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Category : パニック
グリズリー

『グリズリー』 Grizzly (1976年・アメリカ)

18フィートの巨大人喰いグマが、あなたの心臓を狙う!
ジョーズに続く衝撃の話題作……ついに日本上陸!
夏の話題を独占して全国縦断ロードショー

【スタッフ】
監督/ウィリアム・ガードラー
脚本/ハーヴェイ・フラックスマン、デイヴィッド・シェルドン
製作総指揮/エドワード・L・モントロー
製作/デイヴィッド・シェルドン、ハーヴェイ・フラックスマン
撮影/ウィリアム・A・アンダーソン
音楽/ロバート・O・ラグランド
編集/バブ・アンダーソン

【キャスト】
ケリー……………………クリストファー・ジョージ
ドン………………………アンドリュー・プライン
スコット…………………リチャード・ジャッケル
アリソン…………………ジョアン・マッコール
キットリッジ……………ジョー・ドーセイ
ゲイル……………………ヴィッキー・ジョンソン

【ストーリー】
大自然の景観の美しい国立公園。2人のティーンエイジャーが巨大な灰色大熊グリズリーに襲われた。
周囲の人々が気に留めない中、公園管理官のケリー(クリストファー・ジョージ)だけが人間の肉を味わったグリズリーの危険性を予測した。彼は森林関係のエキスパート、スコット(リチャード・ジャッケル)を招き、危険なグリズリーの追跡作戦を開始した。
同時に公園責任者キットリッジ(ジョー・ドーセイ)に公園の閉鎖を要求した。しかし、キットリッジはそれを拒否、そればかりか宣伝する絶好の機会だとTVや新聞、雑誌などマスコミに総動員をかけて取材を呼びかけた。人命か利益か、2人は激しく対峙した。
静かだった国立公園は取材人とハンターの大群でごったがえしていた。そんな騒ぎをよそに、グリズリーの跳梁は一段と大胆になった。ケリーは恋人アリソン(ジョアン・マッコール)との間がうまくいかなかったこともあって余裕がなく、焦慮に苛まれていた。
ケリーとスコットは、ベトナム帰りのヘリコプター操縦士のドン(アンドリュー・プライン)を仲間に加え、新たな作戦を練った。だがグリズリーは、彼らをあざ笑うかのようにすべての罠をかわして殺戮をくり返した。若い女性の公園管理官、ゲイル(ヴィッキー・ジョンソン)が、全裸で滝にうたれようとしたところを襲われ、ついで母親と3歳の男の子が惨殺された。ついにキットリッジが公園を封鎖することを決心した。
スコットはグリズリーを生け獲りにすべく、単身森へ入っていった。手には麻酔弾を仕込んだ特殊なライフルをたずさえていた。やがて、身近に獣の気配を感じたスコットの馬が立ち上がろうとした瞬間、グリズリーがその愛馬の首をふきとばした。今、まさにスコットは、グリズリーと面と向って戦うことになった。
《ネタバレ反転》
彼は必死にグリズリーに挑んだ。しかし、彼もまた1度は命を救われたかのように思えたが、グリズリーには抗すべくもなかった。一方、ケリーとドンも憎むべきグリズリーを倒すため命がけで森へ来ていた。突然現れたグリズリーに、ドンは引き裂かれた。
今や復讐の鬼と化したケリーは銃を撃ちつづけたがグリズリーには効かない。グリズリーはケリーに襲いかかろうとしたが、その時、ケリーの爆破銃がグリズリーをめがけて火をふいた。



ドイツTV版予告

【解説】
国立公園に出現した巨大なハイイログマの恐怖を描く、『ジョーズ』の大ヒットを受けて製作された動物パニック映画です。監督のウィリアム・ガードラーは、さらに『エクソシスト』に影響された『マニトウ』を作り、大ヒット作品のパクリを立て続けに作りました。特にこの作品は『ジョーズ』の舞台を海から山へ変えて、プロットや登場人物の背景などのフォーマットを、臆面も無くほとんどそのまま使っています。でも、小学生の頃にTVで見て、久しぶりに見直しましたが、これが結構面白いんですよ。

