャード・ジャッケル、大前均、リンダ・ヘインズ、中村哲、中山麻理、平田昭彦、シーザー・ロメロ、パトリシア・メディナ、黒木ひかる、黒部進、関田裕

日付変更線と赤道が交わる「緯度0」の海底に作られた理想郷を舞台に、
命の恩人を助けるために戦う3人の物語を描いたSF特撮作品。


物理学者の田代健(宝田明)、海洋地質学者ジュール・マッソン(岡田眞澄)と記者ペリー・ロートン(リチャード・ジャッケル)。彼らは潜水調査員として潜水球で海底油田の調査のため、大陸棚探険に出かけたが、海底火山の噴火によって浮上できなくなった。
その時、突如として現れた謎の潜水艦『アルファ号』に、一行は救助された。乗組員はマッケンジー艦長(ジョセフ・コットン)、部下の巨漢・甲保(大前均)、物理学者で女医のアン・バートン(リンダ・ヘインズ)の三人。重傷のマッソンの治療のため、彼らは海底2万メートルの地底世界に存在する『緯度0基地』に迎えられた。地底世界には地上から消えたと思われていた高名な科学者たちがおり、この基地では特殊なエネルギーにより皆不老となって、人工太陽を初めとする高度な技術文明を誇っていた。
だが、その別天地にも争いはあった。超科学を誇る攻撃潜水艦『黒鮫号』を擁し、ブラット・ロック島に基地を持つ悪の天才科学者マリク(シーザー・ロメロ)と情婦・ルクレチア(パトリシア・メディナ)、『黒鮫号』の艦長・悪女「黒い蛾」(黒木ひかる)と部下たちだ。彼らは人類を征服し、アルファ号と艦長のマッケンジー、そして『緯度0基地』を破壊しようと、虎視眈々と機会を狙っていた。マッケンジーとマリクは、150年に渡って攻防を繰り広げていたのだ。
マリクは、『緯度0基地』の次の勧誘対象であるノーベル賞受賞の科学者・岡田博士(中村哲)とその娘・鶴子(中山麻理)を誘拐した。マリクは博士の発見した放射能免疫血清の方程式を要求し、拒絶されるや、彼と娘を監禁した。これを知ったマッケンジーは罠を承知で、ブラッド・ロック島へ潜入した。
[ネタバレ反転]
マリクの造り出した巨大なネズミ、人間コウモリなどの半獣半人の怪物たちの襲撃を退けたマッケンジーらは敵の司令部へ迫り、ルクレチアを倒した。博士たちを救出したマッケンジーたちの攻撃を逃れたマリクは、『黒鮫号』から超高圧電流でアルファー号を攻撃する。島の崖に引き寄せ、レーザー砲で一挙に破壊しようと企んだのだ。上空から『アルファ号』に攻撃を仕掛けていた怪獣グリフォンは、自分もろとも破壊しようとしたマリクに怒りをぶつける。グリフォンには、失敗が続いた処分として「黒い蛾」の脳を移植してあったのだ。その恨みからグリフォンは、『黒鮫号』に襲いかかった。レーザー砲の照準が狂って、ブラッド・ロック島を撃ってしまい、『黒鮫号』はグリフォンとともに、崩れ落ちる岩塊の下に呑まれていった。こうして、悪は滅びたのだった。
田代とマッソンは『緯度0基地』に残り、ロートンだけが地上に戻ることになった。ロートンは世紀の奇談だと意気込み、経験したことを興奮してデスクに報告するが、証拠として見せた写真には、何も写っていなかった。夢でも見たんだろうというデスクにロートンは、反論することができなかった。意気消沈したロートンはホテルのロビーで、マッケンジーやアン、田代博士やマリクとそっくりな別人たちと遭遇する。あれは、本当に夢だったのか、ロートンは自分でもそう思い始めていた。実はあの世界は、パラレルワールドだったのだ。




元々は、1940年代に米NBCラジオで放送されたテッド・シャーマン原作のSFラジオドラマを、あちらからの持ちかけで実現した日米合作のSF特撮映画です。『海底2万マイル』のような謎の潜水艦に海底基地、敵との海中戦などアイデアあふれる作品となっています。米側が用意したスケッチなどが影響を与えていて、アメコミ的カラーが漂っているのが異色であり、脳移植の改造人間の登場など少しグロがかっています。シャープでスマートなメカデザインは、どこまでもカッコイイ。特撮衰退期に突如現れた、なかなかブッ飛んだ楽しい冒険活劇です。

