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Category : 人生
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本日休診

『本日休診』(1952年・日)
監督/渋谷実
製作/山本武
原作/井伏鱒二
脚本/斎藤良輔
撮影/長岡博之
音楽/吉沢博、奥村一
美術/浜田辰雄
編集/杉原よ志
配給/松竹
出演/柳永二郎、増田順二、田村秋子、佐田啓二、角梨枝子、鶴田浩二、淡島千景、中村伸郎、十朱久雄、長岡輝子、三國連太郎、山路義人、市川紅梅、岸惠子、多々良純

戦争で一人息子を失った三雲医院の八春先生(柳永二郎)は甥の伍助(増田順二)を院長に迎え、戦後再出発してから丸一年の記念日、伍助はこの日看護婦の瀧さんたちと温泉へ出かけて行き、三雲医院は「本日休診」の札を掲げた。
八春先生はこの機会にゆっくり昼寝でもと思っていた矢先、婆やのお京(長岡輝子)の息子・勇作(三國連太郎)が例の発作を起こしたという。勇作は永い軍隊生活の悪夢にまだ折々なやまされ、八春先生はそのたびに部隊長となって号令、部下の気を鎮めてやらなければならぬ。
勇作が落着いたら、こんどは警察の松木ポリス(十朱久雄)が、大阪から知り合いを頼って上京したばかりで昨夜おそく暴漢におそわれたあげく持物さえうばわれた悠子(角梨枝子)という娘をつれて来た。
折りから十八年前、帝王切開で母子共々八春先生に助けられた湯川三千代(田村秋子)が来て、悠子に同情してその家へ連れて帰った。が、八春先生はそれでも暇にならず、砂礫船の船頭(山路義人)のお産あり、町のヤクザ加吉(鶴田浩二)が指をつめるのに麻酔を打ってくれとやって来たのに、こんこんと意見もしてやらねばならず、悠子を襲った暴漢の連れの女が留置場で仮病を起こし、兵隊服の男(多々良純)が盲腸患者をかつぎ込んで来て手術をしろという。かと思うとまたお産があるという風で、「休診日」は八春先生には大変多忙な一日であった。
《ネタバレ反転》
だが、悠子は三千代の息子・春三(佐田啓二)の世話で会社につとめ、加吉はやくざから足を洗って恋人のお町(淡島千景)という飲み屋の女と世帯を持とうと考えた。しかしお町が金のため成金の蓑島の自由になったときいて、その蓑島を脅迫に行き、お町はお町で蓑島の子を流産して八春先生のところへかつぎ込まれた。
兵隊服の男は、治療費が払えず窓から逃げ出すし、加吉はまたまた賭博であげられた。お町は一時あぶなかったが、しかしどうやら持ち直した。八春先生をとり巻く周囲には、いつも色々な人生問題がうずをまいていたが、しかし先生はそれでも希望を失わず、勇作の号令で夜空を横切って行く雁に向かって敬礼するのだった。

下町の住人たちと、やってくる人達を厳しくも温かく見つめる町医者役の名脇役・柳永二郎のとぼけた演技が良い味を出している人情喜劇。次々と持ち込まれる騒動は、まだまだ町にも住人にも戦争の傷跡が色濃く残っていて決して明るいものではありませんが、下町の人情や先生の人徳でなんとか円く納まります。若く軽快な佐田啓二の姿や岸惠子の可愛いさにビックリ。ヘタレやくざに鶴田浩二、戦争神経症の青年に三國連太郎。芸達者たちが織りなす優しさに、失われた助け合いの社会に思いを馳せさせる作品です。
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警察日記

『警察日記』(1955・日)
監督/久松静児
脚本/井手俊郎
製作/坂上静翁
出演者/森繁久弥
音楽/團伊玖磨
撮影/姫田真佐久
配給/日活
出演/森繁久弥、三島雅夫、十朱久雄、織田政雄、殿山泰司、三國連太郎、宍戸錠、伊藤雄之助、小田切みき、二木てるみ、杉村春子、東野英治郎、岩崎加根子、飯田蝶子、左卜全、多々良純、三木のり平、沢村貞子、坪内美子、千石規子、稲葉義男、加原武門、高品格、田中筆子、香川良久、天野創次郎


東北地方の田舎町の警察署。署には頑固な石割署長(三島雅夫)、金子主任(織田政雄)、赤沼主任(十朱久雄)、人情家の吉井巡査(森繁久弥)、純情な花川巡査(三國連太郎)、剣道自慢の署長の相手役藪田巡査(宍戸錠)、倉持巡査(殿山泰司)等がいる。
刑事部屋は毎日、様々な人で大にぎわいで、今も窃盗容疑の桃代(小田切みき)、神社荒しの容疑者お人好の岩太(伊藤雄之助)が取調べを受けている。
駅前では戦争で子供達を失くしてから頭が変になった村田老人(東野英治郎)が交通整理中。
ある日、吉井巡査は6歳の女の子ユキコ(二木てるみ)と赤ん坊の姉弟の捨子を発見した。預ける所もないので、赤ん坊は料亭の内儀ヒデ(沢村貞子)が、ユキコは自分が引きとった。
花川巡査はもぐり周旋屋杉田モヨ(杉村春子)に身売りされかけた二田アヤ(岩崎加根子)を保護したが、貧農の娘であるアヤは、お金のためにまた町を抜け出そうとした。花川は給料をさいて、彼女にお金をやった。モヨは人身売買の件で検挙されたが平然としていた。
セイ(千石規子)と小学生の息子・竹雄(香川良久)が万引で捕って来たが、彼女は行方不明の亭主を探していたのだった。
《ネタバレ反転》
通産大臣・丸尾(稲葉義男)が帰郷し、町長(三木のり平)や署長等役人は大騒ぎ。交通安全週間中だというのに大臣一行の傍若無人な振舞に、町の人々は唖然とした。
その夜、ユキコたちの母親シズ(坪内美子)が二人を引き取りに署へ表れ、吉井巡査が事情を聞いた。相談の結果、シズの仕事が安定して育てられるようになまでは、子どもの面倒は吉井たちがみるということに。シズは陰ながら子供の顔を一目見て、東京へ去った。
セイと竹雄が、今度は無銭飲食で挙げられた。所持金もなく、泣くセイの話を聞いた金子主任は、留置場へ案内する。そこには酔って暴れたセイの夫、重四郎(天野創次郎)がいた。金子主任にさとされ、彼らは一緒に帰って行った。
ある日、花川巡査はアヤからの手紙を受け取った。中には、彼に渡されたお金と真赤な紅葉が入っていた。
街を発車する汽車には、賑やかな嫁入りの一行が乗っていた。同じ車輛には、売られていくアヤ、東京へ戻るシズの姿があった。


会津磐梯山麓の小さな町を舞台に、警察官とその町に暮らす人々のエピソードがオムニバス形式で積み重ねられていく群像劇です。戦後の一見のどかな田舎の警察署に持ち込まれる事件は、身売り、捨て子、万引き、無銭飲食、骨董品泥棒と、貧しさゆえの暗いものが多い。大らかな自然の下の人間たちの苦悩も、劇中の話とはいえその時代、確かにそのような人々も存在したのですね。彼らを見る警官たちの人情と、街の人々の温かさに涙が溢れます。ただ、単に善人なのではなく、打算や卑屈さなんかもきちんと描かれているのが、リアルに人間臭いくて良いです。後、なんといっても当時6歳で天才子役といわれた仁木てる美が凄い。ときにその無垢で深い視線にハッとさせられます。
ちなみに、刑事ドラマでお馴染みの、取り調べ中に丼物が振舞われるというシーンは、この作品で初めて使われました。また、宍戸錠の映画初出演作品であり、当時の新聞広告などには「新人・宍戸錠」と記載されていたそうです。


ターザンの伝説

『グレイストーク ──類人猿の王者── ターザンの伝説』 (1984・英)
Greystoke : The Legend of Tarzan, Lord of the Apes
配給/ワーナー・ブラザーズ
監督/ヒュー・ハドソン
脚本/ロバート・タウン(P・H・ヴァザック名義)、マイケル・オースティン
原作/エドガー・ライス・バローズ 『ターザン』
製作/ヒュー・ハドソン、スタンリー・S・カンター、ガース・トーマス
音楽/ジョン・スコット
撮影/ジョン・オルコット
特殊メイク/リック・ベイカー
美術/スチュアート・クレイグ
編集/アン・V・コーツ
出演/クリストファー・ランバート、アンディ・マクダウェル、ラルフ・リチャードソン、イアン・ホルム、ジェームズ・フォックス、シェリル・キャンベル、イアン・チャールソン、ポール・ジョフリー、ニコラス・ファレル、ナイジェル・ダヴェンポート、リチャード・グリフィス