※DVD廃盤
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ポセイドン

『ポセイドン』 Poseidon (2006・米)
配給/ワーナー・ブラザース
監督/ウォルフガング・ペーターゼン
脚本/マーク・プロトセヴィッチ
原作/ポール・ギャリコ
製作総指揮/ベンジャミン・ワイスブレン、シーラ・アレン、ケヴィン・バーンズ、ジョン・ジャッシニ
製作/ウォルフガング・ペーターゼン、ダンカン・ヘンダーソン、マイク・フレイス、アキヴァ・ゴールズマン
撮影/ジョン・シール
美術/ウィリアム・サンデル
音楽/クラウス・バデルト
編集/ピーター・ホネス
衣装/エリカ・エデル・フィリップス
出演/カート・ラッセル、ジョシュ・ルーカス、リチャード・ドレイファス、エミー・ロッサム、ジャシンダ・バレット、マイク・ヴォーゲル、ミア・マエストロ、ジミー・ベネット、アンドレ・ブラウアー、ケヴィン・ディロン、フレディ・ロドリゲス、ステイシー・ファーガソン

その瞬間、運命もさかさまに転覆し始める。

大晦日の夜。北大西洋を航海中の豪華客船ポセイドン号ではパーティーが始まっていた。ダンスホールに集った乗客たちは、ブラッドフォード船長(アンドレ・ブラウアー)の乾杯の音頭でシャンパン・グラスを上げる。だが宴が最高潮に達した頃、ブリッジでは航海士が異変を感じ取っていた。まもなく船はとてつもない大波に襲われ、完全に転覆。船内はパニック状態となり、とりあえず生き延びた数百人は、水面下にあるダンスホールに固まることに。
船長は、ここで全員救助を待つべきだと主張する。だがプロのギャンブラー、ディラン・ジョーンズ(ジョシュ・ルーカス)はその指示に従わず、脱出方法を見つけるためにダンスホールを出て行くことにする。そして少年コナー(ジミー・ベネット)とその母親マギー(ジャシンダ・バレット)、元ニューヨーク市長のロバート・ラムジー(カート・ラッセル)もディランのあとに続いた。ロバートは、見失った娘のジェニファー(エミー・ロッサム)とその婚約者のクリスチャン(マイク・ボーゲル)をどうしても捜し出したかったのだ。
その後、内気な密航者のエレナ(ミア・マエストロ)、自殺願望があった初老の建築技師リチャード(リチャード・ドレイファス)、船内を熟知している若きウェイターのマルコ(フレディー・ロドリゲス)も加わり、一行はディランをリーダーに船内を進んで行く。
まもなくジャニファーとクリスチャンも無事合流した。そして船が沈み続ける中、彼らは急速に絆を深めつつ、数々の危険に直面しながら海面にたどり着こうとする。だがエレナが負傷し、そのまま帰らぬ人に。
[ネタバレ反転]
やがて一行は脱出までもう一息のところにたどり着く。しかしスクリューのスイッチを切り替えるために、ロバートが決死の覚悟で水中に潜って死亡してしまう。だが彼のおかげで、残った面々は無事脱出に成功することができたのだった。



海洋パニック・アクションの名作『ポセイドン・アドベンチャー』をカート・ラッセルら豪華キャストでリメイク。惨事に見舞われた豪華客船からの、乗員たちのサバイバルを描きます。『ポセイドン・アドベンチャー』制作当時の特撮技術では表現不可能だった部分がCGによって表現されています。その部分の比重を多くとったためか、矢継ぎ早のアクション重視な展開で、1972年版で描かれていた人間ドラマは、大きく省かれた印象です。極限状況下の人間模様がスリルと感動を呼び起こす名作だった前作と比べると、なんだか物足りなく感じます。登場人物も前作を彷彿とさせるキャラがおらず、さらにそれぞれの人間的魅力が希薄なので感情移入がしづらいです。対岸の火事を眺めている感覚で、ラストも含めてリメイクというよりも、流行のリ・イマジネーションというヤツで、別系統の作品と認識した方が良さげな感じでしょうか。
ポセイドン・アドベンチャー_2005