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『海底軍艦』 (1963・東宝)
監督/本多猪四郎
特技監督/円谷英二
脚色/関沢新一
原作/押川春浪
製作/田中友幸
撮影/小泉一
美術/北猛夫
音楽/伊福部昭
録音/上原正直、下永尚
照明/小島正七
スチル/土屋次郎
特技撮影/有川貞昌、富岡素敬、渡辺明、岸田九一郎、向山宏
出演/高島忠夫、藤山陽子、小泉博、上原謙、藤木悠、佐原健二、田崎潤、田島義文、坂本晴哉、北あけみ、雨宮貞子、高田稔、藤田進、津田光男、大友伸、伊藤久哉、平田昭彦、小林哲子

数々の冒険小説を手がけた作家・押川春浪が明治33年に発表した小説を原作にした海洋冒険活劇映画。

日本の土木技師が行方不明となる事件が相次いでいた。こうした事件の現場に居合わせたカメラマン旗中進(高島忠夫)と西部善人(藤木悠)は、被写体としてスカウトしようと光國海運の楠見専務(上原謙)の秘書、神宮司真琴(藤山陽子)を追跡し、楠見と真琴が「ムウ帝国工作員23号」と名乗る怪人と工作潜水艦に誘拐されようとするのを阻止する。
後日、ムウ帝国からの脅迫フィルムが届いた。それは1万2千年前に海底に沈んだ伝説上の大陸ムウ大陸を支配した帝国が、地熱を資源とする強大な科学力をもって今なお健在であると示し、神宮司大佐(田崎潤)の「海底軍艦」の即時建造中止と、かつてのムウ帝国の植民地であった地上全世界の即時返還を要求していた。同じ脅迫フィルムが国連の場にも届けられていたが、即時黙殺された。だが、世界各地の海岸地域での大陥没や、貨物船が謎の潜水艦に襲撃・撃沈されるなどの異変が相次ぎ、世界各国は総合防衛司令部を設置、最新鋭の原子力潜水艦レッドサタン号や人工衛星による警戒網を動員する。だが、ムウ帝国の潜水艦を深海に追ったレッドサタン号は水圧に耐え切れず圧壊爆破。地上人の手の及ばぬ深海のムウ帝国の科学力は恐るべきものであることを証明した。
ここに到って、日本の治安担当首脳は元大日本帝国海軍少将の楠見に、「海底軍艦」の出動は国連の要請であると伝えるが、楠見は元部下・神宮司の秘密を告白する。「終戦時、神宮司は[イ403潜]で反乱を起こし消息を絶った」と。その時、警視庁から、ムウ帝国の工作員と思われる男を捕らえたとの連絡が入る。
捕らえられた男は、ムウ帝国人ではなかった。神宮司大佐の部下、天野兵曹(田島義文)である。神宮司大佐が健在であることを知り、楠見らは神宮司に会うことを決意する。神宮司大佐の根拠地は知られざる島にあった。その名も「轟天建武隊基地」である。海底軍艦「轟天号」の驚くべき性能の一端を示した試験航行の成功に酔う神宮司に、楠見は非道なるムウ帝国撃滅のために海底軍艦の出動を要請するが、拒絶される。神宮司は大日本帝国海軍の再興をかたくなに望んでいた。真琴と旗中は痛烈な抗議をするが、一行に混じって海底軍艦基地に潜入した海野魚人(佐原健二)=ムウ帝国工作員により、基地は爆破された。
ムウ帝国に拉致された真琴と旗中は、ムウの大群衆の極彩色の群舞の中で、華麗なるムウ帝国女帝(小林哲子)より、守護竜マンダの生贄として死刑を宣告される。なおも世界を脅迫し続けるムウ帝国によって、世界各地に最後通告が行われる。東京丸の内も陥没、ムウ帝国の潜水艦の怪光線により東京湾の船舶が炎上する地獄図の中を、海底軍艦の雄姿が空中に出現した。これ以上のムウ帝国の暴虐を阻止せんと破壊された基地をドリル衝角で突破して出撃したのだ。潜航し、逃走を図るムウ帝国の潜水艦を追って、海底軍艦もまた潜航する。
[ネタバレ反転]
一方、真琴と旗中らは拉致された土木技師らと共に奴隷労働を強いられていた。作業現場より盗み出した特殊火薬を武器に、女帝を人質に取り、脱出を図るがここは海底である。だが、そこにムウの潜水艦を追って海底軍艦が到着した。守護竜マンダの妨害を排除し、楠見と神宮司らは脱出者を海底軍艦に収容した。今こそ心をひとつにした父と娘の再会である。喜びもそこそこに、海底軍艦はありえざるゲストを迎えることになった。ムウ帝国の女帝だった。
神宮司大佐の和平の提案を、無礼と一蹴し、「余を殺せてもムウ帝国を滅ぼすことは不可能じゃ」と冷たく言い放つ女帝に対し、神宮司は毅然と返すのだった。「ではムウ帝国の心臓部を攻撃してご覧に入れよう」。
「轟天号挺身隊」は冷凍銃を手に、ムウ帝国の心臓部へと潜入する。轟天号もドリルで掘り進み、機関施設でマグマのエネルギー変換装置へ冷凍砲を放つ。凍り付いた機関はエネルギーを制御できず、爆発を始める。帝国を脱出する轟天号。帝国は巨大な火柱の中に消えた。沸き立ち、炎が噴出する海面を見守る神宮寺たち。その時、隙を見た亡国の女帝は海へ飛び込む。追おうとする部下を、神宮寺は止めた。女帝は火柱の中へと泳いで行った。