名門グレイストーク家の血をひく赤ん坊がたった一人、大自然に残された……。

1885年、スコットランドをあとに暗黒大陸に向かうクレイトン卿夫妻を乗せた船はアフリカ沖で難破、夫妻は岸に打ちあげられた。それから数ヵ月後、夫妻は密林に粗末な小屋を建てて幕らしていた。健康な男子を生んだが、妻のアリス(シェリル・キャンべル)は、赤ん坊に乳をふくませることもかなわぬまま息を引きとる。クレイトン卿(ポール・ジョフリー)も類人猿の首領シルヴァービアードに襲われて世を去った。
自分の赤子をなくしたばかりだった雌猿カラは、無心に横たわっている人間の幼児を自分たちの巣に連れ帰った。はじめは赤子を殺そうとしたシルバービアードも、頑固に守り抜くカラに根負けし、育てることを許した。こうしてクレイトン卿夫妻の遺児は想像を絶する運命を生きることになる。
数年後、カラを失った哀しみを乗り越えて、少年はさまざまな能力と理知と雄々しさで次第に仲間たちに頼られるようになる。やがて大きくなった彼は、自分の両親の住んでいた小屋を見つけ、そこで自分が何者であるかを意識し始める。そして父の形見のナイフを携え、仲間の死やグループの権力争い、猛獣との闘いを通してたくましく成長していく。シルバービアードにも認められた青年は、類人猿社会の慈悲深い王者となった。少年から青年に成長していく頃、大英博物館から派遣された探倹隊がやってきた。だが一行はピグミー族に襲撃され、唯一人、ベルギー人の隊員フィリップ・ダルノー(イアン・ホルム)だけが生き残る。
傷ついたダルノーはジャングルの王者に救われた。青年の手厚い看護で、気力を取り戻して行くダルノーは、野生そのものの青年に言葉を教えていく。やがて傷が癒え、青年がクレイトン卿の息子でありグレイストーク伯爵の孫であることを知ったダルノーは、そのジャングルの王者ジョン・チャールズ・クレイトン(クリストファー・ランバート)を連れてスコットランドに向った。教育も無く、野生味にあふれたジョンを迎えた伯爵(ラルフ・リチャードソン)は、彼がグレイストーク家の人間であることを直感した。失った息子夫婦の代わりに孫を得た伯爵は有頂天になり、伯爵が後見人となっている美しい姪ジェーン(アンディ・マクドウェル)も新しく出現した従兄に心を惹かれる。
ジョンは使用人たちにも優しく、屋敷内を走り回ったり壁を登ったり跳んだりしても、皆好意的に見ていた。また、ジェーンを先生に勉学にも励み、立派な紳士となっていった。一方、ジェーンに求婚していたエスカー卿(ジェームズ・フォックス)は、ジョンのお陰で失恋の痛手を味わうことになった。
クリスマスのパーティの深夜、グレイストーク伯爵はジョンの生命力に魅了されたかのように秘かに悪戯を行ったが、それが悲劇を呼ぶ。ジョンが遊んでいたように銀盆に乗り、階段を滑りおりたのだ。勢い余った伯爵は投げ出され、それが元で世を去った。葬儀は厳粛で盛大だったが、唯一の親族を失ったジョンの悲しみは深かった。人間としてのジョンを襲った初めての不幸は、無垢な若者を打ちのめした。グレイストーク家の当主という重みも同時に背負うことになる。その苦悩に耐えきれず、彼はジェーンの愛を求め婚約した。だが、悲嘆が彼の中に野性をよみがえらせてもいた。唯一人の家族を求めて、一つの生き方を捨ててきたジョンは、自分が服を着て文明のただ中に身を置いている意味を、見失い始めていた。そして決定的な出会いが、自分の中の分裂の深さをジョンに知らしめることになる。
[ネタバレ反転]
大英博物館の動物標本室が公開されるめでたい日、出資者として招かれたジョンは、ガラスの箱に押し込められたさまざまな生き物たちの遺骸(剥製)を見るに忍びなく、地下に降りていく。そこで偶然にも人間に捕まり、剥製にされるのを待って檻に入れられていたシルバービアードと再会した。ジョンは彼を連れて逃げだしたが、後を追いかけてきた文明人たちの一隊は、躊躇なくジョンの“育ての父”を射殺してしまった。
同じように高貴な生きものであった祖父と“父”を襲った死の違いが、ジョンの心を決めさせた。「俺の半分は、確かに文明人たるグレイストーク伯爵だ。しかしもう半分は野性なのだ」。人間社会は自分の生きる世界ではないと感じたジョンは、生まれ故郷のジャングルに帰ることを決意する。ジェーンと一緒に森で生活することを望んだジョンだったが、それがかなうはずもなかった。ジェーンとダルノーは、西アフリカのジャングルに消えていくジョンの後姿を、静かに見送った。






あまりにも有名なE・R・バローズの『ターザン』を、「炎のランナー」のH・ハドソン監督が、初めて原作に忠実に映像化した大力作です。荘厳な美術によって醸し出される時代色、あくまでもリアリティを追及したジャングルのシーンなど、豊かなディテールに裏打ちされながら、いかにして名門貴族グレイストーク伯爵家の人間が野生児ターザンとなったのか、そして彼はなぜ一度は復帰した文明を捨ててジャングルに戻ったのかが、丹念な人間ドラマとして描かれています。それまで作られていた『ターザン』シリーズのような派手なアクションやアドベンチャーは抑えられ、人間ジョン・クレイトンの成長に主眼を置いた物語が語られます。『ターザン』という呼び名も、劇中では一切使われていません。野生と文明の相克を題材に安易な文明批判をするわけではなく、猿でもなく人間でもない男のとまどいと苦悩、それを見守る周囲の人間模様を描いた、とても素晴らしい大人のドラマです。

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『女と男のいる舗道』 Vivre Sa Vie (1962・仏)
監督/ジャン=リュック・ゴダール
脚本/ジャン=リュック・ゴダール
原案/マルセル・サコット判事 『売春婦のいる場所』、エドガー・アラン・ポー 『楕円形の肖像』
製作総指揮/ピエール・ブロンベルジェ
撮影/ラウール・クタール
音楽/ミシェル・ルグラン、ジャン・フェラ
編集/アニエス・ギュモ
出演/アンナ・カリーナ、サディ・レボ、アンドレ・S・ラバルト、ギレーヌ・シュランベルゲル、ジェラール・オフマン、モニク・メシーヌ、ポール・パヴェル、ディミトリ・ディネフ、ペテ・カソヴィッツ、エリック・シュランベルジェ、ブリス・パラン、アンリ・アタル、ジル・ケアン、オディル・ジュフロワ、マルセル・シャントン、ジャック・フロランシー

家庭を捨て、女優になる夢にも敗れ、娼婦に身を堕とした女・ナナの姿を
12のエピソードで綴ったドラマ。


1960年代初頭のフランス、パリのとあるカフェ。ナナ・クランフランケンハイム(アンナ・カリーナ)は別れた夫ポール(アンドレ・S・ラバルト)と疲れきった人生を語りあっている。現在の報告をしあって別れる。夢も希望もない。
ナナはそんなある日、舗道で男(ジル・ケアン)に誘われ、体を与えてその代償を得た。そして彼女は古い女友達イヴェット(ギレーヌ・シュランベルゲル)に会う。彼女は街の女達に客を紹介してはピンはねする商売の女だ。ナナは完全な売春婦になった。ラウール(サディ・レボ)というヒモも出来た。
ナナは見知らぬ男と寝て、彼等から金をもらう。無意識に、無感情に──その金はラウールの手に渡っていた。ある居酒屋でダンスをしていたナナの眼に、玉突きをしている一人の青年(ペテ・カソヴィッツ)の姿がうつった。彼女のもの憂げな眼がかすかに動いた。ナナの心に、女の感情が小さく灯った。ナナは青年を愛し始める。ラウールとは別れよう……だが、彼はナナの心の動きをみるや、彼女を他の売春業者へ売りとばす。
[ネタバレ反転]
しかし、その取引きの現場で間違いが起った。相手の出した金は約束の金額には不足していたのだ。ラウールはナナを連れて帰ろうとしたが、相手のヤクザが射った拳銃の弾丸はナナの胸にあたった。ラウールはそのまま逃走した。射ったヤクザ達の車もギアを入れ走り去った。……その冷たい舗道にナナは「生きたい!」と叫んで死んだ。



ヌーベルバーグの雄ジャン・リュック・ゴダールの演出した、社会風俗ドラマ。全編を12の章立てにして、ゴダールは物語的な興趣をいつもの如く分断し感情的共感を許しません。徹頭徹尾、突き放した視線でいながら、映画館で『裁かるゝジャンヌ』を観ながら涙する主人公の姿は鮮烈な印象を残します。主演のアンナ・カリーナのくるくる変わるコケティッシュな表情は、そんな冷徹な語り口を無視して生き生きと迫ってきます。初見は映画専門学校での授業で、でした。そのときは単なる人生を切り取って放り出したような映画だと、サッパリ面白さが分からず退屈を我慢していました。最近では、まさに他人の人生を覗き見するかの背徳感を感じながらも、可愛らしいアンナ・カリーナへの監督の愛情を感じさせる映画だと感じるようになりましたね。流されながらも己を律しようと努力し続ける意思、可愛らしさが顔を出すしぐさ、そして娼婦の顔。そんな、どこにでもいてどこにもいない「女」の運命を描いた、叙情詩なのでしょうか。

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『追想』 Anastasia (1956・米)
監督/アナトール・リトヴァク
脚色/アーサー・ローレンツ、ガイ・ボルトン
原作戯曲/マルセル・モーレット
製作/バディ・アドラー
撮影/ジャック・ヒルドヤード
音楽/アルフレッド・ニューマン
編曲/ミシェル・ミシュレ
編集/バート・ベイツ
出演/イングリッド・バーグマン、ユル・ブリンナー、ヘレン・ヘイズ、エイキム・タミロフ、マルツィア・ハント、フェリックス・エイルマー、サッシャ・ピトエフ、イヴァン・デニ

皇女アナスタシアにまつわる壮大な愛と陰謀――
アカデミー主演女優賞に輝くイングリッド・バーグマンの傑作!