『ポセイドン・アドベンチャー(ポセイドン 史上最悪の大転覆)』(2005・米)TVM
The Poseidon Adventure
リリース/日活株式会社
監督/ジョン・パッチ
製作/メアリー・チャーチ
製作総指揮/ロバート・ハルミ・Jr、ラリー・レヴィンソン
原作/ポール・ギャリコ
脚本/ブライス・ゼイベル
撮影/ロス・ベリーマン
音楽/ジョー・クレイマー
出演/アダム・ボールドウィン、ルトガー・ハウアー、スティーヴ・グッテンバーグ、ブライアン・ブラウン、ピーター・ウェラー、C・トーマス・ハウエル、アレックス・キングストン、アレクサ・ハミルトン、シルヴィア・シムズ、クライヴ・マントル、アンバー・セインスベリー、ティナリー・ヴァン・ウィック、アンドリュー・ブレント、ダニー・キーオ、マイケル・ウォーリー、ジェフ・ピアソン

爆弾テロで豪華客船、転覆! 生き残った者たちの決死のサバイバルが始まる!!

巨大豪華客船ポセイドン号が、1カ月のクルーズに旅立った。乗客の中には、テロリストがクルーに紛れ込んでいるとの情報を入手した秘密調査員のマイク・ロゴ(アダム・ボールドウィン)がいた。
大晦日の夜、船が嵐に見舞われる中、テロリストの仕掛けた爆弾が爆発した。高速航行中の船は、破口からの大量の海水の流入によりバランスを崩し転覆する。上下が逆さまになった船内で、乗客らは生き残りを懸けてサバイバルを繰り広げる。
一方、ポセイドン号と連絡のつかなくなった本社からの連絡を受け、救難センターは捜索を開始。衛星により転覆地点を突き止めた海軍は、救難チームを派遣した。
乗客のサバイバルの行方は、救難チームは間に合うのか!?



ポール・ギャリコの海洋災害小説を元にした、前後編3時間のリメイク版TVムービー。遭難者の脱出劇で、或る意味密室劇だった映画版に対し、テロを絡ませて緊迫感を加え、客船本社、海軍司令部、情報部、空軍捜索隊、特殊部隊など外部の描写を交えた重層的な演出が為されています。まあ、その分、視点が船内でのサバイバルから引きはがされて、臨場感がぼやけてしまっていたりもしますが……。テロ=爆弾の件りは映画版の『ポセイドン・アドベンチャー』と『ポセイドン・アドベンチャー2』をミックスした感があります。登場人物のキャラ設定が中途半端だったり脚本の作り込みが大味だったり、セットのチープさなど問題点は多々ありますが、TVMとしてはなかなか頑張っています。
ポセイドン・アドベンチャー2_1979

『ポセイドン・アドベンチャー2』
Beyond the Poseidon Adventure (1979・米)
配給/ワーナー・ブラザース
監督/アーウィン・アレン
脚本/ネルソン・ギディング
原作/ポール・ギャリコ 『海底の怒り』
製作/アーウィン・アレン
撮影/ジョゼフ・バイロック
美術/プレストン・エイムズ
音楽/ジェリー・フィールディング
編集/ビル・ブレイム
SFX/ハロルド・ウェルマン
出演/マイケル・ケイン、テリー・サヴァラス、カール・マルデン、サリー・フィールド、ピーター・ボイル、ジャック・ウォーデン、シャーリー・ナイト、シャーリー・ジョーンズ、ヴェロニカ・ハーメル、アンジェラ・カートライト、マーク・ハーモン、ポール・ピサーニ

残された時間はあとわずか……。沈みゆくポセイドン号からの脱出なるか!?