押川春浪が明治33年に発表した科学冒険小説を原作に、本多猪四郎監督、円谷英二特技監督の黄金コンビで放つ東宝特撮映画黄金期の傑作です。特に素晴らしいのはスーパー・メカ「轟天号」が初めてテスト航行へと発進する数分間のシーン。伊福部昭の勇壮な音楽が高らかに鳴り、スケールと迫力、重量感に圧倒されます。また特撮だけではなくドラマパートでも、島にこもっていて頑固に敗戦を認めない轟天号艦長・神宮司大佐と娘との葛藤や現代人との感性の違いによる対立など、見応えがあります。

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『宇宙大戦争』 Battle in Outer Space (1959・東宝)
監督/本多猪四郎
特技監督/円谷英二
脚色/関沢新一
原作/丘見丈二郎
製作/田中友幸
撮影/小泉一
メカ・デザイン/小松崎茂
美術/安倍輝明
音楽/伊福部昭
録音/三上長七郎
照明/石川緑郎
特技撮影/荒木秀三郎、有川貞昌、渡辺明、向山宏、岸田九一郎
出演/池部良、安西郷子、千田是也、土屋嘉男、村上冬樹、レオナルド・スタンフォード、ハロルド・コンウェイ、ジョージ・ワイマン、伊藤久哉、エリス・リクター、桐野洋雄、野村浩三、エド・キーン、堤康久、加藤茂雄、沢村いき雄、旗持貴佐夫、上村幸之、高田稔、熊谷二良、手塚勝巳、津田光男、岡部正、レオナルド・ウェルチ、緒方燐作、マルコン・ビアース、オスマン・ユセフ、佐藤功一、ハインズ・ボットメル、岡豊、荒木保男