1928年。パリでは1917年のロシア革命の粛正から逃れたロシア貴族・高官たちが亡命生活を送っていた。そんなとき、元将軍のパヴロヴィッチ・ブーニン(ユル・ブリンナー)を首謀者とするチェルノフ(エイキム・タミロフ)ら4人の白系ロシア人は、ロシア革命のとき独り逃れたという皇女アナスタシアが生存していると宣伝、彼女を敵から救出する名目で旧貴族から資金を集め出した。アナスタシアとは、革命の際に荒野に連れ出され虐殺されたロシア・ロマノフ王朝最後の皇帝ニコライ2世一家の第四皇女の名だった。奇跡的に処刑を逃れた彼女が秘かに亡命していたのを、保護したというのだ。
真相は、4人はセーヌ河に身を投げようとしたアンナ・コレフ(イングリッド・バーグマン)という女性に礼儀や宮廷作法を教育してアナスタシアに仕立て、ロシア皇帝ニコライ2世が生前、皇女たちのために英国銀行に預金した1000万ポンド、利子も含めて3600万ドルの金を引き出そうと企みだった。
実はアンナは、前に病院に入っていたとき自分はアナスタシアと打ち明けたことがあり、自分の過去を殆ど記憶していないという謎の女だった。ブーニンらの巧みな演出で、アンナはアナスタシアとして在パリの旧ロシア宮廷の要人たちに引き合わされた。しかし要人の1人は彼女の真実性を認めず、狼狽したブーニンは最後の切札として彼女を、デンマークで甥のポール公(イヴァン・デニ)と余生を送るアナスタシアの祖母・大皇妃(ヘレン・ヘイズ)と対面させようとする。ポール公は革命前、アナスタシアと許婚であった。
だがブーニンの試みは失敗、そこで彼は大皇妃の侍女を買収して劇場でポール公とアンナの対面を計った。これは成功し、ポール公も信じはしなかったがアンナの美しさに打たれた。ところが翌晩、ポール公に再び会ったアンナは、自分を偽物のアナスタシアでなく唯の女として扱って欲しいと打ち明けた。一方、ブーニンも、ポール公に自分の欲しいのはアナスタシアの金だけだと明けすけに話した。経済力の足りぬポール公は、分け前目当てでこの話に乗り、大皇妃とアンナの対面に手を貸す。大皇妃と会ったアンナは少女時代のことを聞かれ、ドギマギして帰ろうとするが、大皇妃はアンナが時々する妙な咳に気づく。
[ネタバレ反転]
アナスタシアは四姉妹の中で最も小柄だったが、明るく活発、ひょうきんな性格で、彼女の前ではどんなに気難しい人も笑顔になったという。だが、そんなエネルギーに満ちた性格に反し、彼女は病弱で、背中の筋肉も弱く年中患っていた。それは、本物のアナスタシアがよくしていた咳だった。
かくてアンナはアナスタシア大公女として認められ、数週間後には、彼女の金目当てのポール公と婚約披露をすることになった。だが、この時になって、アンナとブーニンは互いに愛し合っていることを知った。しかしすべてを諦めたブーニンは想いを秘めて大皇妃に暇乞いに行った。ところが大皇妃は、ブーニンの心中を鋭いカンで悟り、2人を結ぶ労をとる。アナスタシア大公女婚約披露の席に2人の姿はなく、「芝居は終わった」という大皇妃の声だけが静かに響いていた。




『アナスタシア皇女生存伝説』を題材にした、ユル・ブリンナーとイングリッド・バーグマン、名優同士の共演した愛と陰謀のロマンティックな物語です。1920年にドイツのベルリンで記憶喪失の自殺未遂者として精神病院に収容されたアンナ・アンダーソンが、自分はロシアから処刑を逃れ脱走してきたアナスタシアであると周囲に説いた事件により、この伝説が生まれました。これは、ロシア革命時に旧勢力による皇帝奪還を恐れたレーニンが、ニコライ2世一家虐殺後に、「ニコライ2世は処刑されたが、家族は安全な場所にいる」という嘘の公式発表をしたことや、ソヴィエト政権がアナスタシアを含むロマノフ一族を虐殺した事実を、ソ連崩壊まで隠蔽し続けたことによって、真実が霧の中となり生まれたものです。歴史的にも王政打倒時に国王を殺害することはあっても、王位継承権を持たない女性王族や幼い王子や王女まで皆殺しにするのは前代未聞だったため、多くの人は皇女は生存していると信じていたのです。アンダーソンの死後1994年に、発見されたロマノフ一家の遺骨と縁続きである英エジンバラ公、アンダーソンの小腸標本のDNA鑑定で、アンダーソンは一致せず偽物と判定されましたが、現在でもアンダーソンが本物だと信じている人がとても多いようです。「歴史に翻弄された皇女アナスタシアは、実は生きていた」という、ロマンティックな歴史ミステリと捉えているのでしょうね。

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『渚にて』 On the Beach (1959・米)
監督/スタンリー・クレイマー
脚本/ジョン・パクストン
原作/ネヴィル・シュート『渚にて ―人類最後の日―』
製作/スタンリー・クレイマー
撮影/ジュゼッペ・ロトゥンノ
美術/フェルナンド・キャリー
音楽/アーネスト・ゴールド
編集/フレデリック・ナッドソン
出演/グレゴリー・ペック、エヴァ・ガードナー、フレッド・アステア、アンソニー・パーキンス、ドナ・アンダーソン、ジョーン・テイト、ローラ・ブルックス、ガイ・ドールマン

渚に静かに忍び寄る「人類最後の日」。
スタンリー・クレイマーの描く地球の終末とは ――。


1964年。第3次世界大戦の原水爆の応酬により地球上の北半分は絶滅し、死の灰は南半球にもゆっくりと迫っていた。ドワイト・タワーズ艦長(グレゴリー・ペック)指揮の米原子力潜水艦ソーフィッシュ号は最終戦争を生き残り、オーストラリアのメルボルンに入港した。
オーストラリア海軍の若い士官ピーター・ホームズ(アンソニー・パーキンス)は、妻と赤ん坊を残し、死滅したはずの町から発信されている謎のモールス信号調査のため、ソーフィッシュ号に同乗してアメリカ偵察に同行することを命じられた。
タワーズ艦長に会ったピーターは、艦長を自宅での親睦パーティに招き、女友達モイラ・デイヴィッドソン(エヴァ・ガードナー)もその席に招いた。パーティの席上、同行予定の原子科学者ジュリアン・オズボーン(フレッド・アステア)の、原子力戦に関する口論で一同は雰囲気をそがれてしまった。
タワーズ艦長はモイラにひかれるものをおぼえ、翌日2人はデートした。しかし、彼が故国の妻子の話ばかりするのでモイラはいらいらした。
ソーフィッシュ号はやがて出航した。到着したサンフランシスコは、死の町と化していた。サンディエゴでモールス信号を調査した乗組員は、それが風のいたずらであることを知った。彼は艦を抜け出し、放射能の充満する故郷に残った。
[ネタバレ反転]
艦はメルボルンに帰港した。オーストラリアの諸都市も、次々と死滅していった。自動車レースが開かれ、自動車狂のオズボーンは大荒れに荒れるコースを乗り切って優勝した。
タワーズとモイラは山小屋で一夜を明かした。いよいよ、メルボルンにも最後の時が近づいてきた。
街では自殺用の薬が配給された。ピーターは身を切られる思いで妻子を納得させ、薬を与えた。オズボーンは車庫を密閉し、自動車の排気ガスで自殺した。ソーフィッシュ号では、乗組員の総意により、アメリカに帰国することが決定した。タワーズもモイラへの想いを断ち切って艦に乗った。出航を知ったモイラは、渚でいつまでも潜水艦を見送った。艦は一路、死の海に向かって進んでいった。




世界の終末を、静に淡々と描いた作品。全編を貫く、秘かに迫り来る死への不安と恐怖。その絶望的状況を、それぞれの人物のエピソードを散文的に綴って描き出しています。美しい海辺の描写、母と赤子の交情、家族連れ……それら穏やかで楽しい風景が、却って悲しみを湧き上がらせます。最後の日を迎えるまでは極力以前のままの日常生活を営もうとし、来るはずのない「来年」の予定を立てるなど、明るく振る舞うその姿に胸が痛くなります。死への秒読みへ入った人類の最後の日々を、戦闘や破壊などの衝撃映像を一切なしに描き出した傑作です。

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『巴里の空の下セーヌは流れる』 Sous le Ciel de Paris Coule la Seine (1951・仏)
監督/ジュリアン・デュヴィヴィエ
脚色/ルネ・ルフェーヴル、ジュリアン・デュヴィヴィエ
原案/ジュリアン・デュヴィヴィエ
台詞/ルネ・ルフェーヴル、アンリ・ジャンソン
撮影/ニコラ・エイエ
美術/ルネ・ムーラエール
音楽/ジャン・ヴィーネ
録音/ジュリアン・クテリエ、ジャック・キャリー
編集/アンドレ・グディエ
作詞/ジャン・ドルジャク、ルネ・ルーゾオ
作曲/ユベール・ジロオ、ジャン・ヴィーネ
ナレーション/フランソワ・ペリエ
出演/ブリジット・オーベエル、ジャン・ブロシャール、ルネ・ブランカール、ポール・フランクール、レイモン・エルマンチエ、ダニエル・イヴェルネル、クリスチアーヌ・レニエ、マルセル・プランス、カトリーヌ・フォントネー、シルヴィー、ジャック・クランシー、ピエール・デタイユ、マリー・フランス、ミッシェル・ロブ