地中海を航海中の豪華客船ポセイドン号が、地底地震によって生まれた大津波を受けて転覆した。生存者たちが救出された直後、サルベージ業に命を賭ける海の男マイク・タナー船長(マイケル・ケイン)とウィルバー(カール・マルデン)、セレステ(サリー・フィールド)の3人が、マイクの曵き船ジェニー号を駆ってポセイドン号に近づいてきた。
サルベージ法では、難破船から回収された物の1割は発見した者の報酬となるとされ、沈没する前に貴重品を船から運び出そうというのが彼らの目的だった。ただし、生存者を見捨てたら権利を失うともとされている。
彼らが現場に到着した時、一隻のヨットが姿を現した。乗っていたのは、スベボ博士(テリー・サバラス)、キャストーブ、ドイル、カートといった医療チームで、生き残っているかもしれない人たちを救いに来たというのだ。
ポセイドン号に入った一行は二手に分かれ、スベボ博士たちは、浴室に閉じこめられていたフランク(ピーター・ボイル)、看護婦のジーナ(シャーリー・ジョーンズ)、スザンヌ(ベロニカ・ハメル)の3人を発見した。一方、マイクらは、事務長の部屋で、金庫の中からあふれ出て階下に転げ落ちた宝石や金を見つけた。
金庫室の入口を探したマイクらは、途中・でデューイ(スリム・ピケンズ)、ラリー(マーク・ハーモン)、フランクの娘テレサ(アンジェラ・カートライト)たちが生きているのを発見し、無事宝石類をかき集めてから出口に向かった。
だが、いつのまにかスザンヌが消えていた。彼女は事務長の部屋でひそかに積荷目録を探しあて、それをスベボに届けるべく、皆から離れていたのだった。彼女はスベボらの仲間で、ポセイドン号に乗客として入り込んでいたのだった。
スベボたちの目的は、実は秘かに積まれていたプルトニウムを積荷の中から探し出して持ち去ることだったのだ。しかし、それをマイクたちに知られることを恐れたスベボは、秘密を知るスザンヌがマイクたちのところへ戻る前に、彼女を殺そうと企んだ。
マイクたちは、そのころ世界的に有名な小説家夫婦ハロルド(ジャック・ウォーデン)とハンナ(シャーリー・ナイト)のメレディス夫妻が生存していることをつきとめ救出していた。
[ネタバレ反転]
マイクとスベボの戦いが始まり、激しい銃弾戦が開始された。やがて、スベボたちは船上に逃げのび、プルトニウムを引き上げる作業にかかる。マイクらは、ハンナ、ウィルバーなどの犠牲者を出しながらも必死の脱出を試み、なんとかジェニー号で脱出した。スベボたちはプルトニウムを手に入れ、勝利に酔った瞬間、ポセイドン号は爆発した。



大津波による豪華客船の転覆を描いた前作『ポセイドン・アドベンチャー』の続篇で、前作の直後から始まる、積みこまれていた謎の貨物をめぐっての人間ドラマを描くアクション映画です。今回は、製作のA・アレン自らが監督も努めています。しかし、残念ながらハリボテ・ストーリーで粗が目立ちます。製作者としては偉大でも、監督としての力量は残念な感じです。配役がそこそこ豪華なので、B級アクション・サスペンスとして見る分には楽しめます。前作で登場した難所などがポコポコ出てきて、名所巡りな感覚で特典スピン・オフとしての楽しみ方もアリですね。
ポセイドン・アドベンチャー_1972

『ポセイドン・アドベンチャー』 The Poseidon Adventure (1972・米)
配給/20世紀フォックス
監督/ロナルド・ニーム
脚色/スターリング・シリファント
原作/ポール・ギャリコ 『ポセイドン・アドベンチャー』
製作/アーウィン・アレン
撮影/ハロルド・E・スタイン
美術/ウィリアム・J・クレバー
音楽/ジョン・ウィリアムス
編集/ハロルド・F・クレス
特殊効果/L・B・アボット
出演/ジーン・ハックマン、アーネスト・ボーグナイン、レッド・バトンズ、キャロル・リンレイ、ロディ・マクドウォール、シェリー・ウィンタース、パメラ・スー・マーティン、ステラ・スティーヴンス、ジャック・アルバートソン、レスリー・ニールセン、アーサー・オコンネル、エリック・シェア、フレッド・サドフ、シーラ・アレン、ジャン・アーヴァン、バイロン・ウェブスター、ジョン・クロフォード、ボブ・ヘイスティングス、エリック・L・ネルソン