月に基地をつくり地球侵略を企てる宇宙人ナタールと地球防衛軍の攻防戦を描いたSF作品。

1965年、宇宙ステーションJSS3が謎の円盤群に襲撃され、反撃するも及ばず宇宙の塵と化す。さらに世界中で、鉄橋や汽船が空中に舞い上がるといった怪事件が続発。東京郊外の国連宇宙科学センターでは緊急の国際会議が開催され、何者かが意図的に超低温状態を作り上げ、物質の核振動を停止し無重力状態にしているのでは、という結論を出す。これに対抗できるのは、まだ発明間もない「熱線砲」だけである。安達博士(千田是也)の指揮のもと、勝宮(池部良)、岩村(土屋嘉男)等の少壮科学者たちは、早速宇宙センターで「熱線砲」の実験を公開した。ところがその席上、某国のアーメッド教授(ジョージ・ワイマン)が急に「熱線砲」を奪おうとした。幸い、勝宮の機転により熱線砲は無事だったが、任務に失敗したアーメッド教授は突如飛来した円盤の発する光線を浴び、たちまち溶解。あとには小さな金属板が残された。
調査の結果、その金属板がアーメッド教授の脳を操縦していたこと、そして異星人ナタールは既に月面に潜伏していることが判明した。月の裏側に基地を作って、地球攻撃を計っているのが明らかになったナタールに対して、地球防衛軍は反攻体制を作った。国連では、安達博士をはじめリチャードソン博士(レオナルド・スタンフォード)、勝宮、岩村、白石江津子(安西郷子)など16名の科学者・技師から成る調査隊を編成、原子力ロケット二機で「熱線砲」を積んでの月面への派遣を決定する。だが出発前夜、1人ドライブを楽しんでいた岩村はその途中で不思議な声を聴き、それきり意識と記憶が飛んでしまった。翌日、全世界の人々が見守る中、調査隊を乗せた宇宙探査艇スピップ1号および2号は無事発射され、一路月へと向かう。
[ネタバレ反転]
その途上、ナタールは宇宙魚雷で2隻の宇宙船を攻撃。勝宮たちは迎撃するが、それを妨害したのは何と岩村だった。出発前夜のドライブで、彼もまたナタールによって脳内に金属板を埋め込まれ、洗脳・操縦されていたのだった。辛くも攻撃をかわした一同に向け、ナタール人は「これ以上の接近すると命の保証は無い」と無線で警告する。だが調査隊は目的を達成すべく、月面に強行着陸を敢行。やむなく岩村を拘束して船に残し、月面探検車でナタールの前線基地へ接近する。その前線基地には多数の円盤が発着し、既に地球侵略の準備が整っていた。それと前後して、ナタールは岩村へ命令を発信。操縦された岩村は拘束ベルトを解き、機関室の燃料弁と酸化剤タンクを全開してスピップ1号を爆破する。
ついに調査隊はナタールに対し、安達博士と勝宮が操縦する月面探検車の熱線砲とで攻撃を開始。激しい光線の打ち合いの末、前線基地の機能を停止させることに成功する。地球へ戻ろうとする調査隊の前にナタールの円盤が出現するが、それを迎撃したのは基地の機能停止によりナタールの洗脳が解けた岩村だった。小型熱線銃1丁で単身円盤に立ち向かう彼を残し、爆破を免れたスピップ2号で一同は月面を脱出。が、岩村の犠牲的精神に涙しない者は無かった。
この事件は世界中に衝撃を与え、ナタールの基地復旧・総攻撃は時間の問題であり、全力をもって迎え撃つべきという認識が高まる。かくして熱線兵器を搭載した宇宙戦闘機と地対空熱戦砲が量産され、対ナタール戦の準備が進められる。そして遂にナタールの円盤群が地球に襲来。人類は宇宙戦闘機を続々と打ち上げ、ここに決戦の火ぶたは切られた!双方共、死力を尽くした総力戦を展開。宇宙は乱れ飛ぶ光線と爆発の戦場と化した。そしてついに、地球防衛軍は宇宙からの侵略者に勝利するのだった。




『地球防衛軍』の姉妹篇として製作された大作SF映画。『地球防衛軍』に登場した安達博士、白石江津子、リチャードソン博士、インメルマン博士らが本作にも再登場しています。ただし、インメルマン博士以外の人物を演じたのは別の俳優です。重力の少ない月面でのふわふわとした歩行演技は、出演者である土屋嘉男氏の発案によるもの。共演者たちは半信半疑で抵抗する人もいたそうですが、10年後のアポロ宇宙船の月面着陸の中継映像を見て、土屋氏は我が意を得たりの思いだったそうです。公開直前に無人探査機『ルナ3号』が撮影に成功した月の裏側を映画内で図解したり、ロケット発射時の重力加速を表現したりと、当時の「宇宙に関する最新の情報」が盛り込まれた、志の高いSF映画です。『地球防衛軍』が地上での攻防戦だったのに対し、こちらは宇宙空間での死闘と、アプローチが真逆でバラエティに富んだ製作陣のアイデアは素晴らしい。これでもかという位に人類の英知を結集したSFメカが登場し、伊福部サウンドが鳴り渡り、一大科学戦が展開される様は、まさに威風堂々とした空想科学宇宙冒険特撮映画の決定版です。

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『地球防衛軍』 The Mysterians (1957・東宝)
監督/本多猪四郎
特技監督/円谷英二
脚色/香山滋、木村武
原作/丘見丈二郎
製作/田中友幸
撮影/小泉一
美術/安倍輝明
音楽/伊福部昭
録音/宮崎正信
照明/岸田九一郎
特技撮影/荒木秀三郎、有川貞昌、渡辺明、城田正雄、向山宏
出演/佐原健二、平田昭彦、白川由美、河内桃子、三條利喜江、志村喬、村上冬樹、今泉廉、中村哲、生方壮児、佐田豊、草間璋夫、大友伴、緒方燐作、山田巳之助、藤田進、熊谷二良、三原秀夫、伊藤久哉、中丸忠雄、小杉義男、大川平八郎、加藤春哉、土屋嘉男

地球を守れ! 科学の力を結集した超兵器群が、宇宙の侵略者と一大科学戦を展開!