パリに暮らす人々の人間模様を、フランスの名匠ジュリアン・ドュヴィヴィエ監督が巧みに描いた作品。

夜明けのパリに、友人のマリー=テレーズ(クリスチアーヌ・レニエ)をたよって南仏からドニーズ(ブリジット・オペール)が上京して来た。マリー=テレーズの家に落ち着いたドニーズは上京のいきさつを物語った。彼女は故郷で知りあったマキシミリアンがパリからよこす熱心な手紙にさそわれたのであった。
芸術家が集うモンマルトルの屋根裏部屋では、彫刻家のマチアス(レイモン・エルマンティエ)がモデルを使って奇怪な女の顔を作っていた。彼は変質者で、すでに3人の女を殺していた。そのアパルトマンの七階に住む老女は、飼い猫の餌のために、みずからも空腹ながら街を訪ね歩く。老女の近所に住む少女は、母にお使いを頼まれたにも関わらず、男の子に誘われてセーヌ川で船乗りに興じてしまう。
街に出たドニーズは占女のパルタザール夫人(マルセル・プランス)に運勢を見てもらい、「富と名声が手に入る」と言われて大喜び。彼女のすすめに従って宝くじを買った。マキシミリアンとコンコルド広場であったドニーズは彼が飛行機事故で脚を折り障害者になっているのを知ってがっかりした。
マリー=テレーズはファッションモデルだが、恋人の医学生ジョルジュ(ダニエル・イヴェルネル)がまたもや国家試験に落ちそうなので気が気でなかった。
[ネタバレ反転]
マチアスはナイフをふところに、4人目の犠牲者を求めて街に出た。パリに夜が来た。
工場にひそんでいたマチアスは通りかかったド二ーズを殺したが警官に追われて逃げ出した。警官の撃った弾丸は、折りからストライキが終って家に帰る途中のエルムノー(ジャン・ブロシャール)に命中した。彼を手術して命を救ったのは、落第医学生ジョルジュだた。ドニーズの宝くじは当たっていた。望み通り、新聞に載り有名になったのだ。




フランス映画の巨匠デュヴィヴィエ監督が、戦後初めて世に問うたパリ2000年を記念して作られた傑作。パリを舞台に、さまざまなパリジャンの織りなす人生模様を散文的に綴った作品で、それぞれのエピソードは時系列に従って進行されて密接に絡み合い、全体でパリの二十四時間を描くという趣向になっています。エピソード間を繋ぐユーモアと皮肉に満ちたナレーションに、思わずニヤリとしたり考えさせられたりします。巴里の空の下、それぞれの悲喜こもごもの人生が、ひとつの川のように寄り集まって流れていきます。しみじみとして、笑って、泣いて、怖い、デュヴィヴィエ監督の戦後の代表作です。

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『クロッシング・ガード』 The Crossing Guard (1995・米)
監督/ショーン・ペン
脚本/ショーン・ペン
製作総指揮/ボブ・ワインスタイン、ハーヴェイ・ワインスタイン、リチャード・N・グラッドスタイン
製作/ショーン・ペン、デイヴィッド・S・ハンバーガー
撮影/ヴィルモス・ジグモンド
美術/ミカエル・ハラー
音楽/ジャック・ニッチェ
編集/ジェイ・キャシディ
衣装/ジル・オハネソン
出演/ジャック・ニコルソン、デイヴィッド・モース、アンジェリカ・ヒューストン、ロビン・ライト、パイパー・ローリー、リチャード・ブラッドフォード、ロビー・ロバートソン、デヴィッド・ベアウォルド、ジョン・サヴェージ、プリシラ・バーンズ、カリ・ウーラー、石橋凌

ショーン・ペンが、最愛の娘を交通事故で亡くした男の復讐劇を描いた、監督第2作となる人間ドラマ。

小さな女の子エイミー・ゲイルが、交通事故で命を落とした。6年後、事故を起こした男ジョン・ブース(デイヴィッド・モース)は刑期を終えてその日、出所した。父スチュアート(リチャード・ブラッドフォード)や母ヘレン(パイパー・ローリー)は温かく迎えてくれるが、彼の心の傷は深く刻まれたままだった。
一方、最愛の娘エミリーを失った父親のフレディ・ゲイル(ジャック・ニコルソン)は、絶望から立ち直れぬまま、場末のストリップ・バーに入り浸り、堕落した日々を送っている。現実を直視しないフレディの弱さに、妻のメアリー(アンジェリカ・ヒューストン)は二人の息子を連れて彼の元を去り、ロジャー(ロビー・ロバートソン)と再婚した。
メアリーは愛する者を事故で失った人が集うセミナーで、兄を亡くしたという男ボビー(ジョン・サヴェージ)の訴えに心を打たれる。娘を奪ったジョンへの殺意だけが、フレディを辛うじて支えていたのだった。6年間待ち続けたその日、フレディはストリッパーのミア(カリ・ウーラー)とベッドを共にして朝を迎える。銃を持ったフレディはジョンの自宅へと向かい、寝ている部屋に忍び込んで銃口を向けるが、皮肉な偶然から未遂に終わった。「僕は逃げない。だから、あんたも本当に殺したいのかどうか考えてくれ」と言うジョンに、「3日後に来る」という殺人予告を残して、フレディは去った。
1日目。彼はカレンダーの「その日」を赤い枠で囲み、過ぎた日を×印で消していく。ジョンは、出所祝いのパーティーで若い女性アーティストのジョジョ(ロビン・ライト)と知り合い、心ひかれる。
2日目。ジョンはエミリーの墓参り向かい、そこでメアリーと息子たちの姿を見た彼は、花束を置いてそっと立ち去る。フレディは今夜もストリップ・バーに行き、ダンサーのヴェルナ(プリシラ・バーンズ)と寝た。ジョンはジョジョと過ごし、彼女は愛で彼を包もうとするが、彼の心は未だに罪悪感で占められていた。
3日目。悪夢に目が覚めたフレディの電話の切実さに打たれたメアリーは彼と会うが、フレディは「馬鹿なことはやめて」と言う彼女の言葉にも耳を貸さない。いよいよ決行しようと、ジョンの家へ向かったフレディは、途中、飲酒運転で警官に逮捕されそうになり、銃を掴んでその場を逃げた。
[ネタバレ反転]
ヘリコプターまで動員した捜索の輪をくぐってやって来たフレディと対峙し、ライフルを構えるジョン。しかし、彼はライフルを置いて走りだし、フレディも後を追う。バスに乗りて降り、また走る2人。気がつくと、そこはエミリーが眠る墓地だった。初めて娘の墓に訪れたフレディ。墓石に「パパを救ってやってくれ」と話しかけるジョン。跪いて娘の墓に向かって泣くジョンの姿を見て、フレディは銃を降ろす。そしてジョンの隣に跪き、大粒の涙を流しながらジョンの手を取り「許してくれ」と言った。佇む二人の向こうの空が、朝陽でオレンジ色に輝き始めた。



交通事故で愛する娘を失った男と、その罪で6年間服役した男が、それぞれ憎悪と罪悪感を抱えたまま対峙し、魂の決着をつけるまでの3日間を、サスペンスフルに描いた人間ドラマ。犯人への憎しみのみを支えに何もかも無くした男と、悔恨に苛まれて足を踏み出せない男。加害者と被害者が逆転し、どちらも魂を苛まれ、解放されない迷宮に囚われたまま。苦悩がエスカレートしていく様が、緊迫感いっぱいで息が詰まります。ジャック・ニコルソンの鬼気迫る名演に、胸が苦しくなりながらも目が離せません。

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『オール・ザ・キングスメン』
All the King's Men (2006・米)
監督/スティーヴン・ゼイリアン
脚色/スティーヴン・ゼイリアン
原作/ロバート・ペン・ウォーレン
製作総指揮/マイケル・ハウスマン、デヴィッド・スウェイツ、ジェームズ・カーヴァイル、トッド・フィリップス、アンドレアス・シュミット、アンドレアス・グロッシュ、ライアン・カヴァナー
製作/マイク・メダヴォイ、アーノルド・メッサー、ケン・レンバーガー、スティーヴン・ゼイリアン
撮影監督/パヴェル・エデルマン
美術監督/パトリシア・フォン・ブランデンスタイン
エグゼクティブ・ミュージック・プロデューサー/T・ボーン・バーネット
編集/ウェイン・ウォーマン
衣装デザイナー/マリ・アレン
作曲/ジェームズ・ホーナー
出演/ショーン・ペン、ジュード・ロウ、ケイト・ウィンスレット、ジェームズ・ガンドルフィーニ、マーク・ラファロ、パトリシア・クラークソン、アンソニー・ホプキンス