20世紀FOX映画が〈トラ・トラ・トラ!〉に続いて放つ73年最大の感動巨篇!
──これこそ映画の中の映画……UPI通信──


排水量8万1千トンの豪華客船ポセイドン号が、ギリシャに向かうためにニューヨーク港を出港したのは、12月末だった。船長(レスリー・ニールセン)は最初から船の重心が高いことに気づいていた。バラスト(底荷)をしていないので、船体の上部が重く、大波を喰うと転覆する恐れもあり、スピードを出すことも危険だったが、船主の代表はそれを認めなかった。
乗客の1人、フランク・スコット牧師(ジーン・ハックマン)は、「神はただ祈るだけの者など見ない。自ら努力する者だけを助ける」という信念のため教会上層部から疎まれ、アフリカへの布教へ赴く中継点であるギリシャへ向かうため乗船していた。
ニューヨークの刑事であるマイク・ロゴ(アーネスト・ボーグ・ナイン)と、その妻で元売春婦だったリンダ(ステラ・スティーヴンス)は新婚旅行で、互いに罵り合いながらも深く愛し合っていた。
ポセイドン号が地中海に入ったとき、地震観測所から「クレタ島南西130マイル沖合いで海底地震があった」という電報が入った。それから間もなく大津波が押し寄せ、ポセイドン号は一瞬にして真っ逆さまに転覆した。船体の上部が海中に没し、船底が海面に現われたのだ。折から新年を祝うパーティが大食堂で催されており、集まった船客たちのほとんどと、大半の船員たちが生命を失った。
スコット牧師は、大混乱が鎮まると奇跡的に助かった人々と共に、脱出を試みた。マイク・ロゴと妻のリンダ、雑貨商のジェームズ・マーティン(レッド・バトンズ)、老夫婦マニー・ローゼン(ジャック・アルバートソン)とベル(シェリー・ウィンタース)、歌手のノニー・バリー(キャロル・リンレイ)、17歳のスーザン・シェルビー(パメラ・スー・マーティン)と10歳になるその弟のロビン(エリック・シーア)そして船のボーイ、エーカーズ(ロディ・マクドウォール)の9人がスコットに従うことになり、あとの生存者は、救急隊がくるまでじっとしていた方がいいという事務長の意見をとった。
スコット牧師は、かすかながら船内に電気があるうちに、船の竜骨、つまり海面に1番近い所にたどりつき、そこで待機していれば助かるかもしれないと判断したのだ。上部に進むためには大クリスマス・ツリーを逆によじ登っていかなければならない。10人が登り終わったとき、スコット牧師の意見が正しかったことが証明された。キッチンボイラーが爆発して大食堂に海水が流れ込み、残った人々を流してしまった。
一行はスコット牧師の指示に従い、ブロードウェイと呼ばれる通路を通り、エンジンルームを目指した。その間、船内の爆発はたびたび起こり、船体は往々に沈下して、海水が下から次第にせり上がり、皆を焦らせた。ロゴは勢力的に指揮を執るスコット牧師に、事あるごとに反抗した。だがそれは、妻リンダを無事に助けたいがためだった。
最初の不幸は、ギャレーから次のエンジンルームに向かうときに興った。35フィート先にあるエンジンルームに着くためには水中を通らなければならない。ロープをはるために、スコット牧師が飛び込んだ。だが途中、倒れてきた鉄板の下敷きになって身動きができなくなってしまった。娘の頃、水泳選手であったベルは、異変を感じ水中に飛び込んだ。牧師を救ったベルは、目的地に泳ぎついたものの、心臓発作に襲われ、息を引き取った。
やがて他の生存者たちもベルを見習い、水を潜ってエンジンルームにたどりついたが、彼女の死は一同を悲しみに包んだ。一行は最後の困難にさしかかった。いよいよプロペラ・シャフトにアタックする段階に入ったのである。この時、船体が再び傾いたと思う間もなく遠くに爆発音が起こり、更に船体は船尾に傾いた。このため、ロゴの妻リンダが振り落とされ、水中に沈んだ。ロゴはスコット牧師を、涙を流してなじった。
[ネタバレ反転]
惨事は更に続いた。最後の試練である炎に包まれたエンジンルームの出口のそばの空中にあるスチーム・パイプが破れ、高温の蒸気が噴き出したのだ。このまま進路が阻まれれば、今までの苦労は水の泡になってしまう。スコット牧師は灼熱のパイプに飛びつき、ぶら下がりながら、渾身の力でハッチをしめた。
「神よ、我々にどれだけ試練を与えれば気が済むのか、どれだけ生命を奪えば気が済む! 私で最後にしろ!」と天に叫んだスコット牧師は自ら手を放し、燃える水中に落下した。牧師に代わりロゴが指揮する一行は、やっとの思いで船底にたどりついた。皆は鉄棒を振って船底を無我夢中で叩いた。すると、遠くからかすかに反応が聞こえてくる。外には救助隊が救助にきていたのだ。船底の扉が焼ききられ、太陽の光がさし込んだ。
「牧師の言った通りだった」と、ロゴはうなだれ、一行は喪われた人々を思った。助かった6人を乗せたヘリコプターは、大空へと舞い上がっていった。