富士山麓の村祭りの夜、西湖のほとりの森で奇怪な山火事が起り更に山崩れが続発し、一集落が全滅した。騒ぎの中、天体物理学者の白石亮一(平田昭彦)が失踪した。白石の同僚で親しい友人であった渥美譲治(佐原健二)は残された白石の論文『ミステロイドの研究』を安達賢治郎博士(志村喬)に届けるが、その内容は途中で終わっていた。その後、白石が住んでいた村に山崩れが起こる。調査に向かった渥美の前に地中から怪ロボット「モゲラ」が現れ、光線を発して襲いかかった。発電所をたたきつぶし、街へむかって突進するモゲラ。火炎放射器や機関銃、ロケット砲の攻撃すらものともせず、村落を次々に破壊する怪ロボットを、出動した防衛隊は鉄橋ごと爆破するという手段で、ようやくその進行を止めるのだった。渥美の解析によりモゲラは、特殊合金製の電波ロボットであることが判明した。ここに至り、安達博士は怪ロボットが『白石報告書』にある異星文明の仕業と推測し、白石報告書を公表。五千年前、原水爆により自らの遊星を破滅させたミステリアンの侵入を報告した。
富士五湖で円盤状の飛行物体が頻繁に目撃されていたことから、富士山麓に調査団が派遣された。そこへ突如として巨大なドーム状の物体が出現した。調査団の代表5名をドーム内に招き入れた。ミステリアンは調査団に対し、ドームを中心に半径3キロの土地の割譲と地球人の女性との結婚の自由を要求してきた。5千年前、自らの星ミステロイドを核戦争で失ったミステリアンは、宇宙を放浪の末、地球にやってきたのだ。すでに数人の女性を拉致し、地球側の出方次第では攻撃も辞さないというミステリアンの要求に対し、政府はこれを拒否した。
科学研究心のためドームにとどまっていた白石は、人類の科学よりはるかに進歩したミステリアンを相手に戦争を始めるのは無謀だと渥美に伝えてきた。防衛隊は通常兵器を中核とした戦力、野戦砲・戦車隊・ジェット戦闘機で、雨あられのごとき攻撃を浴びせる。だが、いまや要塞と化したミステリアンドームは全く痛手を受けた様子を見せず、逆にドームから緑の怪光線が発射されると、ロケット砲も戦車もたちまち溶けた。空飛ぶ円盤も空に飛び、ジェット機を叩き落した。防衛軍は壊滅的な打撃を受け、撃退された。通常兵器の攻撃では歯が立たないミステリアンに対し、防衛隊本部は頭を痛めていた。新兵器電子砲の開発が急がれるものの、実戦配備には程遠い段階であった。
緒戦の勝利を誇るものか、ミステリアンの活動は日に日に目立つようになっていた。ミステリアンは東京の空に円盤を飛ばし自分達を攻撃しないよう政府へ働きかけるよう市民に呼びかける。そのころ渥美の見ていたテレビ画面に行方不明になっていた白石が突如現れる。彼はミステリアンに寝返っていたのだ。対話を試みたリチャードソン博士、インメルマン博士に対し、白石は「勝つのは、地球人でもミステリアンでもなく科学だ」と言い放つ。それを受けてリチャードソン博士は「それでも我々は戦わなければならない」と発言。諸外国の政治家および軍人は、東京でミステリアン対策会議を開催し侵略者との決戦を富士山麓にて行うことを決意する。
通常兵器ではまったく歯が立たないミステリアンに対し、諸外国からの援助で、「空中戦艦α号、β号」、そして長距離からのオネストジョンによる攻撃が決定される。後方のα号の指揮下、前線に出て攻撃を行うβ号はナパーム弾による高熱攻撃をミステリアンドームに対し試みるが、やはりドームからの熱光線攻撃でβ号は木っ端微塵にされてしまった。
地球側に有効な兵器なしと見て取ったか、ミステリアンは要求を半径120キロの土地に拡大してきた。渥美たちの関係者である広子(河内桃子)、江津子(白川由美)たちも、警戒の裏をかいて拉致された。もともとミステリアンは地球侵略が目的だったのだ。焦燥に満ちた危機の中、地球側にもようやく、対抗手段が登場した。ミステリアンの熱光線に耐えるマーカライト、それを応用した超巨大パラボラ戦車「マーカライトファープ」とマーカライト塗装を施したα号で決戦に挑もうというのだ。機動力に欠けるマーカライトファープの欠点を補うため、専用輸送ロケット「マーカライトジャイロ」が投入配備され、決戦の準備が着々と整えられる。しかし、マーカライトの効力は75分までと限界がある上、ミステリアンドームへ決定的な打撃を与えられる性能を持つ電子砲は未だ完成しないままであった。
[ネタバレ反転]
地球軍の3度目の総攻撃が始まった。ジャイロから投下された新兵器マーカライトファーブは期待通りの性能を発揮し、ミステリアンドームの光線に耐えながらじりじりと距離を詰め、ドームにダメージを与えていく。ミステリアン統領は攻撃を中止しなければ報復手段を執ると地球側に警告し、湖から濁流を発生させマーカライトの一部や付近の町を飲み込むという反撃に出た。
その戦いの中、渥美はモゲラの出現した谷間がドームとつながっていると考え、広子らを救出しようと1人ミステリアンドームに潜入する。渥美はミステリアンの銃でドームの装置を破壊し、すぐさまミステリアンに取り押さえられるが、その中の1人に連行中に脱出路へと誘導される。脱出路にはミステリアンに拉致された女性たちが待っていたが、そこで仮面を外したミステリアンの正体は白石であった。彼は渥美に安達博士宛の報告書の続きを渡すよう告げると、再びドーム内へ消えて行った。
マーカライトの効力切れが迫るなか、完成なった電子砲を搭載した第二β号が発進する。ミステリアンは反撃のため地中からモゲラを出動させるが、倒れてきたマーカライトに押し潰されて撃破された。戦場に到着した第二β号の電子砲攻撃が始まり、遂にドームの外壁を真赤に変色させ始めた。その寸前に脱出した渥美達の上空で、第二β号の砲撃はまだ続いていた。ミステリアンの野望に絶望した白石は渥美たちを逃がした後、自爆装置のスイッチを入れた。ドームは大爆発を起し、空飛ぶ円盤は宇宙へと逃げていく。
電子砲の熱線が、逃げるミステリアンの円盤を次々とらえて撃墜していく。それを見た安達博士はつぶやいた。「彼等は、永遠に宇宙の放浪者です。我々は決して彼等の轍を踏んではならない……」。ミステリアンの宇宙母艦は、地球の軌道から離れていった。