権力が生んだ、男。その力は正義なのか、悪なのか──

上流階級出身の新聞記者ジャック・バーデン(ジュード・ロウ)がウィリー・スターク(ショーン・ペン)と初めて出会ったのは、ウィリーが州の下級役人だった頃だ。校舎建設の入札に不正があることを訴えて汚職政治を追及し、辞職に追い込まれたウィリーだが、果たして校舎で非常階段の崩落事故が起き、3人の子供が犠牲になったことで、スタークは一躍脚光を浴びる。ジャックは、ウィリーがいずれメイソン市の市長になるだろうと予感していた。
そんなウィリーをタイニー・ダフィ(ジェームズ・ガンドルフィーニ)と名乗る太った男が訪ねてくる。彼はウィリーにルイジアナ州の知事選に立候補するよう熱心に勧める。勧めにのって知事選に立候補したウィリーだが、移動中の列車でダフィが対立候補のスタッフであり、もう一人の対立候補の票を割れさせるために担ぎ出されたに過ぎないことを知って激しく怒る。ジャックはウィリーに、演説スタイルを変えるように助言した。失意のウィリーは意を決し、演説原稿を破り捨てて自分の言葉で喋り出す。貧しい生い立ち、労働者や農民の立場に立っていること。この演説は貧しい人々の心を打ち、ジャックの応援記事と相まってウィリーの人気を急上昇させた。そしてついに知事になったウィリー。彼の対立候補を支持していた新聞社から退職したジャックは、彼の参謀となった。
州知事就任後のウィリーは、主に貧しい人々の熱烈な支持を受けながら、大企業や上流階級の利益を代表する議会や州裁判所とは対立し、上流階級からは冷笑的な扱いを受けていた。数年が過ぎウィリーの権力は絶大なものになったが、忌み嫌っていたはずの汚職や愛人スキャンダルにまみれる様になっていた。批判を浴びるウィリーを助けるために骨身を削って働くジャック。ウィリーは自分の名前を冠した新設の病院院長にアダム・スタントン(マーク・ラファロ)を当てるが、彼はジャックの幼馴染で親友だった。
汚職で弾劾する動きがあると知ったウィリーは、弾劾支持を表明したアーウィン判事(アンソニー・ホプキンス)を訪ねる。彼はジャックの名付け親であった。アーウィンの決意が固いことを知ったウィリーは、彼の翻意を迫れるスキャンダル探しをジャックに命じる。
[ネタバレ反転]
そしてウイリーの策謀により、潔癖な判事は自殺した。さらにジャックは、密かに思慕を寄せていた幼馴染のアン(ケイト・ウィンスレット)とウィリーの関係を知るに及んで絶望の淵に立たされてしまう。アンは、ジャックの友人アダムの妹でもあった。そして知事の弾劾委員会が開かれている議事堂に二発の銃弾が響き渡った。



ピューリッツァー賞受賞小説の2度目の映画化作品。原作の大恐慌時代を1950年代に変えています。地方の一活動家から理想に燃えて州知事となるも権力欲によって腐敗していく男と、彼に付き添う上流階級出身のジャーナリストの人生が交錯し、悲劇が生まれていく様が緊迫感とともに描かれます。でも、1949年版と比べると、キャラクターの掘り下げが甘く、説明不足な展開にも不満が残ります。主人公が腐敗して行く動機や過程、ジャックの苦悩する様、どちらかに焦点をあてるべきなのに、どうでも良さげな人物関係に時間をかけていて、見ていて「?」となります。49年版のシャープな演出に軍配が上がります。

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『オール・ザ・キングスメン』 All The King's Men (1949・米)
監督/ロバート・ロッセン
脚本/ロバート・ロッセン
原作/ロバート・ペン・ウォーレン『全て王の民』
製作/ロバート・ロッセン
撮影/バーネット・ガフィ
音楽/モリス・W・ストロフ
出演/ブロデリック・クロフォード、マーセデス・マッケンブリッジ、ジョアン・ドルー、アン・シーモア、ジョン・デレク、ジョン・アイアランド、シェパード・ストラドウィック

原作はピューリッツァー賞受賞、映画はアカデミー賞受賞3部門受賞
政治の裏側を徹底して暴く問題作


1949年、ルイジアナ州メーソン市。真実を追求する新聞記者のジャック・バードン(ジョン・アイアランド)がメイソン州の会計主任ウイリー・スターク(ブロデリック・クロフォード)と知り合った。ウイリーの妻ルーシー(アン・シーモア)は学校の教師で、一人息子のトム(ジョン・デレク)がいた。実直な下級役人だったウイリーが、州の人々より注目を集め始めたのは、メイスン市に新しい小学校が建築された時だった。校舎建設に不正があり、それを激しく批難したのがウイリーだったのだが、ウイリーは逆に自分が職を追われてしまう。その後、ルイジアナ州の知事選に票割のために担ぎ出され、弱小候補として主馬する。不正を正す理想を抱えていたウイリーだったが、手応えの無さに虚無感を募らせる。しかし、担がれた真意を知ると発奮、キレた彼の歯に衣着せぬ体制批判・扇動的発言が貧農・労働者から熱狂的な指示を受け始める。だが、選挙では善戦したが、惜しくも敗れた。
やがて彼の言う通り、避難訓練の最中に欠陥工事が原因の事故があり、数百人の死者を出す大惨事が起きた。ウィリーは一躍注目をあびた。その頃、当のウイリーは苦難の末、弁護士になっていた。だが人々は彼を忘れなかった。「信頼できるウイリーを知事に!」の声は高まり、遂に彼はメイスン州の知事選に出馬することになった。実はウイリーは、前回の知事選で敗れはしたものの善戦しており、選挙戦の快感に味を占め豹変、次回の知事選に向けて、水面下で根回しをしていたのだった。
ジャックは新聞記者を辞め、ウイリーの参謀となっていた。苦しい選挙戦の中、友情と信頼でウイリーを支えたジャックと、ウイリーの秘書サディ・バーグ(マーセデス・マッケンブリッジ)の活躍は目覚ましかった。
ウイリーが知事となって数年が過ぎた。メイスン州におけるウイリーの権力は、絶大なものとなり、まさに傍若無人の観があった。いつの日かそれは、良識ある人々の批判の的となって行った。ウイリーがあれほど忌み嫌っていたはずの汚職、ワイロ、恐かつ等を、今では彼自身が手を染めていて、女性とのスキャンダルも公然と口にされるほどであった。
遂には州民の絶大な信頼を寄せられている判事が、ウイリーの政敵を支援する声明を発表した。折も折、今ではフットボールの花形プレイヤーとなった息子のトム(ジョン・デレク)は交通事故を引き起こし、同乗していた若い女を死なせてしまった。数日後、事故死した娘の父の撲殺死体が発見された。
[ネタバレ反転]
窮地に立たされたウイリーはまず判事を味方にしようと、彼の策謀が開始された。昔のスキャンダルを暴き、味方にしようとしたが、潔癖な判事は自殺してしまった。ジャックの友人であり、ウイリーの要請でメイスン市の病院長となったアダム・スタントン医師(シェパード・ストラドウィック)の嘆きは大きかった。スタントンにとって、判事は神聖だった。スタントンを絶望の淵に陥れたのは、それだけではなかった。ジャックの恋人と信じていた妹アン(ジョアン・ドルー)と、ウイリーの肉体関係だった。委員会が開かれている議事堂に、2発の銃声が響き渡った。大きな悲憤に襲われたスタントン医師の射った銃弾が、ウイリーの野望を砕いた一瞬だった。



原作は1947年のピューリッツァー賞を受賞した同名小説ですが、政治の裏側を徹底して暴いているため、政治的圧力を受けて日本では劇場公開されなかった問題作です。最初は清廉な主人公が、最後には下劣な人間に成り下がる様は、有為転変を眼前に突きつけられるようで背筋が寒くなります。迫力ある映像、巧みな演技、キレのある冴えた演出が「民主主義とは何ぞや」と問いかけをしてきます。1949年度アカデミー賞を3部門(作品、主演男優、助演女優)を受賞しました。

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『チップス先生さようなら』 Goodbye, Mr. Chips (1939・英)
監督/サム・ウッド
製作/ヴィクター・サヴィル
原作/ジェームズ・ヒルトン
脚本/R・C・シェリフ、クローディン・ウェスト、エリック・マスクウィッツ
撮影/F・A・ヤング
音楽/リチャード・アディンセル
出演/ロバート・ドーナット、グリア・ガーソン、ジョン・ミルズ、テリー・キルバーン、ポール・ヘンリード、ジュディス・ファース

霧深い夕暮れ、暖炉の前に坐ったチップス先生の胸に去来するのは
ブルックフィールド校での六十余年にわたる思い出……。


全寮制の寄宿学校・ブルックフィールド校の低学年クラスに赴任してきたチッピング(ロバート・ドーナット)は、いきなり生徒たちの手荒いいたずらの洗礼を受ける。真面目で堅物、面白みのない彼は子供の心をつかみかねていた彼は舎監の道を望んだが、校長から教育者に留まれと命じられ、コツコツと教師を続けていた。
不満を抱えた彼は、ある日同僚に誘われ徒歩旅行にでかけた。登山先で若く美しい女性キャサリン(グリア・ガースン)と出会う。ふたりは些細なことから惹かれあい、結婚する。
生徒にも慕われた彼女のおかげで、チッピングも教師生活に生きがいを見出す。彼女がつけたあだ名が『チップス』だった。やがてキャサリンは妊娠するが、難産で母子ともに命を落としてしまう。絶望を乗り越え、生徒たちへ真摯に向かい合う教師チップス。
イギリスも第一次大戦に参戦し、卒業生たちは戦地へ向かい次々と命を落とす。徒歩旅行に誘ってくれたあの教師も戦死した。戦後になると彼の教え子は親子二代三代にもおよび生徒からも親からも学校からも信頼される、名実共に伝説の教師と呼ばれる。
チッピングも老境に入り、65年の教師生活から引退するのだった。