ポール・ギャリコの海洋災害小説を映画化したパニック映画。神の試練と登場人物たちの宗教討論などを交えた多分に観念的な原作を、特撮映画の雄アーウィン・アレンがディザスター映画として製作しました。当時の特撮を駆使した転覆時のスペクタクルはもちろん、オールスター・キャストによる人間ドラマも見応え充分で、未曾有の災害に見舞われた人々の醜さや崇高さなどが描かれ、必死の奮闘が展開されます。冷めた視点のアメリカン・ニュー・シネマ全盛の公開当時、ハリウッド・エンタテインメントの真髄を見せつけ、その後のパニック大作路線に先鞭をつけました。

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『タワーリング・インフェルノ』 The Towering Inferno (1974・米)
監督/ジョン・ギラーミン
脚本/スターリング・シリファント
原作/リチャード・マーティン・スターン、トーマス・N・スコーティア、フランク・M・ロビンソン
製作/アーウィン・アレン
音楽/ジョン・ウィリアムズ
主題歌/モーリン・マクガヴァン
撮影/フレッド・J・コーネカンプ、ジョゼフ・バイロック
編集/カール・クレス、ハロルド・F・クレス
出演/スティーヴ・マックイーン、ポール・ニューマン、ウィリアム・ホールデン、フェイ・ダナウェイ、フレッド・アステア、スーザン・ブレイクリー、リチャード・チェンバレン、ジェニファー・ジョーンズ、O・J・シンプソン、ロバート・ヴォーン、ロバート・ワグナー