血湧き肉踊る、東宝特撮映画史上初のシネスコ大作です。画面の奥行きがとても深く、奥にモゲラ、広がる平野に展開する防衛軍、手前の兵士たちといった、全てが一望できる迫力は溜まりません。また、特撮部分と実写部分の繋がりや構図のとりかたの巧さは、神業級です。そして鳴り渡る伊福部サウンドは躍動感いっぱいで、世界観を盛り上げています。このあたりの年代に作られた東宝特撮映画は、おしなべて非常に高水準な作品が多いですね。念のため洋邦とわず、古い映画を楽しむための大原則は、ツッコミはOKだけど、アラはあげつらわないことですよ。

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『妖星ゴラス』 GORATH (1962・東宝)
監督/本多猪四郎
特技監督/円谷英二
脚色/木村武
原案/丘美丈二郎
製作/田中友幸
撮影/小泉一
美術/北猛夫 、 安倍輝明
音楽/石井歓
録音/伴利也
照明/高島利雄
スチル/田中一清
特技撮影/有川貞昌、渡辺明、岸田九一郎、向山宏
編集/兼子玲子
出演/池部良、上原謙、志村喬、坂下文夫、白川由美、水野久美、佐々木孝丸 、小沢栄太郎 、河津清三郎 、西村晃、佐多契子、田崎潤、桐野洋雄、鈴木孝次、今井和雄、大前亘、荒木保夫、山田彰、鈴木友輔、平田昭彦、佐原健二、久保明、太刀川寛、二瓶正也、佐藤功一、西条康彦、岡部正、古田俊彦、緒方燐作、野村浩三、三島耕、ロス・ベネット、ジョージ・ファーネス、堺左千夫、三井紳平、沢村いき雄 、天本英世

謎の燃える怪星ゴラスと地球との衝突を回避するため奮闘する人々を描く特撮巨編!