[ネタバレ反転]
チップスはそのまま倒れた。危篤となったベッドに見舞いに来た人たちが「せめて先生も子供がひとりでもいたら……、一人では寂しかっただろう」という会話をする。聞いていたチップスは答える。「子供ならいたよ、何人も何千人もの子供がね……皆、僕の子供だよ」。そうして、これまでの人生で関わったいくつもの顔を思い出しながら、息を引き取るのだった。



19世紀の末から20世紀の初頭にかけて、全寮制男子校のパブリックスクールで教育に携わった1人の男性教師の半生を描いた作品。チップス先生と生徒たちとの交流をほぼ原作に忠実に描き、静かな感動に包まれます。青年期から老境まで、その年齢そのものに演じ分けるロバート・ドーナットの名演もあって、一級の人生ドラマとなっています。1969年版よりもこちらの方が素晴らしいと、個人的には思っています。

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『地上最大のショウ』 The Greatest Show on Earth (1952・米)
監督/セシル・B・デミル
脚色/フレドリック・M・フランク、バリー・リンドン、フランク・キャヴェット
原作/フレドリック・M・フランク、シオドア・セント・ジョン、フランク・キャヴェット
製作/セシル・B・デミル
撮影/ジョージ・バーンズ
美術/ハル・ペレイラ、ウォルター・タイラー
音楽/ジョン・マレー・アンダーソン
編集/アン・ボーチェンズ
作曲/ヴィクター・ヤング
出演/ベティ・ハットン、コーネル・ワイルド、チャールトン・ヘストン、ドロシー・ラムーア、グロリア・グラハム、ジェームズ・スチュアート、ヘンリー・ウィルコクスン、ライル・ベトガー、ローレンス・ティアニー、エメット・ケリー、クチオラ、アントニエット・コンセーロ、ジョン・リングリング・ノース、ジョン・ケロッグ、ジョン・リッジリー、フランク・ウィルコックス、ボブ・カーソン、リリアン・アルバートソン、ジュリア・フェイ

アカデミー作品賞に輝く巨匠セシル・B・デミル監督の娯楽超大作!

世界最大のサーカスとして知られているリングリング・ブラザース・アンド・バーナム・アンド・ベイリー・サーカスに、新しく空中曲芸の名人セバスティアン(コーネル・ワイルド)が加わることになった。この一座にはもともとホリー(ベティ・ハットン)という空中曲芸のスターが人気を集めており、ホリーはやがて来るセバスティアンに中央のリングを譲ることを快く思わなかった。
ホリーを愛している座長のブラッド(チャールトン・ヘストン)にしても同じ気持ちなのだが、サーカスのためには仕方のないことだった。負けん気の強いホリーは芸の力でセバスティアンに勝とうと激しい稽古に励んだが、彼女の姿をいつも心配そうに見つめているのは道化師のバトンズ(ジェームズ・スチュアート)だった。彼は普段も扮装をおとしたことがなく謎の人物であった。
一座に加わったセバスティアンは芸にかけても女にかけても相当の腕前で、踊り子のフィリス(ドロシー・ラムーア)などは彼の関心を買おうとつとめた。リングのホリイとセバスティアンの芸争いは1日ごとに激しくなり、とうとう無暴な芸を試みたセバスティアンは負傷してしまい、ホリイはまた中央のリングに返り咲いた。
この頃からホリイはセバスティアンに同情をよせるようになり、ブラッドから遠ざかった。この様子を見た象使いの女エンジェル(グロリア・グレアム)はかねてからの想いを果たそうとブラッドに言いよったが、これを嫉妬した象使いのクラウス(ライル・ベトガー)は、ある日彼女を象に踏みつぶさせようとして、その場で馘になった。腹の虫のおさまらぬクラウスは、サーカス列車を襲って金を奪ったが、そのためサーカス列車は大衝突事故を起こした。多数の死傷者を出し、猛獣は逃げ出し、収拾のつかぬ混乱となり、ブラッドも重傷を負った。
[ネタバレ反転]
その時応急手当を買って出たのは仮面を脱いだバトンズだった。彼は元医者で不治の病に苦しむ妻を安楽死させ殺人罪に問われていたのだ。ブラッドは幸い一命をとりとめたが、バトンズはその場に来合わせた刑事(ヘンリイ・ウィルコクスン)に淋しくひかれて行った。ホリーは、指揮を取ることのできないブラッドに代わって、自ら采配をふるった。ブラッドがいつも言う「サーカスは1日も休んではならない」という標語をこの時はじめて実感した彼女は、近くの町で野外サーカスをかける準備をした。
その当日、ホリーは一座の先頭に立って町回りをした。サーカス場には大勢の人だかり。ホリーとブラッドは今度こそ心から結ばれるだろう。




実在の世界最大のサーカス一座を舞台に、中央リングで競いあう3人の男女の恋のさや当てを主題にしたスペクタクルな娯楽超大作映画です。その催し物の数と規模の大きさは、大きな円形ステージが三つもあり、しかもそれが一つのテントの中に設営され、そこで繰り広げられる豪華絢爛で華やかなショーは大迫力で、それだけでも十分過ぎるほどの凄さがあります。そしてショーの合間に団員たちの生活や舞台裏などドキュメントっぽく描きながら、有名スター達の競演による人間ドラマを見事に織り混ぜ、さらにはクライマックスの列車大衝突というデミル監督お得意のスペクタクル・シーンも有り、全く飽きさせない展開。長尺を感じさせない、40年以上も昔の作品とは思えない、これでもかというくらい出血大サービスの、これぞ娯楽映画の神髄であるといえる作品です。おまけとして、サーカスの観客としてボブ・ホープとビング・クロスビーがカメオ出演しています。見終わった後は、本当のサーカスを体験したような気持ちになりますよ。

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『バード』 Bird (1988・米)
監督/クリント・イーストウッド
脚本/ジョエル・オリアンスキー
製作/クリント・イーストウッド
製作総指揮/デイヴィッド・ヴァルデス
音楽/レニー・ニーハウス
撮影/ジャック・N・グリーン
編集/ジョエル・コックス
出演/フォレスト・ウィテカー、ダイアン・ヴェノーラ、マイケル・ゼルニカー、サミュエル・E・ライト、キース・デイヴィッド、マイケル・マクガイア、ジェームズ・ハンディ

クリント・イーストウッド監督作品。
天才ジャズマン、チャーリー・パーカーの壮烈な生涯。


1943年、ニューヨーク52番街のクラブで「バード」ことチャーリー・パーカー(フォレスト・ウィテカー)はディジー・ガレスピー(サミュエル・ライト)と共に新しいジャズのスタイル「ビ・バップ」の先駆者として活躍していた。ところがビ・バップを引っさげて西部へとツアーに出かけた彼らはお堅い考えのファンに受け入れられず、そのショックもあり彼は酒びたりの生活からアルコール中毒になってしまう。時代はまだ彼らの新しい音楽を受け入れてはくれなかった。そんな苦しい時期の彼を救ったのは白人の妻チャン(ダイアン・ベノラ)だった。
1949年、やっと彼の時代がやって来た。パリでのコンサートが大成功を収め、ニューヨークに彼の名をとったクラブ「バードランド」がオープン。彼はついに念願のバンドを結成し、南部へとツアーに出かける。しかし、彼が期待していたメンバーのレッド・ロドニー(マイケル・ゼルニカー)は、彼を真似て麻薬に手を出してしまい警察に逮捕されてしまう。さらに彼の最愛の娘プリーが病気によってこの世を去ると、再び彼は麻薬に漬かる生活へと逆戻りしてしまうのだった。ついには自殺未遂で入院してしまう。こうして、彼は「自己破壊衝動」につき動かされ、早すぎる死に向かってひた走るだった。



「アメリカがもっている独自の芸術はウエスタン映画とジャズだけだ」と言い切るクリント・イーストウッドが監督のみに専念した作品です。ジャズ史にその名を残す天才アルトサックス奏者、チャーリー「ヤードバード」・パーカー。彼はジャズの革新奏法「ビ・バップ」を創始して観客を熱狂させる一方、ドラッグとアルコールに蝕まれながらサックスを吹きまくりました。僅か34才でこの世を去ったチャーリー・パーカーの鮮烈な生きざまと、彼の妻チャンの生涯を描きます。演奏はパーカー自身のオリジナル音源を復元して使用、そこにレイ・ブラウンら現代の超一流ミュージシャンが共演という奇跡のセッションが実現しています。熱狂的ジャズファンで知られるC・イーストウッドが監督し、パーカーの生涯の各場面をコラージュによって構成する手法を用いています。画面は陰鬱で、濃厚な死の香りが漂います。伝記映画としての年代順の物語を放棄し、破滅へとまっしぐらに進む1人の天才の生き様の断片を描くことに徹した試みが凄みを生み出しています。イーストウッド監督の芸術性を体現する、観客にも覚悟を強いる真剣勝負の一本です。カンヌ映画祭、他世界各国で絶賛を浴びました。