脱出できるか 救出なるか 今世紀最大のスペクタクル・アドベンチャー

サンフランシスコの空にそびえ立つ138階建ての世界一高い超高層ビル『グラス・タワー』が落成の日を迎えた。設計者のダグ・ロバーツ(ポール・ニューマン)とオーナーのジム・ダンカン(ウィリアム・ホールデン)は、屋上に立って眼下にひろがる市の光景を見下ろしていた。ロバーツは疲れていた。一刻も早くコンクリートの大都会からのがれ出て、大自然のふところに飛び込みたかった。工事主任のギディングス(ノーマン・バートン)と打合わせをすませたロバーツは婚約者のスーザン・フランクリン(フェイ・ダナウェイ)と久しぶりに二人だけの時間をもった。惨事は、そのときすでに始まっていた。
『グラス・タワー』の地下室にある発電機が故障したため主任技師のキャラハンが予備の発電機を始動させたとたんショートし、81階にある物置室の配線盤のヒューズが火を発し、燃えながら床に落ちた絶縁体の破片が発動機のマットをくすぶらせ始めたのだ。保安主任ハリー・ジャーニガン(O・J・シンプソン)の緊急報告を受けたロバーツは配線工事が自分の設計通りに行われていないのに憤然として、落成式の一時中止をダンカン企業の広報部長ダン・ビグロー(ロバート・ワグナー)に申し入れたが、ダンカンは拒絶した。しかしそのとき81階では火が大きく拡がりはじめていたのだ。
ロバーツはダンカンの義理の息子であるロジャー・シモンズ(リチャード・チェンバレン)に会い、ビルの配線工事を担当した彼の配慮不足を責めたが、あとの祭りだった。一方、火災の発生をまだ知らない『グラス・タワー』の入居者たちは落成式パーティの準備に浮き足立っていた。1階から80階までがオフィス用、それから上は住宅用に作られたこのビルには、すでにさまざまな人が入居していた。
たとえば90階のハーリー・クレイボーン(フレッド・アステア)の職業は株専門のサギ師だ。彼はおなじ階に住む富豪未亡人リゾレット・ミューラー(ジェニファー・ジョーンス)に早くも眼をつけ、今夜のパーティにエスコートし、うまく話をまとめて一儲けしようとしていた。外部からの招待客もそうそうたる顔ぶれで、上院議員ゲイリー・パーカー(ロバート・ヴォーン)、サンフランシスコ市長ロバート・ラムゼイなどがいた。入口のリボンが市長の手によって切られると、人々は135階のプロムナード・ルームへ直行し、ビルの全てのライトがともされ『グラス・タワー』の全容は夜空にクッキリとあらわれた。
[ネタバレ反転]
だが81階の物置室から出火した火は拡がり、ロバーツは消防署に急報した。連絡を受けた消火隊は隊長のマイケル・オハラハン(スティーヴ・マックィーン)の統率のもと、ほどなくビルに到着した。彼はただちにロバーツと『グラス・タワー』の設計図を検討した上、79階に司令センターを設置、ダンカンに緊急避難を令じた。81階の火が他に移り始めてエレベーターにも危険が迫っていることを察知したオハラハンは展望エレベーターを利用するよう令じたがすでに大混乱が始まっていた。地上からの救援だけでは間に合わぬことを知ると、オハラハンは海軍のヘリコプターに空からの救援を依頼したが、強風のためビルに近づくことができず、かろうじて近づいた一機もビルに激突して炎上した。『グラス・タワー』は今や完全にひとつの巨大な溶鉱炉と化した。隣りのビルからのワイヤーの救命籠作戦もロジャー・シモンズやパーカー上院議員の犠牲者を出し、いきずまっていた。あと15分で火がプロムナード・ルームに届くというとき、耐火服に身をかためたオハラハンはヘリで屋上にたどりつくと、ロバーツと協力してプロムナード・ルームのちょうど真上にある巨大な貯水槽を一挙に爆破、放水させることにした。百万ガロンに近い水の奔流で、執拗に攻めのぼってくる炎を消しさろうというのだ。ほとばしる水力に押し流されて死ぬ者も出たが、猛威をふるっていた炎はついにおさまった。



原作はリチャード・マーティン・スターンの『ザ・タワー』、トーマス・N・スコーティアとフランク・M・ロビンソン共著の『ザ・グラス・インフェルノ』。ワーナー・ブラザースとMGMが、それぞれの原作を元に別々に映画化を企画。史上初、共同製作を決定した両社がシナリオを融合し、オールスターで超大作パニック映画を製作しました。今では懐かしい大スターが総出演で、パニックの中での人間性を浮き彫りにするドラマが描かれます。
紹介した作品は、GEOでレンタルできます。
紹介した作品は、TSUTAYAでレンタルできます。
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