1979年9月29日午後8時、土星探査の任務を負った日本の宇宙船「JX−1 隼号」が、富士山麓宇宙港から打ち上げられた。しばらくして、パロマ天文台が質量が地球の6千倍あるという黒色矮星「ゴラス」を発見したと発表。隼号の園田艇長(田崎潤)は、急遽ゴラス探査に向かった。しかし、質量こそ膨大だが大きさは地球の4分の3というゴラスの引力圏内に捉えられ、観測データの送信後、隼号は乗組員もろともゴラスに飲み込まれていった。そして隼号が遭難直前に送ったデータから導き出された結論は「ゴラスが今の進路を保つと地球に衝突する」という恐るべきものだった。だが地球では「土星探検の隼号遭難」の新聞記事が人々の目をうばったのみで、事故を批難し、危機を真面目にとる者はいなかった。
事態を危惧する日本宇宙物理学会の田沢博士(池部良)と河野博士(上原謙)だが、政府も対策に本腰を入れようとせず、またこれを自分の問題として捉える人々も少なかった。再度のゴラス観測も思うに任せぬ中、田沢と河野は、園田博士(志村喬)の孫・速男(坂下文夫)の「ゴラスを爆破するか地球が逃げるか、その2つしかない」という少児らしい直裁な言葉に活路を見出す。
田沢と河野は国連科学会議で、「南極に建設した巨大ロケット推進装置によって、100日間で地球を40万キロ移動させ、その軌道を変える」という「地球移動計画」を提案。当初はその実現性を疑問視されるが、アメリカやソ連も似たような研究を行っていたことから計画は一気に進み、各国一丸となって建設に取り掛かることが決定。かくして世界中の技術が南極に結集し、巨大ジェットパイプが次々と建造されていく。しかし、工事現場で落盤が発生するなどの事故で、タイムロスも生じ始めた。
その頃、国連の要請を受けて日本が打ち上げた「JX−2 鳳号」がゴラスに接近。カプセル1号でゴラスに肉薄した金井(久保明)の観測により、ゴラスの質量は地球の6千2百倍へと増加しており、もはや爆破は不可能という結論が出される。地球を救う術は「南極計画」のみとなる一方で、金井は接近時のショックで記憶喪失となってしまう。
完成したジェットパイプ基地のジェット噴射は、地球を計算通りの速度で動かし始めた。世界が歓喜する中、田沢は「ゴラスの質量増加が続けば現在の施設だけでは追いつかなくなる」との不安を抱え、国連への追加投資を巡って河野と対立する。その間も、ゴラスは彗星や土星の輪を飲み込みながら地球に接近しつつある。さらに、南極に眠っていた巨大生物・マグマが突如目覚め、施設の一部に損傷を与えた。田沢らによりマグマは葬り去られるが、復旧作業も含めて72時間というタイムロスが生じる。
[ネタバレ反転]
そして1982年2月、ついにゴラスと地球が最接近する日を迎えた。人々の尽力によりタイムロスは減ったが、それでも36時間分の移動距離が足りない。地球上ではゴラスの引力により、各地で天変地異が発生し、富士山麓宇宙港の宇宙船も次々と地中に飲み込まれていく。ジェットパイプも水没する中、運命の時が刻々と迫る。
やがて重力異常により強風はうなりをあげ、海は逆巻き怒濤が地上にあふれた。東京タワーはすでにその四分の一を水に浸していた。各地で地震が発生し、地球は危機を迎えた。だがその時、原子力ジェット・エンジンが動き出し、地球はゴラスの軌道から逃れた。ゴラスは、移動した地球のそばを通り過ぎていった。ついに科学が勝ったのであった。だが、まだ人類には仕事が残っている。喜びに皆でひたるのは、地球を元の軌道に戻してからだ。科学者たちは、笑顔で軌道計算を始めた。




これこそが「センス・オブ・ワンダー!」という言葉にピッタリの、空想科学宇宙冒険特撮映画です。ツッコミ所満載ですが、未知への探求・科学万能時代の突き抜けた爽快感が感じられます。昨今の冷たい手触りのSFではなく、「裏庭の手作り宇宙船」といったレトロなパルプ・スペースオペラの感じが楽しいです。製作姿勢も俳優陣の演技も真摯で、スケール感もあって高評価。『宇宙大戦争』『地球防衛軍』と並んで、たまに見たくなりますね。

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『世界大戦争』 (1961・東宝)
監督/松林宗恵
脚本/八住利雄、馬淵薫
製作/藤本真澄、田中友幸
絵コンテ/小松崎茂、うしおそうじ
特技監督/円谷英二
音楽/團伊玖磨
撮影/西垣六郎
編集/岩下広一
出演/フランキー堺、宝田明、乙羽信子、星由里子、山村聰、ジェリー伊藤