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『ベニイ・グッドマン物語』 The Benny Goodman Story (1955・米)
監督/ヴァレンタイン・デイヴィース
脚色/ヴァレンタイン・デイヴィース
台詞/レオン・チャールズ
製作/アーロン・ローゼンバーグ
撮影/ウィリアム・H・ダニエルズ
美術/アレクサンダー・ゴリッツェン、ロバート・クラットワージー
音楽監修/ジョセフ・ガーシェンソン
編集/ラッセル・F・シェーンガース
出演/スティーヴ・アレン、ドナ・リード、バータ・ガーステン、ロバート・F・サイモン、ハーバート・アンダーソン、サミー・デイヴィス・ジュニア、ディック・ウィンスロー、バリイ・トルエクス、デイヴィッド・カスディ、ウィルトン・グラッフ、ハリー・ジェームス、ジーン・クルーパ

「キング・オブ・スイング」と呼ばれた天才ジャズマン──今、伝説のドラマの幕が上がる

1919年のシカゴ。貧しい洋服屋グッドマンは、少ない収入を割いて、息子のベニイ(デイヴィッド・カスディ)、フレディ、ハリイの3人にシエップ教授の元で音楽を習わせた。16歳になったベニイ(バリー・トルエクス)はクラシックからやがてジャズに魅せられ転向、遊覧船の楽士となった。ここでデキシーランド・ジャズで有名なキッド・オーリイ(本人)に会い、ジャズに興味を持つようになった。ベニイはやがてベン・ポラック楽団に入った。年月は流れベニイ(スティーヴ・アレン)は故郷シカゴへ戻った。家族との再会も父の自動車事故で、悲しみの雲に蔽われた。ベニイは再びポラック楽団の演奏旅行に出た。ある酒場での演奏中、ベニイは音楽批評家ジョン・ハモンドの妹アリス(ドナ・リード)に会った。ハモンドの援助でポラック楽団はニューヨークへ出た。やがてベニイはジーン・クルーパ、テディ・ウィルソン等と楽団を作り、ラジオに出演した。その間アリスはベニイの求婚を待ち受けていた。
だが、身分の距りを考えたベニイは、愛の告白を無理に殺していた。楽団は演奏旅行へ出たが、いずれの都市でも客の入りは少なかった。1935年8月、幸運の女神はベニイに微笑んだ。ロス・アンジェルスでの演奏は、熱狂的拍手で迎えられたのだ。スイングの誕生である。成功に気をよくしたベニイは、ライオネル・ハンプトン(本人)を加えて四重奏団を作った。楽団はニューヨークのパラマウント劇場に出演した聴衆が通路で踊り出すほどの熱狂ぶりがベニイを待っていた。
[ネタバレ反転]
続いてカーネギー・ホールでの演奏があり、アリスはベニイの成功を喜んだが、求婚しない彼に失望していた。しかし、彼女の失意も間もなく消えた。カーネギー・ホールの晴れの舞台で、ベニイはアリスを見詰めながら、2人が常に口ずさんでいた曲を演奏した。メロディはベニイの思いをのせてアリスの胸に快く響いてくるのであった。



「キング・オブ・スイング」と呼ばれた天才ジャズマン、ベニイ・グッドマンの生涯を描いた伝記音楽映画。主演はベニイ・グッドマンにそっくりといわれたTV司会者、スティーブ・アレン。ハリー・ジェームズ、ジーン・クルーパ、ライオネル・ハンプトンなどの名プレイヤーたちが、本人役で多数出演しています。ベニイ・グッドマンは人種差別が激しかった時代、テディ・ウィルソン、ライオネル・ハンプトンをはじめとする黒人ミュージシャンを積極的に雇った最初の人物として賞賛されています。なんといっても、力強いジャングルドラムから始まる『シング・シング・シング』(Sing Sing Sing)の演奏はスリリングで圧巻です。


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『グレン・ミラー物語』 The Glenn Miller Story (1954・米)
監督/アンソニー・マン
脚本/ヴァレンタイン・デイヴィス、オスカー・ブロドニー
製作/アーロン・ローゼンバーグ
音楽/ジョセフ・ガーシェンソン(音楽監督)、ヘンリー・マンシーニ(ノンクレジット)
撮影/ウィリアム・H・ダニエルズ
編集/ラッセル・F・シェーンガース
出演/ジェームズ・スチュアート、ジューン・アリソン、ヘンリー・モーガン、チャールズ・ドレイク、マリオン・ロス、アーヴィング・ベーコン、キャスリーン・ロックハート、ジョージ・トビアス、ベン・ポラック、ルイ・アームストロング、ジーン・クルーパ、バートン・マクレーン、シグ・ルーマン、ジェームズ・ベル、キャサリン・ウォレン、フランセス・ラングフォード

スイングを愛し、妻を愛し続けたアメリカの英雄。その生涯が永遠の名曲とともに蘇る!

若いトロンボーン奏者グレン・ミラー(ジェームズ・スチュアート)は、新しい音楽を創り出す悲願を抱き、そのため苦しい生活を忍んでいた。彼の親友のピアノ奏者チャミイ(ヘンリー・モーガン)さえも、グレンの目的に疑いを持つようになったが、偶然の機会にグレンの編曲した作品がベン・ポラック(自身出演)の耳にとまり、ポラックの編曲助手として採用され彼の楽団と一緒に演奏旅行に出た。デンヴァーに来たとき、グレンは学校時代の女友達ヘレン(ジューン・アリソン)に電話をかけ、真夜中に彼女を訪れた。彼はヘレンとは2年間も音信不通であったが、彼女を彼の両親の家へ朝食に連れ出した。彼の唐突なやり方にヘレンもはじめはさからったが、次第に彼に惹かれるようになった。だが、グレンが彼女に求愛しようとしたとき、チャミイがあらわれ、グレンを仕事に連れ去ってしまった。大衆音楽に新しい音色を入れようと努力をつづけるグレンは、楽団斡旋屋のドン・ヘインズに認められたのを機にポラックの許を去り、2年間編曲に専念したが成功せず、この原因はヘレンのいないことだと悟った。彼は直ちに長距離電話でヘレンを呼び出して結婚を申込み、彼女も承諾を与えた。式はニューヨークの小さな教会でささやかに挙げられた。グレンは、ヘレンのすすめで本格的に作曲の勉強をはじめた。まとまった貯金が出来たとき、ヘレンはグレンにすすめて自分の楽団を組織させた。6ヵ月後ボストンに出演することになったが、途中事故のため楽団は解散の止むなきに至り、妊娠中のヘレンも健康を害し入院してしまった。ミラー一家の苦境を知ったボストンのポール・ルームの経営者シュリプマンは、グレンに1000ドルを提供して楽団を再編成させ、ポール・ルームに出演させた。そのとき偶然、トランペット奏者が唇をいためたので、彼のスコアをクラリネットに書きかえて演奏させたところ、これが計らずもグレン・ミラー・サウンドの誕生となり、未来への光明が開けた。
[ネタバレ反転]
長男が生まれ、演奏も大当りがつづき、レコードも飛ぶように売れた。ハリウッドからも招かれ、得意の絶頂にあったとき第2次大戦が勃発した。グレンは志願して空軍に入り、戦債及び兵員募集のための演奏をつづけ、次いでヨーロッパ戦線へ慰問旅行に出かけた。クリスマスの日にはグレンはパリから米国向けに特別放送をすることになり、その番組で遥かにヘレンたちに呼びかけようと決心した。だがロンドンからグレンを乗せてパリに向かった飛行機は、英仏海峡上空で消息を絶ったまま、遂に帰らなかった。



『五つの銅貨』『ベニィ・グッドマン物語』と並ぶ、JAZZ界の巨匠を描いた伝記であり音楽映画でもあります。名曲と伴に軽快なテンポと明るさで、苦難の生活もさらりと見せてしまうアンソニー・マン監督の手腕はさすが。相変わらずジェームズ・スチュワートは、誠実な人物を演じさせたら天下一品です。本作にも本人役で出演しているルイ・アームストロングの「ベイズン・ストリート・ブルース」のセッションは、ゾクゾクします。アカデミー録音賞受賞。脚本賞、作曲賞ノミネート。英国アカデミー賞海外男優賞にノミネートしました。

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『五つの銅貨』 The Five Pennies (1959・米)
監督/メルヴィル・シェイヴルソン
脚本/ジャック・ローズ、メルヴィル・シェイヴルソン
製作/ジャック・ローズ
音楽/リース・スティーヴンス
コルネット・ソロ演奏/レッド・ニコルス
撮影/ダニエル・L・ファップ
編集/フランク・P・ケラー
衣裳/イデス・ヘッド
出演/ダニー・ケイ、バーバラ・ベル・ゲデス、ルイ・アームストロング、ハリー・ガーディノ、ボブ・クロスビー、ボビー・トゥループ、スーザン・ゴードン、チューズデイ・ウェルド、レイ・アンソニー、シェリー・マン、レイ・ダレイ、ボブ・ホープ

実在のジャズ奏者レッド・ニコルズの半生を描いた感動の実話がついに「初DVD化」!