第三次世界大戦の勃発から、そこに巻き込まれた市井の人々の生き様を
リアルかつ情感豊かなタッチで描いた名作。


戦後16年が経過し、急速な復興を遂げた日本。田村茂吉(フランキー堺)は家族の幸せを願いながら、外国人記者の集まるプレスセンターの運転手として日々働いていた。平凡だがやりがいのある仕事、家族のために株で金を増やし、日々笑顔の溢れる家庭。
そんな中、田村の長女・冴子(星由里子)は下宿している青年船員・高野(宝田明)と恋仲に落ちており、長い航海を終えて帰還した彼との久々の再会を喜ぶ。そんな二人はついに茂吉に対して結婚の決意を語り、驚く茂吉だが妻のお由(乙羽信子)も賛同し、とうとう二人は高野の次の航海が終わり次第、結婚することになる。
一方、世界は「連邦国」と「同盟国」の二つの陣営に分かれ、両陣営はお互いに核兵器を持って対峙していた。そして北大西洋で行われた同盟国陣営の軍事演習エリアに連邦国陣営の潜水艦が侵入したことをきっかけに、両者の関係は緊迫する。田村が担当する記者・ワトキンス(ジェリー伊藤)もその状況を危惧し始めた。日本政府も国民の間に動揺が広がりつつあることを考慮し、両国の関係改善の道を探ろうとする。だがワトキンスが緊迫した朝鮮半島・北緯38度線の情勢を取材に向かったその数日後、小型ながらも実戦で核兵器が使われるという事態が発生し、ついに連邦国・同盟国陣営双方で命令一つでボタンが押されれば弾道ミサイルが発射される状況となっていた。
日本では桃井総理(山村聰)が病身を推して公務を行い、両国の緊張をこれ以上高めまいと懸命の努力を行う。そして現場にいる両陣営の軍人達も、最悪の事態だけは避けたいという思いを胸に、事故や機械故障により危うくボタン戦争となりかけた状況を必死で阻止していた。やがて南北朝鮮間で停戦協定が結ばれ、ようやく緊張が解け始める。
しかし北極海上で偶発的に発生した軍用機同士の戦闘をきっかけに再び状況は最悪の事態を迎え、幾多の人々の努力も全て水泡と帰してしまう。そしてついに日本でもミサイルへの警戒が始まったことで、人々の不安は頂点へ達した。
[ネタバレ反転]
大都市から避難しようとする人々で大混乱が起こる中、田村一家は自宅に残り最後の晩餐を開く。冴子は数日前に再び貨物船「笠置丸」で長い航海へ出た高野と、覚えたてのモールス無線で最後の通信を行った。「サエコ・サエコ・コウフクダッタネ・コウフクダッタネ」「タカノサン・アリガトウ・アリガトウ」。
夕陽を前にして、茂吉は泣きながら叫ぶ。「母ちゃんには別荘を建ててやるんだ! 冴子には凄い婚礼をさせてやるんだ! 春江はスチュワーデスになるんだ! 一郎は大学に行かせてやるんだ! 俺の行けなかった大学に……!!」
両陣営では核ミサイルが次々と発射され、その夜、東京は閃光に包まれる。それは世界のあらゆる都市でも同様だった。世界には核の炎の嵐が逆巻き、地球上の全てを呑み込んでいった。
真っ赤な太陽が昇った翌朝、陸にはただ一つの生命も残っていなかった。洋上の「笠置丸」では、破壊され放射能に冒されて生きる者のいない祖国へ帰ることを、乗組員全員で決定するのだった。




東宝特撮映画史上、反戦メッセージを追求した超ド級の傑作特撮映画です。ハッキリ言って超重量級に重い作品です。戦争が起こっても、そこから戦争終結の動きがあって人類は何とかなるだろう、などと展開の予測を立てていると、がく然とします。その結末は衝撃の一言。東西両陣営の対立に翻弄されながら、それでもその惨劇を食い止めようとする人々の姿──日本政府だけではなく、両陣営の現場の軍人たちもそうです。核ミサイルの誤射や弾頭暴発を食い止めようとする光景が映されるたびに、まるでドキュメンタリーを見ているかのようにホッと胸をなでおろします。それとともに、主人公である田村家の行く末から、目が離せません。劇中、日本の首相が『戦争の放棄をした日本だけが、より強く反戦のメッセージを訴えてきた』という意味の話を語るシーンがありますが、今の日本の政治家の姿勢って、どうなんでしょうかね……。

※日本の映画館で上映された、本作品の予告編は現存していません。
紹介した作品は、GEOでレンタルできます。
紹介した作品は、TSUTAYAでレンタルできます。
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