1920年代、田舎からニューヨークへ出てきたコルネットの得意な青年レッド・ニコルズ(ダニー・ケイ)は、ウィル・パラダイス楽団に入り、ルイ・アームストロング(本人)とセッションをしたことから実力を認められるようになった。レッドは知り合った歌手のボビー・メレディス(バーバラ・ベル・ゲデス)と結婚して独立し、ディキシーランド・ジャズ・バンドのファイブ・ペニーズ楽団を結成して、巡業を始めた。娘のドロシーが産まれ、若き日のトミー・ドーシーやグレン・ミラーも加わった楽団も順調だった。だが、その矢先ドロシーが小児マヒにかかっていることが分かり、レッドは治療に専念するため楽団の解散を決意し、コルネットもゴールデンゲートブリッジから投げ捨ててしまった。
時は流れ、ロサンゼルスで造船所の職工になっていたレッドの家に、ドロシーの友達が遊びにきた際、レッドはグレン・ミラーたちが自分の楽団にいたと口を滑らしてしまうが、誰も信じなかった。そこへ妻のボビーがコルネットを持ってきてレッドに手渡したが、彼は満足に吹くことができなくなっており、ドロシーの友達は呆れて帰ってしまった。
[ネタバレ反転]
ボビーやドロシーの励ましでレッドは練習を重ね、ついに場末のクラブで復帰することになった。だが、彼の名は世間から忘れられており、客はさっぱり集まらなかった。がっかりするレッドの前に、突然ルイ・アームストロングがドーシーやミラーなど、かつてのファイブ・ペニーのメンバーを引き連れて現れ、セッションが始まった。ボビーがそれにつれて「ファイブ・ペニーズ」の曲を歌いはじめた時、ドロシーが杖を使わずに立ち上って、思わずレッドの後ろに歩みよった。レッドの目にも、ボビーの目にも、ドロシーの目にも、いつしか涙がにじみ出ていた。



実在のコルネット奏者レッド・ニコルズの奇跡のカムバックを軸としながら、彼と妻ボビー、娘ドロシーとの家族愛を描いた伝記映画です。レッド・ニコルズ本人も、画面には登場しませんが、コルネットのソロ演奏の部分の吹き替えを行っています。歌と踊りの才能あふれたダニー・ケイの魅力いっぱいの、家族愛を描いた素晴らしい音楽映画の傑作です。アカデミー歌曲賞、作曲賞、撮影賞、衣裳デザイン賞にノミネートされました。

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『愛情物語』 The Eddy Duchin Story (1956・米)
監督/ジョージ・シドニー
脚本/サミュエル・テイラー
製作/ジェリー・ウォルド、ジョニー・タップス
音楽/ジョージ・ダニング
撮影/ハリー・ストラドリング
編集/ヴァイオラ・ローレンス
出演者/タイロン・パワー、キム・ノヴァク、ビクトリア・ショウ、ジェームズ・ホイットモア、レックス・トンプスン、シェパード・ストラドウィック、フリーダ・イネスコート、グロリア・ホールデン、ラリー・キーティング

悲劇の天才ピアニスト・エディ・デューチンの、妻と子と音楽に捧げた限りない愛の人生
静かな感動が……暖かい心のふれ合いが、数々の名曲とともに、いま甦る不朽の名作


ピアニストとして生計を立てようとニューヨークにやって来たエディ・デューチン(タイロン・パワー)。才能に溢れ朗らかな彼は資産家の令嬢マージョリー・オールリックス(キム・ノヴァク)に見出され、オーケストラで演奏することに。また、2人の間には恋が芽生え、結婚。やがて息子ピーターが生まれたエディは、順風満帆な人生を送っていくように思われた。だがクリスマスの夜、マージョリーが急死してしまう。落ち込んだエディは気難しくなりピーターを残し巡業、そして第二次大戦に身を委ねていく。終戦後、10歳になったピーターのもとへ戻ってくるエディだが、息子との絆を取り戻すのに苦しんだうえ、白血病に侵されてしまう……。



不世出の天才と言われた名ピアニスト、エディ・デューチンの伝記物語。甘く、切ない旋律に乗せて贈る、美しくも哀しい永遠のラブ・ストーリーで、様々な名曲が紹介される音楽映画の側面もあります。音楽家としての華々しい成功だけでなく、愛妻の死、新しい恋人とのほろ苦い恋、そして息子との心の葛藤など、人間として苦悩に満ちた生涯を送った男の感動的な人間ドラマが描かれています。監督G・シドニーは、見事な職人芸でまとめ上げており、タイロン・パワーの名演とあいまって、恋愛映画の教科書と言っても過言ではない仕上がりとなっています。第29回アカデミー賞の撮影賞・作曲賞・録音賞・脚本賞にノミネートされました。

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『雨の朝パリに死す』 The Last Time I Saw Paris (1954・米)
監督/リチャード・ブルックス
製作/ジャック・カミングス
原作/フランシス・スコット・キー・フィッツジェラルド
脚本/ジュリアス・J・エプスタイン、フィリップ・G・エプスタイン、リチャード・ブルックス
撮影/ジョセフ・ルッテンバーグ
音楽/ソウル・チャップリン、コンラッド・サリンジャー
出演/エリザベス・テイラー、ヴァン・ジョンソン、ドナ・リード、ウォルター・ピジョン、エヴァ・ガボール、ジョージ・ドレンツ、リーフ・エリクソン、ロジャー・ムーア

アメリカからパリに着いたチャールズ・ウィルス(ヴァン・ジョンソン)は、カフェ・ディンゴへ行き壁に描かれた女の絵を見て、それにまつわる記憶を甦らせる。
第二次世界大戦終戦の日のパリ、シャンゼリゼを埋める群集歓喜のなかで出会った元従軍記者で作家の卵チャールズと美しい娘ヘレン(エリザベス・テーラー)。やがて劇的にゴールインするが、ヘレンの姉マリオン(ドナ・リード)もチャールズを愛していたが、傷心を抱えたままクロード(ウォルター・ピジョン)と結婚。妹夫婦には娘ヴィッキーが誕生したが、奔放なヘレンは毎夜遊び歩き、家に寄りつかない。チャーリーは昼は通信社に籍を置き、夜は小説を書きつづけ多忙な日々を送っていた。そのうち、妻と心がすれ違うチャーリーは酒に溺れるようになる。遊び暮らすヘレンは病床に就きやがて死に、チャーリーはアメリカへ帰る。娘は姉夫婦のもとで育てられることになった。それから数年経ち、作家として世に出たチャールズはパリを再訪する。



『華麗なるギャツビー』のフィッツジェラルド原作を、時代設定を大恐慌後のパリから第二次大戦後に換えて映画化。原作は第一次大戦後の好況と精神的解放感から花開いた、喧騒と虚無感の1920年代、失われた世代の竃児として時代を駆け抜いた著者の代表的作品で、かつて全てを──妻、娘、自らの人生を失った男の喪失感を切々と謳いあげた作品です。改変した時代設定と意義が原作の根底にある思想とうまく噛み合ず、メロドラマとなってしまったのが残念な作品です。

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『マン・オン・ザ・ムーン』 Man on the Moon (1999・米)
監督/ミロス・フォアマン
脚本/スコット・アレクサンダー、ラリー・カラゼウスキー
製作/ダニー・デヴィート、ステイシー・シェア、マイケル・シャンバーグ
製作総指揮/ハワード・ウェスト、ジョージ・シャピロ、マイケル・ハウスマン
音楽/R.E.M.
撮影/アナスタス・N・ミコス
編集/アダム・ブーム、クリストファー・テレフセン、リンジー・クリングマン
出演/ジム・キャリー、ダニー・デヴィート、コートニー・ラヴ、ヴィンセント・スキャヴェリ、ポール・ジアマッティ、ジェリー・ローラー、クリストファー・ロイドシドニー・ラシック

たとえ時代が彼に背をむけても、わたしは愛し続ける……。

一風変わった芸人、アンディ・カウフマン(ジム・キャリー)。1975年、有名なプロモーター、ジョージ・シャピロ(ダニー・デヴィート)の目に留まった彼は、NBCの新コメディ番組『サタデー・ナイト・ライブ』にゲストとして出演したのを皮切りにスターの道を歩む。1978年からはABCの人気番組『タクシー』のラトゥカ役で人気を得たが、その特異なパフォーマンスは次第に世間に受け入れられなくなっていった。分身として相棒ボブとふたり一役で生み出したキャラクター、トニー・クリフトンの暴走、果ては客席の女性と本気で勝負するのがウリの男女混合プロレス。これがきっかけで恋人リン(コートニー・ラヴ)と出会った。
[ネタバレ反転]
しかし、本物のレスラーであるジェリー・ローラーとリング上で対決してコテンパンにのされたことで人気失墜、番組を降板させられる憂き目に。失意の日々、リンと結婚したアンディだが、まもなく彼はガンに冒されていることを知った。アンディは長年の夢だったカーネギーホールの舞台に立ち、華やかなショーを成功させ、芸人人生最高の時を過ごした。かくして1984年5月16日、アンディは35歳の若さで世を去るのだった。



若くして癌で亡くなった実在のコメディアン、アンディ・カウフマンの伝記映画。生前のカウフマンと交流のあったダニー・デヴィートが製作にも関わっています。怒りや哀しみといった人間の負の感情を笑いへと転化させるアンディ・カウフマンの特異な芸風は、まさに天才コメディアンといって過言ではないでしょう。ですが時代は、そんなカウフマンを受け入れるには早過ぎました。彼の笑いへの挑戦と壮絶な最期を、ジム・キャリーは真摯な演技で見事に表現しています。
紹介した作品は、GEOでレンタルできます。
紹介した作品は、TSUTAYAでレンタルできます。
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